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63 かき集めた戦力

 迷宮攻略のために集められた軍勢。

 それは決して大きなものではない。

 軍隊は200人ほど。

 探索者が500人。

 人数としてはこの程度だ。



 武装のほうも決して強力なものではない。

 軽装甲の装甲車が数十台。

 それと、装甲として鉄板をはりつけたトラック、いわゆるガントラックと呼ばれるものが数十台。

 これに機関銃や対戦車ロケットなどだけだ。

 戦車などの強力な戦闘車両などはない。



 手を抜いてるわけではない。

 他にも存在する強力な迷宮への対処に出向いてるのだ。

 トモヒロの迷宮に関わってる暇は無い。



 たったこれだけでも、兵力を抜き出すのは至難の業だった。

 かき集められただけでも奇跡とすらいえる。

 それだけトモヒロの迷宮がもたらす被害が無視できないからではある。

 今後も迷宮からゴブリンが湧き出し続けるなら、被害を受ける者が大量に増えてしまう。

 それは何としても阻止せねばならなかった。



 探索者も似たようなものだ。

 他の迷宮の攻略に忙しくてこちらにまで集まってこない。

 報酬が渋いのも理由として大きい。

 政府などから報酬は一応出るのだが、仕事の困難さに比べて少ない。

 普通に迷宮に挑んだ方がよっぽど稼げる。

 この為、世のため人のためと頑張る者か、主義主張で行動する者くらいしか集まらなかった。



 この中で多いのが、ゴブリンの被害を少しでも減らそうという者達だった。

 彼等は割安な報酬をものともせずに参加してきた。

 こういった者達が500人の探索者の8割を占める。

 残り2割が娯楽殲滅派である。



 強力な怪物がいるという事で、娯楽殲滅派はそれほど多くは参加していない。

 娯楽の本拠地を潰す機会だというのにだ。

 もともと、それほど多数派というわけでもないのもある。

 好んで迷宮探索に臨む者は多くは無い。

 その中で、それなりのレベルに達してる者の比率は少ない。

 危険と分かってる場所に突入する気概を持つ者もだ。



 それでもどうにか集まった探索者。

 これらが迷宮の影響範囲に突入する面々となる。

 これを軍が護衛しながら突入する事になる。

 軍隊は探索者ほどレベルを上げてないので、そこまでの敵を蹴散らすのが仕事になる。

 迷宮の影響範囲外なら、軍の武装で敵を蹴散らせるからだ。

 逆に、迷宮の影響範囲では軍の武装ではどうにもならなくなる。



 迷宮の影響範囲に入ったら、探索者が怪物を蹴散らしていく事になる。

 高めたレベルが本来の能力を発揮する場所だ。

 探索者にとっては最高の戦場になる。

 レベルが上がってれば、強力な怪物もどうという事は無い。



 そうして最強の戦力を迷宮に送り込む。

 今回参加してる者達の中で最高レベルの者達。

 その探索者を迷宮まで届ける。

 なるべく消耗してない状態で。



 迷宮攻略にあたり、政府は強力な探索者に出陣を求めた。

 その為に多額の報酬を用意した。

 他の探索者への報酬が安くなってるのは、この者達への支払いのためでもあった。

 おかげで、高レベルの探索者を呼ぶことが出来た。

 この高レベル探索者を迷宮の奥深く、中枢に届けねばならない。

 軍隊とその他の探索者は、この為に参戦しているようなものだ。



 幸い、迷宮の途中までは転移で進める。

 地下21階まで転移可能な者はそれなりにいる。

 それによって、途中の面倒な階層を難なく突破出来る。

 あとは、高レベルの探索者達に任せれば良い。



 これが作戦になる。

 やる事はさほど面倒というわけではない。

 敵中突破をして、中枢を狙う。

 単純極まりないが、他に方法もない。



 この戦闘団が出発していく。

 軍隊を戦闘にして、ゴブリンの群れの中を突っ切っていく。

 その後ろにガントラックに乗った探索者が続く。

 ゴブリンの徘徊する地域へと踏み込んでいく。

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