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28 様々な施設が出来て便利になる、そこに並ぶものがどこからやってくるのか分からないが

 迷宮に設置できる施設は多い。

 農場から工場、住居に公園。

 様々な施設を作る事が出来る。

 それらを配置して、トモヒロは生活空間を改善していく。



 今まででも生活するだけなら出来た。

 だが、それは食って寝るだけの場所を確保してるだけのものだ。

 生活の潤いや楽しみといったものはない。



 トモヒロも例外ではない。

 小さな一軒家、ほぼワンルームの居住空間で寝起きしている。

 食事は商店街に売ってる味気ない弁当。

 まずくは無いが、美味いわけでもない。

 味が無い、というのが正解だろうか。

 栄養はあるのだが、それだけでしかない。



 楽しみは商店街で漫画などを手に入れて読むくらい。

 基本、オタクなトモヒロにはこれで充分ではある。

 あと、エロ漫画やエロ小説などが手に入ればよい。

 しかし、アニメがないのはけっこう辛い。

 さすがにテレビまでは置いてない。



 こんな状況だから、生活環境の改善、施設・設備の強化は必要な事だった。

 おかげで品揃えが豊富になってきている。

 品質も上がってきている。

 弁当は味がしっかり付くようになった。

 漫画やラノベは有名出版社だけではなく、マニアックなものも取り扱うようになった。

 住居もよくなり、部屋がいくつもある広大な庭のもった屋敷になった。



 既にある施設や設備を強化するだけでも、目に見えて良くなっている。

 更に様々な施設を作る事で、生産設備は更に改善されていく。



 ただ、施設や設備を増やす事で、そこで働く作業員も必要になる。

 このため、作業員を増加させる施設・設備も増強しなくてはならなかった。

 出来るだけ場所を節約したかったが、いたしかたない。



 施設や設備が増えると、それだけ多くの区画を必要とする。

 区画を増やすには、霊気を消費しなくてはならない。

 だが、深い階層だと区画を増やすのに多大な霊気を用いる事になる。



 今のトモヒロは多大な霊気を手に入れることが出来る。

 毎日補充される霊気の量は桁違いに増えた。

 しかし、その霊気をもってしても、地下1500階に一区画を設けるのは大きな出費となる。

 今のトモヒロでも、施設や設備を簡単に増やす事は出来ない。



 今後、階層を増やす際にも大きな負担となる。

 区域が多くなればなるほど、その階層を下に持ち込むのに必要な霊気は増える。

 今後は簡単に階層を増やす事が出来なくなる。

 これも頭の痛いところだった。



 階層を増やす事で、得られる霊気を増やす。

 その霊気で更に階層を増やす。

 そうして今までやってきた。

 霊気が得られれば、やれる事が増えるからだ。

 しかし、それもここである程度停滞する事になる。



 覚悟はしていた事だ。

 大量の霊気を手に入れ、それで一気に生活環境をととのえる。

 そのつもりで今までやってきたのだから。

 出来ればもっと深く掘り下げ、手に入る霊気を増やしておきたかった。

 だが、1500階まで掘り下げたのだから、これで充分ともいえる。

 攻略されてない地下迷宮と遜色の無い階層になってる。

 これだけ深くすれば充分とも言える。



 それでも、深くすればするほど思うのだ。

 もう少し下げた方がよいのではないか。

 もう少し深くした方がよいのではないか。

 そうしてもっと霊気を得られるようにした方が良いのではないか。

 そんな考えが浮かんでくる。



 だが、いつまでもそんな事をしててもきりが無い。

 程よい所で施設や設備を充実させる必要もある。

 トモヒロは快適な生活をしたいのだ。

 その為に迷宮を作ったのだ。

 それをこれ以上我慢するのも限界だった。



 丁度良い頃合いだったのだろう。

 そう思うことにして、トモヒロは最下層の施設・設備を充実させていった。



 ただ、解けない謎が一つある。

 段階が上がるごとに品揃えが良くなっていく商店街。

 この商店街はどこから商品を取り入れてるのか?

 商店街に並んでる商品は、迷宮内で作られたものだけではない。

 それ以外にも多くのものが並んでる。

 既に当たり前になって気にもとめなくなったが。

 段階が上がり、品揃えが増える事でより多くの商品が増えている。



「これ、どこで手に入れてんだ?」

 商店街で手に入れた漫画。

 それは最下層のどこでも作られてないものだ。

 地上で普及してるものである。

 それをどうやって仕入れてるのか?

 謎はいまだに解けず、より一層深まっていくばかり。



 だが、トモヒロは気にしない事にした。

 どういう経緯と経路で流れこんできてるのかは分からない。

 だが、ここにあるのだからそれで良い。

 こちらの情報が外に流れるわけでもない。

 外からここに一気に入り込めるわけでもない。



「ま、いいか」

 トモヒロは考えるのを止めた。

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