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104 明確な待遇差

 トモヒロの意向に沿うなら支援が得られる。

 レベルが上がっても更に探索がしやすくなる。

 それ以外の者達との活躍の度合いが違ってくる。

 手に入れる報酬も、レベルの伸びも変わってくる。

 それに気付いた者達はトモヒロの思惑にのっていく。



 明確に指し示す事は無い。

 だが、確かにある方向性。

 それを察知できた者だけがトモヒロの恩恵を受ける事が出来る。



 何気なくそういう方向に進む者。

 めざとくそれを見つける者。

 トモヒロの思惑と求める方向性が一致する者達はどんどん成長していった。



 見ている者達もそれは何となく察する。

 はっきりと分からなくても、優遇されてる者達が何をしてるのかは察する事が出来る。

 ならばと同じような事をし始める。

 どの迷宮に行けば良いのか、どういう敵を倒せば良いのか。

 はっきりとはしなくても、多少は似たような行動をとるようになる。

 そういった者達にもトモヒロは恩恵を与えていく。

 仕事を回すようになる。



 自然と流れが生まれていく。

 トモヒロの意向に沿ってる者と、そうでない者と。

 そこそこまで成長出来ても、それ以降は違いが出て来る。

 食いっぱぐれがないくらいにまでなって止まる者と。

 そこからさらに成長していく者とで。



 どちらが良いとは言えない。

 食いっぱぐれが無い程度に稼げれば、それはそれで平穏である。

 より大きな稼ぎは得られなくても、死なない程度に生きていける。

 悪い生き方ではない。

 無理して先に進んで死ぬよりはよい。

 長生きしたいなら、どこかで先に進むのを諦めた方が良いのだから。



 だが、より大きく稼ぎたい、名声も欲しい。

 そういう者達は違う。



 こういうった上昇志向が無くても、強さを求める者もいる。

 強ければそれだけ死ににくくなる。

 だからレベルを上げたいという者もいる。

 単純に稼ぎや名声のためではなく、生存のためにレベルを上げたいと考える者もそれなりにいる。



 こういった者達にとって、トモヒロから与えられる支援は大きなものだ。

 依頼の報酬という形で提供される探索の補助用具。

 それによって危険を減らす事が出来るのだ。

 ならばと依頼を通じて求められるトモヒロの意向に従う者も出てくる。



 どんな依頼にも依頼人の意向や思惑が盛り込まれるものだ。

 仕事を受けることで、依頼人の要望をかなえるために動くことになる。

 それでも構わないという者達が依頼を受けていく。

 結果としてトモヒロの願いを叶えるようになる。

 引き換えに、危険を減らす様々な道具をもたらされる事になる。



 どこかの誰かの指図を無言で受けるか。

 あくまで自分の思うがままに動くか。

 このどちらかを探索者は選ぶ事になる。



 たいていの探索者は依頼主の思惑は気にしない。

 自分の命や生活を損なうならともかく、そうでないなら報酬の為に頑張るだけだ。

 一部、主義主張や意思のために頑張る者もいるが。

 そうでない者達からすれば、手に入る報酬が大事だ。

 その為に行動し、結果として誰かの意図に沿った手駒になる。

 それを気にする事無く、報酬を手にして喜ぶ。

 それで済むのが大半の探索者だ。



 そうして支援を受けて強くなった者達が、トモヒロの意図に沿ってうごいていく。

 脅威となりそうな迷宮に送り込まれていく。

 依頼を通じてトモヒロの支援を受け、より強力になって。



 そうでない者達は細々と暮らしながら、当たり障りの無い生活を続けていく。

 トモヒロの損失にならない限りは放置されながら。

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