表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

100/110

100 仕事で動かせる探索者はそれなりに便利な駒

 色々と面倒だが、やらねばならない事は分かってる。

 とにもかくにも他の迷宮を牽制しなくてはならない。

 出来るかぎりの妨害工作をしていかねばならない。



「探索者にてこ入れするか」

 一番やりやすい所から手をかけていく。

 何はなくとも、他の迷宮を探索するよう仕事を出していく。

 怪物を倒してくるだとか、迷宮を破壊するだとか。

 やる事は色々あるが、仕事の依頼と報酬を出しておけば探索者は動いていく。

 自分の兵隊を使わない分、損失を抑える事が出来るのが良い。



 もちろん、金などをださねばならないので、出費はある。

 しかし、トモヒロにとって最も避けるべきは出血だ。

 稼げば取り戻せる金銭などはともかく、失ったら二度と手に入らない命は貴重だ。

 高レベルにまで至った人材は特に。



 これらを失うくらいなら、探索者に報酬を払った方が良い。

 少なくとも人材を失う危険性を減らす事が出来る。



 依頼をこなしてる最中に死んでくれるなら、それもありがたい。

 敵に回る可能性のある者が消えるのだ。

 トモヒロにとって利益にしかならない。



 むしろ、積極的に減らしていきたいとすら考えている。

 報酬次第でどちらにでも付くのが探索者だ。

 今はトモヒロの指示に従っていても、次の瞬間に敵に回るかもしれない。

 そうなる前に消えてくれるならその方がありがたい。

 そうさせる為にも、依頼を出して迷宮に送り込むのが効果的だ。



 金銭を支払うだけで、他の迷宮を攻略出来る。

 攻略までいかないまでも、牽制する事が出来る。

 それで将来の敵になるかもしれない探索者も潰す事が出来る。

 一石二鳥どころではない。



 もちろん、上手くいけばではある。

 そう簡単にいくとも思えない。

 だが、やらないよりはマシというもの。



 潜入させてる工作員を通じて依頼を出していく。

 さすがにトモヒロが直接動くと色々とまずい。

 可能な限り間に色々はさんで工作活動をしていく。



 また、依頼を出すにあたり、可能な限り広く探索者を動かしていく。

 高名で高レベルな者でなくてよい。

 そういった者を動かすとなると、報酬だけでは無く伝手も必要になる。

 簡単に動かせるものではない。

 そういった心配のない、レベルの低い連中をまずは使っていく。



 成果は期待出来ない。

 どうしてもレベルの低い者に依頼を出すことになるからだ。

 だが、それでも良い。

 続けていればレベルも上がる。

 途中で死ぬ者も出て来るだろうが、生き残る者もそれなりに出て来る。

 そういう連中がやる事をやってくれれば良いのだ。



 まずは特に負担をしなくても動かせるものを動かしていく。

 手間も出費も出来るだけ抑えたいのも確かなのだ。

 ある程度は仕方なくても、極度に資源や予算を割り振るのは避けたい。

 その為、使うのはどうしても底辺をうごめいてるような者になってしまう。



 ただ、利点もある。

 レベルの低い者は多い。

 大多数の探索者が当てはまる。

 なので、幾らでも集める事が出来る。

 使い捨てにしても惜しくは無い。



 むしろ、使い捨てのつもりで使っていく。

 下手に生き残って高レベルになられるよりも、さっさと死んでくれた方がありがたい。

 将来の心配が減る。

 下手に生き残って成長されるよりも良い。



 特に将来性のある者はさっさと死んでもらいたい。

 トモヒロの手駒になってくれるならともかくだが。

 そうならないなら、高レベルの探索者など邪魔でしかない。

 危険な存在になるのだから、レベルの低い段階で死んでもらいたい。

 そうなるように依頼などを使って上手く誘導したいものだった。



 理想なのは探索者同士で潰し合ってくれる事。

 特に高レベル探索者を殺してくれるならありがたい。

 トモヒロの迷宮を攻略しようとしてる者ならば、さっさと消してもらいたい。

 探索者同士の争いでそうなってくれるなら助かる。



 その為にも、まずは探索者に依頼を出さねばならない。

 簡単で安くて誰にでも出来る仕事を発注していく。

 一人でも多く迷宮の挑んでもらい、そして死んでもらわねばならない。

 その為の依頼を出していく。

 少しでも多くの探索者を動かしていく。

 他の迷宮に向かい、自分の所には来ないように誘導しながら。

気に入ってくれたら、ブックマークと、「いいね」を


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


_____________________

 ファンティアへのリンクはこちら↓


【よぎそーとのネグラ 】
https://fantia.jp/posts/2691457


 投げ銭・チップを弾んでくれるとありがたい。
登録が必要なので、手間だとは思うが。

これまでの活動へ。
これからの執筆のために。

お話も少しだけ置いてある。
手にとってもらえるとありがたい。


_____________________



+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ