心の底に眠る鍵のかかった扉
全てが未定。思い付きで話が降ってきます。
時系列、構成、完全無視の文章ですので、そこはご了承の上読んでください。
今後もマイペースで投稿していきたいと思います。
この気まぐれな投稿にお付き合い頂けると嬉しいです。
頭の中の警報は正しかった。
カウンセラーに紹介された心療内科に行ったら「軽度の鬱気味」と診断された。
まぁ、そうだろうね・・・想定内。
病院である限り長時間話をしたわけではないが、何となく感じの良い先生だった。
とりあえず過去の話は抜きに症状だけを伝え、軽い精神安定剤を出してもらった。
不眠症はその薬のお陰ですっかり良くなり体調も戻ってきた。
仕事もそのまま続けつつ、同僚の誘いでテニスを始めた。
テニスサークルにも入り職場以外の友人も出来て忙しくも楽しく過ごしていた。
そのお陰か心療内科にお世話になる機会は遠のいていった。
何かによる一過性のストレスからくる不眠症ならこのままで済んでいたのだろう。
私はこの時、少々軽く考えていた。いや、そう思い込もうとしていた。
心の底に眠る小さな闇があることを無かったものとしたかったのか。
随分昔に心の底に追いやって鍵をかけ二度と開けるはずのない扉の存在を忘れていたのか。
違うと思いたかったのか。もう終わったものだと思っていたのか。
その扉は自分の知らないところで何度も何度も色々なものをのみ込んで、
厳重な鍵をかけ誰にも開けられない扉になっていた。
初めに自分で掛けた鍵の扉ではなく、自覚症状のないまま封じ込めた扉の存在。
「絶対に開けない扉」
「絶対に開けてはいけない扉」
「何が入っているか解らない扉」
頭の中の警報は、この扉の存在の警報だったのに見過ごしてしまった。
人生最大のミスだったのかもしれない。
自分の意思とは関係なく扉が開くカウントダウンが始まった。
警報は私への予告だったのだ。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
次は何が降ってくるかお楽しみに・・・。
気長によろしくお願いします。