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10◆ 少し優し過ぎる

 俺たちが乗った船は一応旅客船ではあったが、食糧を予め買い込んだことからも分かるように、ただ運んでくれるだけのものである。


 食事が出たりはしないし、寝るのも船室で雑魚寝状態。

 追加で料金を払えばハンモックを貸してくれるらしいが、そこまでして寝心地を追求するつもりもないので、俺たちは船に乗り込んですぐ、寝る場所を船室内で確保するため、外套を敷布に場所を取った。


 男女で船室が分かれているわけでもないので、女性三人を壁際にして、俺たち男三人がその周りにいるようにした。

 フィルは数に入れない。怪しいし。



 ごぅんごぅんと下から音が響いてくる。

 蒸気機関の音だろう。


 船室は吊るされた幾つかのカンテラで、薄暗いながらも照らされている。

 周囲には旅姿の人たちの、声を抑えたざわめき。中には乗船してすぐに身体を丸めて眠り込む人もいた。



 その場で買い込んできた食糧を広げて簡単な晩飯とした。


 最初は断じてフィルに分けるつもりはなく、かつフィルも分けてもらうつもりはなさそうだったが、周囲にパンの香りが漂い始めた途端にフィルの腹が盛大に鳴り、見かねてディセントラが自分のを分け始めた。

 それを見たトゥイーディアがディセントラに自分のを分け、カルディオスがトゥイーディアに分け、俺がカルディオスに分け――と、連鎖的に分け合いが発生した。


「思ったより優しい……」


 パンを口いっぱいに頬張って、フィルが感動したように言った。


 めっちゃ美味い、すげぇ美味い、と連呼して感涙せんばかり。


 ちょっと大袈裟な気もするが悪い気はしない光景である。


 トゥイーディアはパンとチーズの取り合わせがたいそうお気に召したようで、嬉しそうに食べていた。

 良かった。喜んでくれた。



 本来ならこの場で、プラットライナに着いたらどうするかを話し合うはずだったのだが、フィルがいるのでそれはお預け。


 食事を終え、適当に雑談して、一人また一人と眠りに就いた。




 翌朝は船の揺れと周囲のざわめきのせいで夜明け前に目を覚ました。


 身体を起こし、ぼんやりする頭をはっきりさせようと目を擦っていると、もぞもぞとカルディオスが起き出した。

 寝癖のついた暗褐色の頭がひょこんと持ち上げられ、「うぁー」と変な声を出して伸びをする。


「――おう、お早う」


 欠伸混じりに声を掛けると、眠そうな声で応えがあった。


「……はよ、ルド」


 ふう、と息を吐いて、何度か目を擦って頭をはっきりさせたらしきカルディオスが、急に真顔になって俺を見た。


「そういえばあいつ、フィル」


「ん?」


 俺たちの端っこですぅすぅと寝息を立てるフィルを見遣る。


 異常なし。

 別に悪だくみしている様子もなければ、余計なことをしている様子もない。


 首を傾げる俺に向かって、心底嫌そうに、カルディオスは呟いた。


「嫌なんだよなー。トリー、ああいうのに弱いから」


 しばしの間を置いて、思わず俺は噴き出した。

 そんなまさか。



 カルディオスと二人で船室から甲板に出て、春であってもひんやりとした夜明け前の風に吹かれ、眠気を飛ばした。


 昨日の曇天が嘘のように空は晴れ渡っていた。

 夜明けを予感した空が薄く白んで眩しい。


 欄干に二人並んで顎を載せてぼんやりしていること数十分。

 船室からアナベルが出て来て、つんつんと俺とカルディオスの背中をつついて声を掛けてくれた。


「朝ごはん。食べる?」


「食う」


 カルディオスが即答し、身を翻した。俺もそれに続く。




 朝日が昇ってから少しして、船は運河沿いの街であるヴァーナに停泊した。

 そこで数人が下船し、また数人が乗船してきた。


 朝食を終えた俺たちは荷物を纏めて甲板に出て、風に吹かれながら目的地到着を待つ。


 フィルは自分の庇護者をディセントラと定めたらしく、ずっと彼女の傍にいた。

 マジで忠犬に見えてきた。ディセントラはディセントラで、無邪気に慕われて無碍にも出来ず、“おーよしよし”という感じで相手にしている。


「――暇だー」


 カルディオスが欄干から身を乗り出して叫び、俺は思わず鼻で笑った。

 この程度、あの地獄の漂流生活に比べれば極楽だ。


 暇だ暇だとうるさいカルディオスに構ってやっているうちに夕方になり、船は恙なくプラットライナの船着き場に停泊した。



 目的地到着。

 俺たちは気を引き締め直し、密輸団が拠点にしているという町、プラットライナへ降り立った。






 プラットライナは、ブロンデルとは随分雰囲気が違う。

 運河の支流を中心として、背の高い建物と低い建物が乱立する雑多な都市だった。


 西に傾いた太陽が赤と金の縞模様を空に描き出し、たなびく雲は飴色に光る。

 背の高い建物の陰は既に夜の暗さを纏い、運河の支流もまた闇を吸って黒く光っていた。


 俺たちはまず宿を探すこととした。

 もう夜だし、行動は明日からでいいだろうという判断である。


 宿を探してうろついていると、異常なほどの人通りの無さが分かる。

 それがこの町の夜の治安を物語っているというものだろう。


「誰もいないね」


 トゥイーディアがのんびりと呟いた。

 トランクを手に伸び伸びと歩く彼女は、普通に旅行中に見える。


「密輸団の取引現場をうっかり見ちゃったら殺されますから」


 フィルが大変きっぱりと言った。

 おまえは過去に殺されそうになったのか、と思わず訊きたくなるくらい、断固たる口調だった。


 俺たちは、この町に入ってすぐ、運河の支流を右手に望む舗装された道を歩いている。

 支流を挟むようにして発展した町だから、支流を跨ぐ立派な橋が行く手に見えた。

 左手には背の高い建物が立ち並ぶ。


 宿の看板を出しているところはないかと、横目に見ながら進むことしばし。橋の少し手前で、ようやくそれらしい一軒を見付けた。


 石造りの三階建ての建物で、一階部分はどうやら食堂として営業しているようだった。

 ぴったりとドアを閉めており、宿を示す看板ももうかなり古かったので、もしかしたらもう廃業しているのかも知れない、なんてことを言いつつ、辛抱強くノックし続けたところ、怯えた表情の老婦人が薄くドアを開けて顔を出した。


「――ごめんなさい、宿屋の看板が出ていたもので」


 トゥイーディアが先頭に立って、囁くようにそう伝えた。

 野郎が出るより淑女が前に出る方が警戒され難いし、アナベルの態度は冷ややか過ぎる。

 ディセントラは無意識に高飛車に出てしまうことがある――ということでこういうときは、俺たちはトゥイーディアを立てるのだ。


「もう営業されてらっしゃらない? さっきこの町に着いたばかりで、泊まる場所を探しているのですけれど」


 トゥイーディアをじっと見てから、老婦人は小さく首を振った。声は細く掠れていた。


「……いいえ。旅の方ですね? どうぞお入りなさい」


 ぎぃ、と軋む音を立てて、ドアが少し大きく開かれた。

 ぺこ、と頭を下げてトゥイーディアが、その後に俺たちが続いて中に入る。


 入ったところはもう食堂になっていて、大テーブルと椅子が整然と並べられていた。

 だが空気が埃っぽく、見ればテーブルも椅子も薄らと埃を被っている。

 明かりも入っておらず、辛うじて明かり取りから入る西日のみで照らされる食堂は薄暗かった。


 その様子を見渡して、トゥイーディアは老婦人を振り返って目を丸くしてみせた。


「お店は開けてらっしゃらないの?」


「開けられないのです」


 囁くように答えて、老婦人は手近な大テーブルの上にある燭台の上で、半ばほど溶けた蝋燭に火打ち金で灯を入れた。

 ゆら、と明かりが揺らめいて、一気に食堂の四隅を暗く感じた。


「どうしてこんな町にいらっしゃったの? ここが運河の恩恵で栄えたのは二十年も前の話ですよ。宿を必要とされる方も、この町の噂を聞いて最近はめっきりといらっしゃらなくなりました」


「どうしても、ここでないと済ませられない用事があるのです」


 言いながら、トゥイーディアは床にトランクを置いて外套を脱いだ。

 ふわ、と、半ばを結い上げている蜂蜜色の髪が靡いて煌めいた。


 彼女に倣って、俺たちも外套を脱ぐ。

 埃が舞って、ディセントラが小さくくしゃみをした。


 その様子を見守って、老婦人は薄く自嘲の笑みを浮かべた。


「その格好、軍人さまかしら。もしかして助けに来てくださったの?

 ――なんて、こんな期待は年甲斐もないわね」


 食堂の右手に、階上へ続く階段があるようだった。

 そちらに向かって踵を返し、老婦人はやはり小さな声で言った。


「こちらへ。お料理はお出しできないけれど、お部屋ならあるわ。少し埃っぽいかも知れないけれど、許してくださいね」


「――そんなことはないですよ」


 トゥイーディアが外套を抱え、衒いなくそう言った。

 その言葉の意味を取りかねたのだろう、老婦人が振り返って眉を寄せる。


「……はい?」


 彼女の目を見てトゥイーディアが微笑んだ、その横顔が見えた。

 見た目の年齢にそぐわない程に、慈愛に満ちた柔らかな笑顔だった。


「年甲斐もないなんて、そんなことはないですよ」


 言葉足らずを補って、トゥイーディアは老婦人に歩み寄って、握手を求めて右手を差し出した。



「私たちはあなたを助けに来ました。――救世主です。

 申し訳ないのですけれど、この町にいる密輸団について教えていただけますか?」












「このっ、馬鹿っ」


 アナベルが憤然とトゥイーディアを怒鳴りつけた。

 とはいえ声量は抑え気味であったが――なにせ、床に臥せる人のすぐ傍である。


 トゥイーディアはしゅんと項垂れ、罪悪感に満ちた目で寝台に横たわる老婦人を見ていた。

 その顔を見ていると可哀想になってきて、出来るものなら「おまえは悪くないからな!」と励ましたい。出来ないけど。


「ごめんなさい……ああ言えば安心してくださると思ったの」




 ――トゥイーディアの、唐突な救世主宣言。

 それを受けて、老婦人は喜ぶとか疑うとかの前に腰を抜かしてしまったのである。よろめいて尻餅をついた彼女を、大騒ぎの末自室に運び込んで現在に至る。


 老婦人が横たわる寝台を中心に、俺たちとフィルの計七人がすし詰め状態。賑やかなことである。


 女性陣三人が老婦人の傍に付き添い、俺たちがそこから一歩引いて立っている。

 フィルは戸口の傍で手持無沙汰そうにしていた。



 上体を起こし、老婦人はトゥイーディアの態度に慌てたように首を振った。


「いいえ、いいえ、謝らないでください。安心の余りに力が抜けてしまって」


 寝台の傍に跪くトゥイーディアの手を両手で握って、老婦人は目許に涙を滲ませた。


「良かった……本当に、このままではどうなることかと毎日思っておりました。陛下は私たちをお見捨てになってはいらっしゃらないのですね。こうして、救世主さまたちにこの町のことをお願いしてくださったのですね」


 ――本当は、色々と違うけれど。それを言い出しては話がややこしくなる。

 俺たちは申し合わせたように沈黙を貫き、トゥイーディアがそっと尋ねた。


「私たちの――救世主のことは、この町でも噂になっていますか?」


「救世主がガルシアにいらっしゃった、ということは、ささやかながら耳にいたしました」


 老婦人が答え、微笑んだ。


「まさか、こんな町にいらしてくださるとは」



 ――なるほど。


 救世主の存在は噂になっていても、この町ではまだ、俺たちがブロンデルの会社を訪問したことは噂になっていないわけだ。


 つまり、今ならまだ、密輸団は俺たちが動いていることを知らない。



 きゅ、と老婦人の手を握り返して、トゥイーディアが真摯な声を出した。


「はい。もう安心して大丈夫ですよ――と言いたいところですが、残念ながらまだ情報が足りません。何でもいいので、密輸団について知っていることを教えてください。

 例えば、拠点の建物がどこにあるとか、密輸団の連中がよく出入りしている場所とか」


 老婦人は口籠った。

 瞳に逡巡と怯えが走るのを見て取って、トゥイーディアは励ますように頷く。


「ご不安に思われる気持ちは分かります。でも、大丈夫です。

 私たちはあなたを助けに来ました。何があろうとお守りします」


 ――その声音の誠実さ。


 媚びるでも、威圧するでも、威厳を醸そうとするのでもない、ただただ真摯で誠実な声。

 信じるに足るのだと、相手に訴えるような声。


 何百年経っても、聞く度に胸が震えるほどの声。


 この声で訴え掛けられて、折れない奴はいないだろうと思う。

 いや、過去にそういう奴もいたことはいたので、俺が惚れた弱みで過大評価しているだけかも知れないけれど。



 だがどうやら、この老婦人は俺と同類らしかった。


 迷うように視線を泳がせたが、しばらくして、小さな声で呟いたのだ。


「町の中心――川の向こう側に、昔は倉庫街として使われていた場所があって……。そこが拠点になっているとの噂です」


「ありがとう」


 トゥイーディアは言って、すっと老婦人の手の中から自分の手を抜いた。


 そして俺たちを振り返り、立ち上がりながら宣言した。


「今ならまだ、私たちのことも噂になってない。叩くとすれば今ね。異論はないでしょ?」


 頷く俺たち。今晩はゆっくり休む予定だったが、別に変更に支障があるわけじゃない。

 事態の急展開に老婦人が目を見開くのが視界の隅に映る。


「今から倉庫街に向かうわよ。――フィルは」


 戸口の傍に立つフィルに目を向けて、トゥイーディアは悪戯っぽく笑った。


「当初から予定が変わったわね。案内は結構。ここにいて」


「えっ、俺、役立たずじゃん!」


 目を瞠ったフィルを、コリウスが冷ややかに一蹴した。


「最初からそうだと言っているでしょう」


 しゅん、と項垂れたフィルを一瞥して、ディセントラが念を押すように言った。


「フィル? ()()()()()()()、いいわね?」


 ディセントラにそう言われて、フィルは不承不承といった様子で肩を竦めて頷く。


「はぁい」



 それを後目に、トゥイーディアはするりと自分の髪に手を滑らせた。

 指先に引っ掛かった髪を一本引き抜き、くるりと指に回して輪にする。

 途端、きらりと光ったそれが華奢な蜂蜜色の指輪に変じた。


〈あるべき形からの変容はできない〉と定める絶対法に逆らう魔法。

〈ものの内側に潜り込む〉能力を持つトゥイーディアだからこその魔法だ。


 そして、トゥイーディアは救世主。守るための魔法は使えない。



 目を瞠る老婦人にその指輪を渡し、トゥイーディアはゆっくりと言った。


「何があろうとお守りすると申し上げましたが、私はしばらくここを離れます。ですので、これを」


 老婦人の手を取って指輪を握らせ、トゥイーディアは噛んで含めるように伝えた。


「何か危険なことがあれば、この指輪を相手に投げ付けるなり何なりしてください。その後はちゃんと目を逸らしてくださいね」



 投げ付けた相手が木端微塵になるもんな。見たら一生もののトラウマだもんな。


 トゥイーディアの防御はいつだって過剰防衛だ。

 仕方のないことだけど。


 能力が強すぎて、防衛のつもりの一手が相手を圧倒する反撃になってしまうことは、トゥイーディアに常について回る悩みの種だ。


 相手に怪我をさせるのが嫌だからという理由で、攻撃してくる相手に何の抵抗もせずに大怪我した経験だってトゥイーディアにはある。

 涙が枯れるほど泣くディセントラを宥めた一言が、「だってあの人じゃ私を殺せないと思ったから」。

 あそこまで愕然としたディセントラ、そして身内に対して本気でぶち切れたカルディオスを、俺はあのとき以来見ていない。



「この指輪が使われれば、私にはすぐに分かります。出来るだけ早く、あなたのところへ戻ります」


 怯えた様子ではあったが、老婦人は頷いた。


「荷物はここに預けて行ってよろしいですか?」


 首を傾げたトゥイーディアに、もう一度老婦人が頷く。

 トゥイーディアは微笑した。


「ありがとう」


 踵を返し、トゥイーディアは気負いなく言い放つ。


「じゃあ、さっさと行って終わらせましょ」


 頼もし過ぎるだろ、トゥイーディア。

 できれば俺も同じくらい格好よく在りたかった。


 部屋から出ようとする俺たちの中からディセントラを捉まえ、フィルが言い募っているのが聞こえて来た。


「ねえ、俺、隣の部屋にいていい? ここじゃ落ち着かないんだけど」


 好きにしなさい、女主人(ごしゅじん)の許可を取りなさい、というようなことを、ディセントラが物柔らかに返す。

 その声音が、少し疲れたように翳っていた。



 ――ここに至って、俺にも、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が、確信に近いレベルで理解できた。


 昨日の時点で、あの情報の少なさで、そこまで考えを回したトゥイーディアは、頭がいいというよりは疑り深さが過ぎるという方が正しいだろう。



「お、お気をつけて!」


 老婦人が震える声を上げる。


 戸口で軽く振り返り、トゥイーディアは応じるように手を振った。

 それに続いて、「騒がしくしてごめんな?」とカルディオスが片目を瞑って優雅に退出。

 他の俺たち四人は、ただ粛々と廊下に出た。


 そうして、無言のまま階段を降りたところで、ぽつりとディセントラが呟いた。


「――イーディ、あんた、最初から道案内なんてさせるつもりなかったでしょ」


 一拍を置いて、ふっ、と、息を抜くようにトゥイーディアは笑った。


「当然でしょ? 密輸団の居所なんて、聞き込みすればある程度は割れるわ。ルドベキアだって、そんな迷子になるほど間抜けじゃないし」


「疑り深いのね」


 ディセントラの口調に少し棘が混じったが、トゥイーディアは気にした様子もなく肩を竦めた。


「タイミングが合い過ぎてるわ。動機も怪しい。これで妙に思うなって言う方が無茶なのよ。

 ――トリー、いつも言ってるけど、きみは少し優し過ぎる。……ばかもの」


 食堂まで戻ってきた俺たちの先頭に立ち、もうすっかり夜の帳が下りた街路へ出るためドアを引き開けながら、トゥイーディアは呟いた。


「――まあ、行ってみれば分かることよ」














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