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1章の主要設定および主要人物紹介

1章ラストを同時更新しております。




【主要設定】


〇魔法

 「魔力」を以て「のり」を変える技術。世界に働く法則を書き換えて、自分の望む結果を導く力。

 あくまでも法の「変更」しか出来ない。ゆえに、たとえば「水を凍らせる」にあたって、温度等の条件を無視して「目の前にある水が凍る」よう法を書き換えることは可能でも、「どこからともなく水を出してきて、それを凍らせる」のは不可能、といった制約がある。


〇絶対法

 魔法を以ても変更できない世界の大原則。

〈時間を操ることはできない〉

〈失われたものを取り返すことはできない〉

〈死んだものは蘇ることはない〉

〈魂は巡り巡って決して滅びない〉

〈無から有を生み出すことは出来ない〉

〈あるべき形からの変容はできない〉

 以上6つを定める。


〇救世主

 6人が輪番制で担当する役割。

 破壊の方向で絶対法を超える権限と膨大な魔力が与えられる地位。

 作中では、他に救世主になる資格を持った5人と区別して、「正当な救世主」と呼ばれたりする。

 世間に救世主がいるとバレると魔王討伐まっしぐら。いつも魔王に返り討ちにされているので、その度に歴史から抹消されている。

 何十回と転生しては同じ末路を辿り続けている。

 ちなみに作中でルドベキアが「転生し続けて何百年」と言っているが、これはあまりにも悲惨な末路を辿り続けた自分たちから現実逃避ぎみに目を逸らし、希望的な端数切り捨ての観念を入れているからで、実際は千年単位で転生し続けている。


〇準救世主

 救世主になる資格がある6人のうち、その人生で救世主にならなかった5人。

 ささやかながら絶対法を超える権限を与えられるほか、常人よりは魔力も多く生まれつく。


〇固有の力

 救世主になる資格を持つ6人がそれぞれ持っている、「予め変更の余地を与えられた世界の法に関する一分野」。

 得意分野ともいう。魔力的にコスパがいい。

 本当の意味での唯一無二の固有の力を持つ者と、万人が使える魔法を上位互換の威力で与えられている者がいる。


〇変幻自在の武器

 救世主および準救世主が扱える武器。

 準救世主が扱うときは黒い色を呈し、正当な救世主が扱うときは黝く輝く。

 持ち主の固有の力を底上げする。


〇魔王

 これまではただ1人が担ってきた役割。

 守護の方向で絶対法を超える権限と膨大な魔力が与えられる地位。


〇魔界

 南の海に浮かぶ孤島。気候がめちゃくちゃいい。


〇魔族

 魔界に住む人々。

 別に角が生えてたりするわけじゃないし、魔力潤沢というわけでもない。


〇レヴナント

 一種の災害。

 ある日突然発生し、破壊の限りを尽くすでかい人型の化け物。

 魔法を以てしか斃せない。

 また、魔法で斃すにしても効かない魔法があったりするのだが、詳しくは次章で。


〇世双珠

 魔法を使うときの補助アイテム。

 魔力を使って世双珠を使うことで、世双珠がそもそも持つ「変更できる世界の法」に従って魔法を発動できる。

 産地・仕組みなどなど謎に満ちている。


〇ガルシア

 対レヴナントの軍事施設。

 東の大陸随一の大帝国アーヴァンフェルンにある。


〇〈呪い荒原〉

 東の大陸、アーヴァンフェルン帝国の東側に広がる不毛の大地。年々広がっていっている。

 生物は一切住めず、足を踏み入れると最後、原因不明の病で死ぬ。


〇〈洞〉

 原因不明の自然災害。

 人にだけ害を為す。

 全く無。世界に開いた空洞。人が中に突っ込むと消滅する。

 以前まではランダムに発生していたが、ここ100年それはなくなった。


〇巨大兵器

 魔界で造られたらしき凶悪な兵器。

 正確には誰が造ったのか、どのようにして造られたのか一切不明。

 前回の人生において救世主たちを追い詰めた。

 魔法が利きにくい筐体を持ち、見えない攻撃を放つので非常に相手にしづらい。

 これに攻撃を通したのはトゥイーディアと(援護を受けた)ルドベキアのみ。


〇文明レベル

 世双珠のお蔭で一気に文明が開化した。

 汽車が走っていたり蒸気船があったりと、地球でいうとヴィクトリア朝くらいのイメージ。

 ただし、銃器はない。

 船に大砲は備えられているので火薬はあるが、小型化を考える人がいなかった。

 威力のある攻撃手段は魔法で補えるので、そもそも発明しようと考える人がいなかった模様。

 なので魔力のない人たちは剣で戦う。でも製鉄の技術は魔術師のお蔭で発達しているので切れ味は以前に比べても良くなった。





【主要人物】


◆ルドベキア

 本作の主人公兼語り手。愛称ルド。

 漆黒の髪に深青色の目。目の色は明るいところでは蒼穹の色に、暗いところでは黒に近い色に映る。

 自覚はないがイケメン。18歳。

 輪番制で救世主を担当する準救世主のうち1人だが、今回はなぜか魔王として生を享けた。

 魔界では18年間、暗殺の危険に晒されまくって死に物狂いで生き抜いた。

 固有の力は〈燃やすこと〉。万人が扱える魔法を上位互換の威力で持っているタイプ。シンプルだが非常に強力で、熱を扱うことなら何にでも応用が利くほか、「熱」という世界の法に対してこの世の全てに優先する権能を持っているため、火傷を絶対にしない。

 正当な救世主であるときには、〈相対した相手の時間を支配下に置く〉という群を抜いて強力な力を得る。

 魔王の魔力を持っているが、扱いには慣れていないので怪我もする。

 この世の何よりトゥイーディアが大切。記憶にある限りずっと彼女に片想い中。

 〈最も大切な人に想いを伝えることができない〉という『代償』を負っている。

 そのため、トゥイーディアに好きだと言えないし、彼女にだけは冷たく接してしまう。

 骨の髄まで一途。


◆トゥイーディア

 本作のヒロイン。愛称イーディ。

 蜂蜜色の髪を額の真ん中で分けて長く伸ばしている(ハーフアップにしていることが多い)。目の色は飴色。

 整ってはいるものの十人並みの顔立ち。16歳。

 輪番制で救世主を担当し、前回と今回において正当な救世主を担う。

 固有の力は〈ものの内側に潜り込むこと〉。唯一無二の能力を持つタイプ。非常に強力な能力だが、破壊に特化し過ぎていて応用が利かない。人の精神に干渉できる唯一の魔法でもある。本人はこの能力を嫌っている。

 正当な救世主である現在、固有の力が強化されている。

 〈救世主を経験した直後の人生において記憶を失う〉という『贖罪』(ルドベキア風に言うと『代償』)があるため、今回においてもみんなとの合流は最後だった。

 前回において殺される直前に、ディセントラ、コリウス、アナベルの『代償』(あるいは『贖罪』あるいは『呪い』)について聞かされているほか、今生においてルドベキアが魔王として誕生した理由も知っているらしい。

 ヘリアンサス曰く、2つめの『贖罪』がある。

 それは、〈絶対に魔王と結ばれることはない〉というもの。

 今生においては西の大陸のレイヴァス王国名門の一族の出。フルネームは「トゥイーディア・シンシア・リリタリス」。


◆カルディオス

 暗褐色の猫っ毛に翡翠色の目のイケメン。

 20歳。かなりのプレイボーイ。愛称カル。

 輪番制で救世主を担当する準救世主の1人。

 固有の力は〈実現させること〉。唯一無二の能力を持つタイプ。かなり好き勝手できる能力だが、扱いが難しいのとリスクが大きい(使用中は瞑想状態に突入する)ため、あまり使いたがらない。

 今生においては将軍の息子だが、自分の社会的地位には一切興味がなく、家督を継がされることを真剣に恐れている。

 自由奔放にみんなとわいわいしていたいらしい。


◆ディセントラ

 赤金色の見事な髪を長く伸ばしている(結わずにいることが多い)。目の色は淡紅色。

 群を抜いた絶世の美少女。18歳。愛称トリー。

 輪番制で救世主を担当する準救世主の1人。

 固有の力は〈止めること〉。唯一無二の能力を持つタイプ。対象物の変化を根底から留める便利な能力で、みんなの喧嘩に割って入ることが出来る力。

 正当な救世主であるときには、〈戻すこと〉の力も与えられる。

 泣き虫だが、これまで高貴な生まれが連続したため女王様気質。ファッションにこだわりがある。

 今生は平民の生まれ。


◆コリウス

 銀色の癖のない髪を後頭部で一つに束ね、貴公子然としている美男子。目の色は濃紫。

 21歳。愛称コリー。

 輪番制で救世主を担当する準救世主の1人。

 固有の力は〈動かすこと〉。万人が扱える魔法を上位互換の威力で持っているタイプ。地面を陥没させたりすることも出来るほか、自分1人だけならば「瞬間移動」させられる。瞬間移動を扱える魔術師は彼ただ1人。ただし瞬間移動にはいろいろと制約があるらしい。

 今生においては辺境伯の息子。家督相続にもあまり抵抗がない。

 昔は準救世主仲間にも一線を引いて接していたが、1度みんなより10年先んじて誕生してしまい、23年間に亘って誰にも会えなかった経験がある。その人生でみんなと再会したときに大号泣し、それは未だに語り草。それ以来みんなとも打ち解けた。とはいえまだまだ秘密主義。

 他人には敬語で喋る。


◆アナベル

 薄青い髪を肩の上で切り揃え、前髪ぱっつん。薄紫の目。

 清雅な雰囲気のある美少女。17歳。愛称アニー。

 輪番制で救世主を担当する準救世主の1人。

 固有の力は〈状態を推移させること〉。唯一無二の能力を持つタイプ。ディセントラの能力と双璧を成す力で、応用が利くのでルドベキアには羨ましがられている。が、対象物の頑丈さによって魔法の威力がころころ変わるのが難点。

 正当な救世主の地位にあるときは、潮の満ち引きや人の年齢まで操ってみせる。

 今生においてはカルディオスの幼馴染。カルディオスの実家の使用人だった。

 絶対に泣かない。

 基本的に無表情だが、割と情に厚いところもある。

 言葉がきつく、稀にわざとらしく目を剥いて「はあ?」とか言う。

 過去に「たった一人の最愛の人」がいたらしい。

 根っからの悲観論者。












◇ヘリアンサス

 本作のキーパーソン。

 前回までは魔王として生まれていた青年。

 雪のように白い髪に黄金の目。

 中性的な美貌を持つ。

 「魔王であることは自分に付随する情報の1つでしかない」と言い放ち、現に今生においても、魔王でも救世主でもないが、記憶を持った同一人物として存在している。

 ちなみに今回はトゥイーディアの婚約者候補。

 ルドベキアたちに6人掛かりで何十回と挑まれ、その度に返り討ちにしている。

 ルドベキアたちがとっくに忘れた昔のことを覚えているらしく、ルドベキアを「番人」と1度だけ呼んだ。

 ルドベキアとカルディオスのことだけは名前で呼ぶ。左腕には空色の宝石を連ねた腕輪を着けている。

 いつもにこやかで柔和な態度。

 その態度のまま救世主たちを惨殺していくのが趣味。












活動報告もちょっと書いております。よろしければ覗いてみてください。


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― 新着の感想 ―
[良い点]  〈あるべき形からの変容はできない〉〈魂は巡り巡って決して滅びない〉なら、救世主達の名前も姿もあるべき形であるわけですね。    レヴナント、凄く可哀想な印象で今後どんなエピソードが出て来…
[一言] 今ごろ気づいたけど、ヘリアンサスも含めて草花の名前なのね。
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