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無口系女子とヤンキー男子 5
『……』
「「…………」」
それから2人は喋らなくなった
大知も今日も家まで送ってくれた
「美桜ー
バイバーイ!!
また明日ねー」
『……』ヒラヒラ
そのまま美桜は2人の背中を見て家に入った
―大和・杏梨side―
「あー、びっくりしたー
美桜があんなに怒るの初めて見たかも」
「…………」
「ちょっと!!
無視はやめてよ!!」
「雪凪ってさー
俺てっきりもっと奥に引きこもってる感じかと思ってたけど、
案外そーでもないのな」
「へ?」
「笑うしさっきもあんな風に自分の感情を出すし
あー…………
やべ……
もっと好きになったわ」
「………………」
「……んだよ、なんか言えよ
恥ずかしいだろ」
「……がいい」
「は?
なんて?」
「美桜はやめた方がいい
って言ったの」
「は?
意味わかんねーんだけど」
「わからなくてもいい」
「あっそ」
…………
太陽はとっくにおちてて
空には幾千もの星が広がっていた
今日の星は手を伸ばせば手が届きそうだ
でもどれだけ伸ばしても絶対に届かない
『……祐希』