無口系女子とヤンキー男子 3
午前中の授業はよくわからず
寝てたら
あっという間にお昼になった
「美桜ーー
購買行こー」
『……』コクリ
1年生の教室は4階で1階の階段横に購買がある
ザワザワ
「美桜、ちょっと待っててね!!
すぐ買ってくるから!!」
そう言って杏梨は人混みの中に消えていった
ピトッ
『……』ビクッ!!!
なにかが頬に触れた
後ろを振り返ると
「驚くときぐらい声出したら?」
大知がいた
手にはイチゴオレを持っていた
「これやる」
そう言って手に持ってるイチゴオレを渡した
『……』
まだ冷たいパックのイチゴオレを見つめる
「じゃな!!」
そう言って大知は去ろうとした
グイ
でも前に足が進まなかった
「っ!!!」
慌てて後ろを振り返ったら
美桜が大知の袖を引っ張っていた
口を微かに開けて
『…ぁ……りが……と…ぅ』
周りの音にかき消されそうな声だったけど
大知にはちゃんと届いていた
だって
「ッ……!!!」
耳まで真っ赤だったから
「ぉ……おう!!」
そう言って走ってその場を後にした
「ごめん、美桜ー
なんか今日多くてさー
って
なんで顔真っ赤なの?」
『……ッ!!!』カァァァァ
プイッ
「ちょ!!!ちょっとー!!
美桜待ってよーーー!!」
まだ冷たいイチゴオレを頬に当てる
真っ赤になった顔を冷やすように
『……??』
美桜が気づくのはもう少し先のお話