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魔王様の日記  作者: kakeru
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今日は、俺の9歳の誕生日だということで、生誕祭なるものが開かれた。


正直、とても面倒だ。



祝わなくてもいいではないか。


魔界は実力主義の世界だ。



いちいち祝っていられるか、と思うのだが。



勝手に家臣により企画が進められており、どうしようもないところまできていたので、仕方なく出席した。



挨拶をしろとのことだったので、適当に挨拶をし、後は食事と酒を楽しんだ。

時々声をかけてくる輩もいたが、適当にあしらって追い払う。


面倒くさい企画ではあったが、食事と酒は最高級だ。

とても、美味い。




心行くまで味わった後、俺は酒瓶をくすねて部屋へ持ち帰る。


そのまま、2次会のように酒を煽る。



この酒は、アルコール度数がきついわりに、飲みやすく美味い。



俺は、酒に呑まれたようで、ここから先の記憶がなかった。




気がつけば寝台で寝ており、朝を迎えていた。


いつの間に寝台に潜り込んで寝たのだろうか。



頭を捻りながらも、その日の政務に当たる。




今日も、彼女と2人きりで執務室にいる。


すると、彼女から声をかけてきた。


「昨日はありがとうございました」と。



…。


昨日はありがとうございました?



昨日、彼女と何かしたのだろうか?





彼女は、そんな俺の態度を見て、「何も覚えておられないのですか?」と。



嫌な予感がした。


俺は、何をやった…?



昨日、自室で酒を煽いでいるところまでは記憶にあることを告げると、彼女は驚愕の事実を告げた。



俺は、あろうことか酒に呑まれた後、彼女を自室へ呼び出し、一緒に酒を飲んだというのだ。


しかも、俺から口付けをして、口移しまでしたと…!


しかも、1度ではないらしい。




記憶にない自分の行動に、一気に体温が上がる。



情けなくなって手で顔を覆って、忘れてくれと言ったけれど、彼女は意味ありげに微笑んだだけで、忘れるとは言わなかった。





きっと、彼女は忘れることはないのだろう…




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