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付き合いかたⅢ
携帯の着信で目が覚める。
電話に出ると飄々(ひょうひょう)とした声で
「お前ら付き合ったんだって?なんで黙ってるんだよ。しゅんも言わないしさー。」
電話の声は春ちゃんだった。
平野春樹。私としゅんくんを繋げてくれた人。
大勢で集まって花火をした日に私としゅんくんを誘ってくれて、しゅんくんに私の連絡先を教えてくれた影の立役者。
「しゅんくんが言ってると思ってた。付き合ったよ。」
「よかったな。あいつめっちゃ良い奴だからさ。あっちゃん、幸せになれるよ。」
そう春ちゃんが言った。
幸せになれる。
幸せになれる、、、のかな。
「ねえ、春ちゃん。しゅんくんってさ仕事忙しいの?いつも会うの夜でさ、昼間に会ったことないんだよね。仕事って休みあるよね?」
春ちゃんは言葉を選びながらこう言った。
「あいつ、親父さんと一緒に自営しててさ。親父さんが厳しくて昼間は家から出れないんだよ。夜、親父さんが寝たの見計らってこっそりいつも家抜け出して遊んでるんだよね。」
そんなことある?
最初に思い浮かんだ言葉だった。




