冒険95─マリアージュの冒険者ギルド
「身分証明を確認させて貰う! 何か証明になるものがある──か?」
「なんだ? どうした? とりあえず、コレだ」
「ゴールドタグ、冒険者……確認した。いや、だが──「何か?」いや、何でもない。通ってよし!」
まぁ、分かるがな。
俺と駄天使の時とは違い、今は王女ちゃん、物騒僧侶、汚れドワーフに続き、耳長だ。
皆、冒険者として身分証明を取得しては同パーティーになっているが、種族もバラバラだし、後は何よりも女性陣は余り表立っては言わないが目を惹くからな。男性陣も物騒僧侶と汚れドワーフも中々らしいが、俺にはドラゴニュートや、ドワーフの美的センスの感覚が皆無だからな。良く分からん。
とりあえずは何とか誤魔化しつつも俺達は無事に聖都マリアージュへと入れたのだった。
「やっぱり中も綺麗ね!」
「下水の処理も流石ですね。しっかりと浄化の魔道具が効いてるようです」
「街灯もこれは魔道具じゃな。ふむ。中々良い素材を使っておる」
「武器屋は見当たらなそうだ。ふむ。だが、これは宗教という観点から見ると、中々、聖書もお手頃な値段。紙を使っているようだが、コストはどうやって?」
「精霊の気配が薄いわね。いえ、でも水? ううん、偏りがあるのかしら? やっぱり森が無いからなのかな? ねぇ、キミはどう思う?」
思い思いにコツイらは隙を見せれば伸び伸びとし過ぎだ。いや、コレも旅の醍醐味なのか? それに色々と学ぶ為にもコイツらは旅に同行してる面もあるのだしな。はぁ、まぁ、とりあえずは最初は「とりあえず、お前ら冒険者ギルドに向かうぞ」そう、最初はマリアージュの冒険者ギルドへ向かうことは決まっていた。俺が移動した事の報告と、情報収集も含めてだ。可能ならば、ギルドマスターに会えてはオススメの宿とかも聞ければ良いが。とりあえず、俺達は冒険者ギルドへと歩を進めるのだった。
「えっと、少々お待ち下さい。今、えっと──お待ちを!」
冒険者ギルドへ着いては受付嬢へとゴールドタグを渡しつつ、身分を証明したら受付嬢は途端に慌てたように顔を上げては言葉少なに裏側へと消えていくのだった。うん、このパターンは知ってるぞ。
「ははは、いや、本当に来るなんてね。いや、来るのは知っていたけれども、あの大森林の踏破をこんなに短期間でこなすなんてビックリしてね。いや、大丈夫だよ? 心構えは出来ていたからね。ささっ、とりあえずギルド長室までどうぞ。案内しますよ」
これまた、変わった感じの眼鏡の似合うギルドマスターが出てきたものだ。
どこか腰の低いギルドマスターに案内されては俺達はギルド長室へと招かれるのだった。




