冒険94─聖都マリアージュ
「ギルドマスター、今度こそはまたな?」
「あぁ、前はまた会おうと言ったが。今回は暫くしたら会おうと伝えておこう。俺は休みたい…」
ギルドマスターの目の下にはハッキリとクマが潜んでいた。あぁ、だが最初にドルネルで巻き込んだのはギルドマスター自身だ、鶏を食らわば骨までだ。頑張ってくれと伝えると「そうだ、これをドルネル国王から預かっているぞ。後はコレは俺からだ」再び、ギルドマスターから慌てて、ドルネル国王とドルネルギルドマスターの証書を渡されるのだった。
「では、耳長よ。よろしく頼むな?」
「はい、女王様」
「何か連絡がある際は冒険者ギルドの通信網を借り受けられるようにはしておる。冒険者ギルドから連絡を寄越すように「はい!」して、救世主殿よ。救世主殿には我からコチラを。他国には影響が有るかは分からないが、外に出ているエルフには影響があるはずだ。我の力を込めては宿した印章だ。大切に扱っておくれよ?」
「分かりました」
良いのですか? とか、野暮なことは言わない。
女王は名残惜しそうに最後だからとギュッと俺を抱き締めては印章を託してくれたのだから、その意味を掘り返すような真似はしないのだ、俺は。
「じぁ、行くぞ。また、会おう」
そう言って、俺は聖都マリアージュ方面へと大森林を進み始め、皆もそれぞれ別れの挨拶を済ませては俺を追い掛けて来るのだった。
「うーん、やっぱりエルフ国のご飯が名残惜しいわ!」
「まぁ、分かりはするがな」
「天使様、後少しでマリアージュみたいですよ?」
「そうだよ! 後少しなはずだから頑張りましょ? キミはこの樹の実いる?」
「貰っておくか「食べさせてあげよっか?」それは勘弁してくれ」
耳長のたまにある、このアピールは何なのだろうか。その度に駄天使と王女ちゃんも張り合おうとするから勘弁してくれ。
とりあえず、俺は3つ樹の実を口に頬張る事になるのは明記しておく。
「主は大変だな」
「あぁ、両手に花どころではないものな。儂もあそこまでは求めん」
おい、聞こえてるぞ? とりあえず、恨みがましい目だけを2人へ俺は向けては抗議を虚しくもするのだった。
大森林の中を歩いては進み、何泊か野宿を挟んでは俺達はやっと人道を見つけては、その道を歩み始めて聖都マリアージュをこの目で映すのだった。
「へぇ、コレが聖都マリアージュか」
「綺麗ね!」
「白亜の城と大聖堂がシンボルみたいですが、確かにこの距離からもハッキリと見えますね」
「建築様式も面白そうだの」
「ふむ。聖槍も有るとは聞き覚えがある。気になるな」
「人が沢山並んでるわね! エルフも居るのかしら? うーん? 私の目でも一人一人は分からないわね! キミは見える?」
すっかり、オノボリさんだ。俺も含めてだがな。
そんな話をしつつも、俺達は人道を進んでは城門の入都チェックを待っている人の流れの最後尾へと並ぶのだった。




