冒険63─強行突破なのです!
「ここを通る事はまかり通らん!」
「むっ! 拙僧の顔が分からんのか?! っ! ならば、押して参る!」
これは思考阻害を剥がしたのをバレてますわ。
穏便に行こう、フラッと戻る形で総本部まで物騒僧侶を伴っては来たのだが、俺達を見つけた信徒達は槍を構えては俺達を拘束──だと、良かったのが歴として殺意を込めて俺達へと槍を突き付けて来るのだった。
「であえー! であえー!」
「対象を殺すのだ!」
おい、殺すとか言ってるぞ?
「なっ?!」とか、物騒僧侶は驚いているが、奴らはマジな目だ。
まぁ、それでも修羅場を潜り抜けて来た俺達を脅すには足りないな。
王女ちゃんに限っては常に暗殺の殺意の中で生きて来たのだ。些事なものだ。
「コッチだ! 宗主様の話だと、この本堂の龍神様像の後ろに隠し通路が──有ったぞ!」
「良くやった、物騒僧侶!」
「ふんっ! 殿は任せろ!」
「なら、俺は前を行く! 駄天使は王女ちゃんと間だ!」
2人の返しを聞きながら、地下通路へと進んでいく。
「よもや、我らの存在に気付くとは! 死ねい!」
「ここから先は通さんぞ! 我ら血の力を持つもの! 持たざる者には敵わぬ存在!」
「ま、待て! 話を聞け! 我らを倒すとはこの国の中枢を陰を崩壊させる事に!」
「グエー、死んだンゴ」
確かに多少は強かろう。
だけれども、こちらは加護とスキルをバカスカ盛りの主人公枠だぞ! って、言いたいが、その前に斬り捨てては駆けていく。目指すは最深部だ。
狩り漏れは王女ちゃんを時にはサポートしつつ、駄天使が容赦なく斬り捨てている。
物騒僧侶にしても地下に居る者は暗部の存在だと割り切っているのか、確実に斬り捨てている。
「ここが、最深部──!」
「フハハハ!! ようこそ、お客人、本当のエドへようこそ! 歓迎はしないが、餞別はくれてやろう。何、別れの挨拶も無いがすまないとは思わん。押し掛けて来たのはそちらなのだからな! 行け! 龍神よ! 全てを破滅させるブレスを吐くのだ!」
「ぐ、グォォォォオ!」
最深部へと到達したと同時に強大な魔法陣と幾重もの鎖に繋がれては、その巨躯を杭にて打ち据えられている龍神が居た。
その前には1人の僧侶が狂ったように笑ってはコチラへと手を向けつつ、龍神へと指示を出すと、ボタボタと大量の血を流しながら龍神がこちらへとその顔を向けてはブレスを吐き出して来た。
「そういうのは勘弁なのよ!」
そう言いながら、ポンコツ駄天使が結界を張るが、うん、弱そうだ。
だが、一瞬のタイミングは作れる。
バリンっと割れる音と「ギャーー! 私の結界がぁぁ!」という声。「大丈夫です! 天使様!」と、何が大丈夫なのか分からん、フォローをする王女ちゃんの声を背後に聞きながら、俺は剣を抜き去っては一閃してはブレスを引き裂く。
「うそ~ん……」とか、言いながら目の前の今回の悪の首魁だろう僧侶を睨み付ければ、何をとち狂ったか「ハハハ、龍神のブレスを一閃? 嘘だ、嘘だ。こんな、コレからずっと私の楽園が続くタイミングで? 今回のシーサンペントで更に楽園が続くタイミングで? 何をバカな。 これは夢だ。あぁ、夢だ」そんな言葉を漏らしながら血にまみれては横たえている龍神へと近付いては、その身体と己とを1つにさせていく。
そして、巨大な魔法陣が一際輝いたと思ったら龍神の頭に首魁の僧侶が生えた龍神がコチラを睥睨していたのだった。




