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冒険者になろう!【本編完結済み】  作者: 御伽ノRe:アル


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52/120

冒険51─クラーケンは大きいよ。

「が、頑張ります」

「大丈夫よ! この美少女天使も居るんだから!」

おい、尚一層、王女ちゃんの顔色が悪くなったぞ。

信仰心よりも恐怖心が勝った瞬間を見た気が俺はした。


「お~い! おう! 準備バッチシじゃねぇか!」

ギルドマスターがニカッと宿の前で俺達を待ち構えていた。

昨日の酔いは何処に行ったのか。その顔色は晴れやかだ。

「当たり前よ! クラーケンが待ってるんだから! 足の1本くらいは寄越しなさいよね!」

「おうおう! 威勢が良いな! 良いぞ! 1本どころか、倒せるなら欲しい部位なんでも持ってけ!」

「見た! コレが交渉ってやつよ! 覚えときなさい!」

いや、交渉も何も無いだろう。何をコイツはドヤってるんだ。

少しだけ可哀想な目を向けたら、コイツは敏感に反応しては噛み付こうとしてきたが、王女ちゃんが横からドードーと駄天使を押さえていた。


「船の準備は出来てる。こっちだ!」

そして、ギルドマスターの先導に着いて行ってはそれなりの船に俺達は乗り込んではクラーケン討伐、もとい海賊達の捕縛も兼ね備えて、海賊の根城の小島へと向かうのだった。


「おめぇ達は海賊の捕縛だ! 俺とコイツらはクラーケンを担当する! いいな? おめぇら! 気合い入れてけよ!」

「「おう!」」

様々な声が上がったが、士気は上々だろう。

少し遠くには小島が見え始めている。

探査を使った感じは未だにクラーケンっぽい存在を探知は出来ない。

いや、それよりもクラーケンの存在に恐れてか、魔物も逃げてるような印象だ。

だが、小島の1か所。海蝕洞窟が見えて、チラッと海賊船だろう、その場所を見つけては近付いて行くと、クラーケンっぽい反応を掴む。

掴むというよりは洞窟の中からする。その答えを指し示す事は──。


「ギルドマスター! やべぇです! 奴ら、クラーケンに襲われてます!!」

「ちっ! 遅かったか! だが、もう人間の味を奴は覚えちまった! おめぇら! 覚悟を決めろ! このまま突っ込む! 俺とコイツらはクラーケンを相手する! お前らは捕縛と救助を優先しろ!」

「ちっ! おい! ポンコツ駄天使、お前の幸運とやらはどうした!」

「ちょっ! 知らないわよ?! 私に振るの卑怯じゃない?! それより、大きいわね!?」

「天使様? 天使様? 大丈夫なんですよね?!」

「あ、当たり前よ! あ、アイツもいるんだから!」

おい、結局俺頼りかよ?!

コイツっ! コイツっ! いや、本当に。

おい、王女ちゃんも泣いたような縋る目で俺を見るな!

ちっ、仕方ない。

「クソッたれ! おい、行くぞ! クラーケンは任せろ!」

俺も腹を括っては洞窟に突っ込んだ勢いをそのままに、海賊達を襲っては捕食を始めている、クラーケンへと斬り込むのだった。

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