冒険4─最初のクエスト? 決まってるよな!
ホクホク…ホクホク。
そう、これは懐の暖かさの音。
まぁ、所持金はウサギちゃんの素材買取分で少ないのだけれどもね。
「あいよ! 本日の日替わりだよ!」
ギルド併設の食堂の日替わり定食は暖かいスープに黒パン、後はそれなりに新鮮そうなサラダだ。
うん、濃くが合って美味しいというか…味付けが濃いな?!
冒険者向けってやつかね?
いや、ガヤガヤと喧騒を考えればビールやエールやら、なんやらかんやら、とりあえずアルコールにも合う感じに味付けは濃いめなのかね?
パクパクとあっという間にたいらげちゃった感じから自分は余程、腹をすかしていたのだろう。
うん、デリシャス。デリシャス。
そのままギルド御用達の初心者──曰く、ルーキー向け専用の宿舎を格安で使わせて頂く事にした。
ベッドは固めだけれども、あっという間に眠りに…と言う訳には行かなかった!
「サッパリしたい!」
風呂…は大衆浴場があるらしいが今は終わってるはず?
ならば、今こそ魔法!
クリィィィィーーーーン!
何となく唱えてみたら、周囲諸ともピッカピカに!?
いや、やり過ぎた!
ちょっと隣まで浸透したのか「ウォ?!」とか聴こえて来たが、し、知らん!
とりあえず、少々騒がしくなった気がしたけれども妖精のイタズラみたいなものさ。
そう思いつつ、俺はベッドと一体化の一体感。
そして、夢の世界へと羽ばたいたのだった。
チュンチュン──。
あ~、鳥の音。
チュンなんて鳴く鳥がこの異世界に居るのか。
そんな事を思いつつのっそりと起き上がっては朝食を食べに食堂へと向かう。
向かうが気付く。
「ワォ…金が無い」
流石ウサギ。
いや、ウサギはそれなりに身入りになった。
一気に不安感からまとめて宿泊費を払ったせいだ。
だって、1泊だけしようと思ったら次回は埋まるかもとか言われたんだもん。
だもん。
だもん──の結果、金が無いとか泣ける。
でも、涙を零しても状況は変わらん。
なら、やる事は1つ。
クエストだ。
ほら、クエストボードに群がっている奴らを見よ。
あぁ、あれがものの数分になる私の姿だ。
「チッ、やるならトコトンだ! 最高のクエストを手に入れてやらぁ!」
なら、後は突っ込むだけだ!
いざ! 突貫!
掴め! 私だけの美味しいクエスト!
うおおおおお──!!
そして、最後は揉まれる中で掴み取った依頼は──。
「薬草採取ですね! では、頑張ってきて下さい!」
ですよね~!
ま! ルーキーですから!
私! ルーキーですから!
とりあえず、なけなしの金で外の露店から良く分からない焼きたてパンを1つ買ってはモソモソと歩き食いしながら、俺は初クエストへ向かうのだった。




