冒険48─海の男って、ニカッとギラッとムッキムキって感じ。
「凄い綺麗ね!!」
「文献では見聞きしていましたが、本当に水上の上に都市が形成されているのですね」
「生活形態とかが気になる所だな」
船に揺られて数日、俺達はやっと目的の地、水上都市エーゲへと辿り着いた。
「お客さん! これから接岸する際に揺れるんで、内側へお願いしやす!」
船員の案内に従って内側へ寄れば、ガコンと港へと入港を果たしたのだった。
「へぇ~、凄いわね!」
俺達が着いたのは昼時だったが、港から中央にかけては露店市場になっているのか、採れたての鮮魚や、あれは貝、昆布、ウニ? 海産物のオンパレードに屋台に後は朝の漁業からの戻りで仕事を終わらせた荒くれ者達がこれ見よがしにビールジョッキを打ち付けては呑みに興じていた。
正直、すっごいファンタジー!
久しぶりに胸高鳴る気がしたが、視線を移せば既に散財したのだろう、両手に持ちきれない程に露店の食事を持った駄天使を見ては俺は現実に引き戻されるのだった。
「旦那様! 多分、案内の看板に寄れば冒険者ギルドは向こうだと!」
お酒が無ければまともな王女の案内で俺は冒険者ギルドへと辿り着く。
駄天使に限ってはまだ食べ切れてなかったので、食べきるまでは冒険者ギルドの外で待機だ。
物凄く早く食べる音が聞こえて来るが無視だ無視。
冒険者ギルドに訪れる、その他の冒険者も一瞬はその容姿に見惚れているが、物凄くがっついては食い漁る美少女などドン引きものだ。一瞬で我に返ったように少しだけ引いたような愛想笑いを浮かべては冒険者ギルドへと入ってきていた。
「御要件は?」
「これが紹介状なのだが、ギルドマスターは居るだろうか?」
「えっと…?」
凄い訝しげな、胡散臭げな表情で受付嬢はコチラを見てくるが、冒険者名とパーティー名を告げて、ゴールドタグを一緒に見せて証明させると慌てたように後ろに消えていった。
「なんだぁ、この昼時にぃ?! どこのドイツだって?」
そして、現れたのは既に何杯か引っ掛けていたのか、見事に出来上がったThe海の男という感じのギルドマスターがやってきたのだった。
「おめぇさんが? 例の噂になってる坊主か! で、そちら様が例の? 髪色もすっげぇ変えてやがるな。お前の提案か? ハハハ! まぁ、やる時はやっちまった方がいいよな! いいぞ坊主! 俺は思い切りの良い漢は好きだぜ!!」
ガハハハとニカッと笑いながら、肩をバシンバシン叩きながら、ここエーゲのギルドマスターは俺に挨拶をしてきていた。
そう、冒険者ギルド長室で。あの後、真っ直ぐに抱えられて連れてこられたのだ。
そして、王女ちゃんはそれに着いていく形だったが、丁度食べ終えた駄天使もギルドに入ってきては見つかって、仲良くドナドナという訳だった。




