冒険47─旅は続くよ、いつまでも。次は水上都市エーゲ
「そろそろ、水上都市エーゲを目指そうと思う」
「まぁ、そろそろだとは思ったわよ!」
「私も準備はいつでも大丈夫です!」
ここ数週間はただ、観光やのんびりしていた訳ではなかった。
ギルドマスターからウェストールの国の近況を聞いては王女ちゃんの母親の安全、もといギルド職員として裏側で働き始めたらしい。
後は武器の取り回しの確認、王女ちゃんの日々の戦闘の下地作り。重ねて、王女ちゃんにはアイテムボックスのスキルが無いから、収納袋──まぁ、アイテムボックス機能付きの袋か。何とか入手出来たから購入したり、クエストも近場の森からの魔物の溢れ出しや、街の中の雑用や近場の農作の手伝い、警備などだったので、釣りなど楽しみながら思い思いを過ごして、一通り目処が立ったので、今回の宣言に相成ったのであった。
「色々と世話になったな」
「へっ、何言ってやがる。こっちこそ世話になったな。運河を通って行くんだろ? 船の手配は俺がやっといてやったぜ。これがチケットだ失くすなよ? 後は、向こうのギルド本部のマスターに渡してくれや。俺の紹介状だ。お前達が過ごしやすいようにしたためた感じだ。これも失くすなよ?」
「あぁ、本当にありがとな」
「へっ、またいつか寄ってくれよ。その時は一緒に飯でも食おうぜ」
ギルドマスターと別れの挨拶を済ませては最後にこのシチアの街の宿に泊まる。
最初はキングサイズのベッドに抵抗を覚えたが、慣れとは怖いものだ。
今では両隣に暖かさが無いと俺は寂しく感じる人間になったようだ。
まぁ、口が裂けても2人には言わんがな。
「へぇ、中々の大きさだわね!」
「天使様、道中の運河には魔物の生息地も通るからみたいですよ?」
「へぇーそうなのね! …沈まないわよね?」
「おい、縁起でもない発想をするな」
「ハハハ! 大丈夫ですよ! 私の船は今まで沈んだ事がありませんので! 専属の冒険者も居ますからな!」
そんな俺達の会話が聞こえたのか、この船の船長だろうオヤジが背後から現れては高笑いをしていた。
同じく船長が手を向けた方向には、これまた焼けた肌のムキムキマッチョの冒険者さんもいらっしゃる。
ニカッと笑った時に見える白い歯が眩しい。
まぁ、安全なルートで航海するのだろうし、大丈夫だろう。
何泊かすれば着くとの事だったので、道中は甲板で釣りでもしつつ、俺達は道中は安全に迎えられては無事に水上都市エーゲへと着くのだった。




