冒険40─冒険者ギルドは敵に回すものではない。
王都の名前はその国の名前も冠しているらしい。
ウェストールという国を俺達は出て、いや逃げてだな。特に王女ちゃん付きで。そんな俺達は海を観たい、いやポンコツ駄天使に取っては海鮮物を食べたいという欲望も有っては海上都市のエーゲを目指して冒険を始めていた。
ご丁寧にギルドマスターより頂いた地図を開いては確認する。
各地ある程度詳細を書いてるがギルド御用達の品らしい。
門外不出とも言っていたが、まぁ、軍事に使われてしまったら危ないだろうからだな。
だから、冒険者ギルドというのは世界に各支部があるのも凄いのだ。
そんなギルドをあの国はぞんざいに扱っていたのだから、まぁ、そういう事だろう。お察しってやつだ。
ん? あぁ、加護とスキルの恩恵の地図は目の前にポンコツ駄天使が来てからは更新は常に現在とリンクしてる感じだ。
ある程度、自分で分かった範囲で書き込んでいってるような感じだ。
本当に宝の持ち腐れ的な扱いに成り下がっているが文句も言っていられないよな。
「天使様、天使様はお疲れにはならないのですか?」
「鍛えてますから!」
あぁ、なんだか自慢顔で話し合ってるな。
なんだかんだ、2人は馬が合うらしいというか、王女ちゃんが一方的に慕ってる感じがするが、ポンコツ駄天使も別にそれを重く受け止める訳でもなく、嬉しそうに反応してるから、これもお察しなのだろう。
「おっ、街道だ。お~い! ここからそのまま下ると最寄りの街に行けるから、そこで情報を集めよう! その前にだ、王女ちゃん少し変装をしような?」
「え?」
「そのままだとバレたら大変だろう。まぁ、何。少し変えるだけでも違うからな。とりあえず髪色だけでも変えような?」
「は、はい」
とりあえず、魔法で髪色を綺麗に変えては俺達は街道を沿って言っては隣国エーゲの最初に訪れる事になった街シチアへ向かうのだった。
「おい、そこのお前をローブの中の顔を見せろ」
「えっと、これで良いかしら?」
「髪色が違うな」
「ほら、王女ちゃん! 行くわよ!」
「はい、天使様」
「ん? 王女だと? 天使様?」
「私のことよ! この美少女天使の私!」
「なんだ、頭のおかしい奴らだったか。まぁ、いい。お前らみたいなトンチキ集団に構ってる暇は無いんだ! おら! さっさと入れ! 次!」
そう言われて、美少女天使(笑)は少しだけしょぼくれた顔で街に入っていったが、その背中を王女ちゃんが擦っては慰めていた。
「あっ、すまん。少しいいか?」
「ん? お前もあの頭がおかしいパーティーの1人の…」
「いや、それはあの2人だけだ。俺は違う、勘弁してくれ。いや、そうじゃない。忙しそうだが、何かあったのか?」
「あぁ、何だかな。隣国のウェストールから世界に知らせが有ったようでな? それが王女様がどこぞの賊に誘拐されたんだと、だから、諸外国でも見掛けたら教えてくれとの事でな。こうやって、俺達にまでお鉢が回って来てると言うことだ。お陰で忙しくて敵わん。本当に上は何を考えるんだが、人を回すか、せめて給金を上げて貰いたいよ」
「あぁ、それは本当にご苦労なこったな。情報ありがとう。これ情報くれた手間賃だ。何か帰りにでも呑んでくれ」
「おお! これは有難い。では、良いシチアの街の雰囲気も楽しんでくれ! あぁ、後アレだ。情報賃ついでだ、お前たちみたいにふざけて女王様っぽい真似をする輩も増えてるみたいだぞ? 特に冒険者ギルドが裏で手を回してるのか、冒険者に多いようだな。一応、やり過ぎると万が一はお上に目を付けられるかもだから気をつけるんだぞ!」
「あぁ、重ね重ね情報ありがとうよ」
手を振っては別れの挨拶を済まして、アイツらの下へと俺も急ぎ足で向かう。
冒険者ギルドが噛んでるか。まぁ、あれだな。完全にウェストールの冒険者ギルドマスターがブチ切れたんだろうさ。
本当に冒険者ギルドを蔑ろにするから、こんな事もされるのだ。
良い薬にもなれば良いが、行く所まで行ってる現状、もう無理なんだろうな。




