冒険18─ダンジョン! ま、定番だわさ。
おはよう諸君! 良い朝だね! HAHAHA!
今日もどこからか、チュンチュン鳥さんの鳴き声が聞こえてくるね。
それになんだか、首すじというか、背中もびっしょり──びっしょり?
「お、おい! お前! よだれ! ヨダレ!」
「ぅん? ぅい?」
寝惚けてやがる。
コイツ、俺の背中とか首筋に埋もれてはヨダレ垂らしていたな…。
いいや、とりあえず「クリーン」。
「ギャッ!」とか声が聞こえたけれども、俺は知らん。
とりあえず、服を着替えよう。
そう言えば、コイツの天使の羽根はどうなってるんだか。
アレ以来隠してるのか、ただの人しか見えん。
う~ん?
「あっ、ちょっ、いやっ、えっち!」
「ぐへッ」
何となく気になって背中を擦ってみたら、見事に枕を投げ付けられた。
くっ、そこまで嫌なのか。
とりあえず、向こうも着替えては一緒に朝食を済ませては早速ギルドに来てみたのだが──。
「うーん? これ、依頼は無いと言うか、全部ダンジョンに関してだな?」
むしろ、冒険者から冒険者への依頼もある始末だ。
代表的なのは荷物持ちとか、後は役職の依頼とか、たまに遺品捜索みたいなのもあるけれど、ダンジョンって基本的に何でも吸収するみたいだから、骨とか遺品は遺ってるものなのか?
あー、でも、どうすっかね。
「どうします? 適当にダンジョンでも回ってみます?」
「だなぁ、色々とあるみたいだし、適当に行ってみるか?」
ダンジョンは街を出て少し先にある。
数? 数は1個だよ。
いや、ポンポンと有ったら危ないだろうとの事だ。
どんだけ世界が自浄させようとして来てるんだ? って、話になっちゃうからな。
そんな訳で俺達はダンジョンを目指す事にした。
まぁ、コイツも天界に帰りたかろう。
もしかしたらダンジョンコア経由で天界のデータベースにでもアクセスして参照してみたら、抜け道もあるかも知れないしな。
ま、その時はお別れかね。
なに、多少は寂しくも感じるかもだが、それもまた一興さ。
「ほら、行くぞ!」
適当に周囲を見ていた駄天使を呼びつつ、冒険者ギルドを後にする。
へぇ~。なんか天然な洞窟って感じ。
まぁ、それにしちゃ、バカっと口を開けるみたいに洞窟の口は広いし、奥は見通せないというか、真っ黒い幕に覆われてるのか?
「なぁ、先が見えないんだが?」
「当たり前ですよ! そこから先はダンジョンなのですから! 理が違うんですよ!」
理ねぇ。ルールが違うって事か。
ま、そのルール定義はダンジョンコア辺りがやってるんだろうさ。
とりあえず、行ってみますか!
俺達はお互いに目を合わせては頷き合って、ダンジョンへと足を踏み入れるのだった。




