冒険11─擬態まで後少し。そう擬態、それは不可能を可能にする妙技のはず
ゴブリン! ウルフ! 採取! 採取! ウサギ! 採取! ゴブリン! ウルフ!
──さ、採取。
「あぁー疲れた」
(お、お疲れ様…)
何か、めっちゃ冒険者生活してた気がする。
いや、旅の支度金って結構すんのね。
乗り合い馬車とか高いわ。
護衛はシルバーでも信用の高いパーティー。
そうパーティー。
パーティーね。 パーティー!
俺はソロ! いや、従魔居るけれども、コレだからなぁ。
(あ?)
あ、すみんません。
実力は加護もスキルもあるから確かなのだと思うけれども、まぁ、こんなもんだよね。
ままならないねぇ。
だが、そんな日常も後少しで終わりだ!
先日やっと必要そうな道具は揃えられたと思うんだ!
この【ちょ~旅に役立つガイドブック─この1冊で君もプロ冒険者!】にも書かれていた道具は一通り揃えたから、なっ!
(うわぁ~…)
アンタ、騙されてるのよって、言う視線が感じるよ、コイツから。
良いんだよ、気分だよ、気分!
それに読んでみたら意外と丁寧に書かれてるし?
ボッタクリみたいな金額だったけれども、優しめのボッタクリだし?
いや、酒に酔った勢いと気分で買ったとか理由ではないし?
それに、ほら、本なら図書館みたいなの見つけてある程度読んでは知識はつけたし?
そんな感じで支度は終えたのだ。
なら、すぐに出発か?
いや、そんな事はいかん。
金が無いのだ。
後は食事の為の材料やらが無い。
あくまでも道具を揃えただけなのだ。
「さて、俺は湯屋に行くがお前は?」
(私は部屋で桶風呂!)
「へいへい」
とりあえず、桶出して、水を魔法で出して、ちょっと温めを意識して火魔法で温めたら良い感じのお風呂の完成だ。
のそのそとナビが浸かれば、良い感じに収まってはタオルを後は敷いておけば完成だ。
「じゃ! 行ってくるわ」
(はーい! いってらっしゃ~い)
気持ちの良い一風呂でしたよ。
そんなこんなで翌日。
「ウサギ狩りじゃ〜! 草とかキノコ狩りじゃ〜!」
(おお~!)
1角ウサギは旨い!
それは俺が覚えた1つだ。
意外と奴はイケるんだ。
それにギルドの解体のおっちゃんに話は通してるから肉は貰える手筈だ。
後は売り払うのみ。
キノコや草というの名の香草はナビにも鑑定を譲渡して使わせつつ採取だ。
ナビは優秀だった、その中にアイテムボックスを内包させるという離れ業を見せた。
レベルアップの恩恵だとか言っていたけれども、レベルアップすげぇな!
ま、本人は擬態を取りたいと鼻息荒く言ってるから、擬態が本命なのだろう。
でも、後少しで覚えられると言っていたから、意気揚々と今回はウサギ狩りの方に勤しんでいたが──。
「おーい!」
「ん?」
「こっちは良い感じに終わったわよ!」
「は? お前…誰?」
「いや、私私詐欺はもう廃れてるぞ?」
「は? なんなの! 私の事分からないの!?」
「いや、アンタみたいな美少女分かりませんがな…って羽?」
「ふっふーん!」
なんか、鼻息荒く、なんだか偉そうに残念な胸を張ってる美少女が居るが、羽か。羽、ね。
白いなぁ…羽。
いやいや、え?
とりあえず、俺はそいつをジッと観察することにしたのだった。




