冒険109─魔王城へようこそ。
「これはダンジョンなのか? おい、駄天使。ダンジョンと言うのは、こういう形態もあるのか?」
「知らないわ! 私も、全部が全部知ってる訳じゃないんだから!」
お、おう。ビビっている状況からなのか、普段よりも強く否定の反応があって、逆に俺が気圧されてしまった。
「私も王家の保有する書庫でダンジョンに関する文献を読んだ事はありますが、この形態は初めて見ると思います」
「アタシ、こんな所に突っ込まされる予定だったの?」
王女ちゃんとツンデレ聖女も中々に驚いている様子。
そんな驚いている様子を見ていれば、冷静にもなるというものだ。
改めて、俺は最下層だと思われる全容を見渡す。
そうだ、通常ダンジョンとは下層へと続いては終わりがあるものがセオリーと俺も文献では見ていたが、ここは平面が広く、いや、先程巨大な穿たれた闇の範囲丸ごとだと思えば納得が行く。その広大な平面の広さに魔物、悪魔が点在して見えては中央に魔王が居ると思われる居城が垣間見えた。
「でだ、主よ。どう出る?」
「儂も聞きたい所だ。そういう判断はお主が適任だ」
「私もソレに賛成だよ。キミの判断なら、私を委ねても良いから」
おいおい──と、思いつつもここまでの冒険での俺の立ち位置は既にその位置だったと思い返せばため息1つで冷静にもなれる自分が居た。
「とりあえず、奴らは俺たちには、まだ、気付いていない。今のうちに軽く食べよう。後は、正直に言う、この規模で中央を目指すんだ。陽動も何もあったもんじゃ無いだろう。俺たちに出来る全てを出し切って、最短で魔王の所まで行くだけだ。先頭は俺が務める。後続には物騒僧侶、汚れドワーフ。その後には駄天使、王女ちゃん、ツンデレ聖女、殿は耳長、頼めるな?」
「ええ、分かったわ。いつもの陣形ね?」
「ああ、俺たちにはこれが最適解だ」
軽く口に含んでは、お腹を満たしては俺達は立ち上がっては魔王の居るだろう居城を見やる。
「よし、行くぞ。遅れるなよ?」
俺の言葉に皆が頷くのを見ては、俺は一気に居城に向かい武器を抜いては駆け出すのだった。
「はぁ──!」と、一体全体どれほど屠ったのだろうか? コチラの接近に気付いては殺到してくる魔物、悪魔もろとも、初めて俺の力を最初から十全に使っては一振り一振り薙ぎ払っては千切っては邁進し続けては魔王城の大門を切り開いてはその中へと進入を果たしていた。
そして、俺の後に続くように皆が転がりんで来ては皆一様に息を整えていた。
「怪我や損耗は?」
「拙僧はだ、大丈夫だ」
「儂もだ」
女性陣は頷く事で大丈夫だと伝えて来ていた。
「追っては……来られない、よう、ですね」
息を整えては王女ちゃんが後ろを振り返ってはそう言う通りに。今も殺到して来ていた魔物や悪魔は魔王城には入れないのか。見えない壁に当たるように、潰れてはぶつかって来ているのだった。
「えぇ、魔王城は違うテリトリーとして指定されているのです。ここには魔王様が認めた存在しか、存在も許されず、そして、入る事も叶わないのです」
「参謀か」
「数日振りですね。いえ、そういう時はお久し振りとでも? どうですか? 私の願いを叶えに来たのですか? 魔王様もお喜びになる事でしょう」
そう言いながら、あの日以来の参謀と自らを読んではシステムにも固定されている悪魔が再び、姿を現したのだった。




