冒険10─いやいや、準備は大切ですよ! その前に金だがな!
「はい! クエスト討伐数確認しました! こちら報酬になります! 次の方ー!」
この重み…プライスレス!
まぁ、軽いんだけれどもね。
まぁ、スライム討伐だしね!
そんなこんなで本日もギルド併設の食堂で夕食を。
従魔分の宿泊費もプラスで払ったら、まぁ、お金はトントンですよ。
ヒノノニトンですわ。
「さて、目下の所、ダンジョンか。ダンジョンって、何処にあるんだ?」
(うーん? 一番近くて手頃っぽいのは此処)
そう言って器用に目の前のホログラム的なのをちょいちょいと器用にスライムから伸びた触手が弄っては指し示すのはドランという街だ。
「へぇ~。ここの街には無いのか」
(そんなにポンポンとダンジョンが有ったら、スタンピードとかで世界滅ぶわ! むしろ、ダンジョンも立派な世界の自浄作用の一環よ!)
「あぁ~、害獣駆除的なアレか。あれ? そうなると世界の害獣って」
(ふっ)
なんだか、イラッと来たのでツンツン突いておくと、(ヤメテ〜!)と念話が飛んでくるが知ったことでは無い。
「ま、分かるっちゃ分かるがな。食い潰すのはお得意だからな。俺達は。あ、お前もだぞ。その飯、俺の奢りだからな? お前、1体も倒してないからな?」
(う、うるさい! ケチンボ!)
「なっ!」
(フンッ!)
な、生意気なやつだこと…。
少しだけ邪な考えを発想しては念じてイメージを送ってみたら、申し訳無さそうに(悪かったわよ)と伝えて来るのなら素直にありがとうと言って貰いたい所だ。
「とりあえず、次の街へ行くとしてもアレか。準備が必要か。野宿もあるだろうし、後は知識か、図書館とか無いのかね?」
(え? 野宿? って、風呂とかは? お風呂!)
「いや、お前に風呂って必要なのか?」
(……)
無言の抗議、無言の圧──怖っ!
とりあえず、謝っておきましたよ。
大人ですから。
穏便に生きるのが秘訣なんですよ。
とりあえず、準備が必要だ。
それなら金も必要だ。
それなら、クエストだ!
そう、結論とナビと出したら後は夕食を食べきり、一緒に湯屋に行っては汗を流し、汚れを落としては──。
いや、まぁ男湯にそのままスライムはオッケ~と言われたから連れて行こうとしたらキャーキャー五月蝿かったので、コイツだけは後でちょっと痛い出費だけれども桶を買っては宿で洗ってやったのだけれども、まぁ、満足して貰えたらなそれで良いか。
(私だって乙女なのよ!)とは、ナビ談だ。
乙女なのねぇ。
そんな雰囲気はブチ壊しな感じに見えるが。
胡散臭気な目を向けていたら、察しが良いのか体当たりをかまして来たので、そのまま食らいつつ、ベッドに潜り込んだら、一緒にベッドで気付いたら夢の世界へ旅立っていたようだった。




