冒険106─助けてギルドマスター! 働けギルドマスター! 頑張れギルドマスター!
「アナタはまた、私を驚かせるのがお好きなのですか?」
「想像の範囲内だろう?」
「ええ、ですが。驚くものは驚くものですよ。それに何故、私の所へ? 他には候補は無いのですか?」
「お前の秘密を話しても良いなら、理由を話せるが?」
「何かお知りなのですか?」
「はぁ、試すと言う事は話して良いと受け取ったぞ。お前には【看破】のスキルがあるだろう」
「なっ?! 何故、ソレを……」
「理由は話さないぞ。それに俺を試したギルドマスター、お前が悪い。だが、そのスキルが有るから、俺はお前を信用するんだ。お前なら、悪意ある者、善意ある者がある程度分かるだろう? 裏切り者も協力者もある程度、お前の実力以上の相手や加護持ちなら分からないだろうが。ギルドマスター、お前の実力は抜きん出てると俺は見てる。だから、ここに来てはお前を頼っているんだ。話ついでに、コレも託す。中の内容を精査して、公開しても良いと判断したものは利用して、公開はマズイと思うものは冒険者ギルドの裁量を持って、上手く隠してくれ。俺は、俺達は準備を終え次第、向かわないといけない所が出来た」
「ちょっと待ってください。い、いえ。アナタ方も強行軍の速度と同じ、いえ、徒歩の分、それ以上の負担をかけていますか。申し訳御座いません。分かりました。コチラの記憶媒体の記録をまずは見ます。彼女の方は……「任せたいと言いたいが、ツンデレ聖女が俺を強く握っていて、離せそうにない。それに起きてるんだろう?」起きて、いるのですか?」
「……」
「黙っているなら、無理やり剥いでは置いていくぞ?」
「いや…」
「はぁ、ここだと安全だぞ?」
「いやだ。後、責任取って「は?」助けて、くれるんでしょ? 死ぬまで一緒に居て助けて」
「いや、お前。それは拡大解釈のし過ぎ──「う、うるさい! 助けてって言ってるの! はい、分かりましたって言いなさいよ!」はぁ、分かった。降参だ。でも、俺達が何処に行こうかとしてるのも分かってるんだろ?」
「う……あ、アタシだって戦力には多少はなるんだから!」
「お前らは何か無いのか?」
「別にー? 私はそんな情熱的な言葉、キミから聞いたことが無いし? ちゃんと責任は取るべきだと思うわ」
「私も聞いたことがないわ! 前回のデートだって、ずっとつまらなさそうに食べていたし!」
それはお前が散々、食べ物ばかりに俺を連れ回していたからだろう。人には許容量というのが有るんだ。
「旦那様。私は一緒の方が良いと思います。ここも安全だとは思いますが、彼女は今は悪魔側から見たら放置された存在だとしても人類側では違います。彼女の生存こそが彼らの生命線です。死に物狂いで、その存在を消しに来ると思います。このマリアージュの汚物の一掃をギルドマスターが終わるまでの間は彼女と共に魔王ダンジョンへ攻略へ行くべきだと思います。そして、その間にギルドマスターには冒険者ギルドの平和機構としての側面の力を使って貰っては聖都マリアージュの汚物を消毒して貰うべきでしょう」
あぁ、王女ちゃんの目が据わってますわ。そうだ、彼女に取って、暗殺等の政治絡みの話はタブーと言う訳では無いがシビアだ。自身が常に暗殺の恐怖に晒されて来たのだ。敵対者に対しては非常に厳しい目を持つのは当たり前だろう。
「約束は出来かねないと言いますか、まずは記録媒体を見ない訳には何とも言えな──「対応してください」いえ、ですからですね? 「対応を、分かりましたね?」は、はい」
あぁ、これが王女ちゃんの圧か。ギルドマスターも恐縮しては同意してしまっていた。
「拙僧は主が決めたのならば、それを支えるのみだ」
「儂は単純にこの聖都に置いていくのは気が進まん。だから、一緒に行くのは賛成だ。必要なら、儂がお守りをしてやるわい」
2人も賛成と。なら、決まりだ。
「分かった。ツンデレ聖女、ツンツンし過ぎるなよ? 俺達はパーティーだからな」
「な! ツンツンって、何よ! 意味分からないけれども、イラッとするんだけれども!」
「ハハッ、それほど元気なら、大丈夫だな? 降りれるか?」
「ヤダ。それは別よ」
どこぞの引っ付き虫だ。俺はため息を吐いては、他の皆もツッコミは無いと言う事は、付き合えと言うことか。俺はギルドマスターに記憶媒体の水晶と、改めてある程度の話をしてはツンデレ聖女の髪の色を変えたりして変装をさせては、以前使っていた宿に戻っては1人追加したのを伝え、その日は泥のように眠りに就いたのだった。




