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冒険者になろう!【本編完結済み】  作者: 御伽ノRe:アル


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106/120

冒険105─魔王も自浄作用のシステムの一環だった。やはり原因はお前なのか、神?

「お前は誰だ?」

「見ての通り、しがない悪魔ですよ」

飄々とした風で目の前のソイツはそう言い放った。

「言葉を変える、何のためにここに来た?」

「それは人類を抹殺する為に決まっているでしょう? 悪魔とはそう言う存在でしょう?」

コイツは飛んだ曲者だ。でも、お陰様で分かりやすい。俺は後ろ手でアイテムボックスから記憶媒体と呼ばれるギルドマスターから譲られた水晶を取り出しては起動させる。

「なら、質問を具体的にさせる。何故、人類が今はそこかしこに居る中、この聖女に絞っては殺意を込めてやって来た?」

「ほう、なるほど。なるほど。これは厄介な質問だ。私が素直にソレに答えると?」

「どうだろうな? でも、俺から見たらお前は悪魔らしくない、酔狂な性格に思える。俺の知っている悪魔はここに来るまでにただ、人を見つけては我武者羅に襲い掛かる知性の欠片が欠けた存在に見えた。だが、お前は知性が垣間見える。それだけだ」

「それは高く見られたものですね。色々と企んでいるように見えますが、良いでしょう。どのみち、その聖女を殺す事が叶わない現状。アナタの勝利として、褒美として情報を渡しましょう。これは私の矜持になります」

「はっ、お優しい事で」

「では、改めて。私は魔王様配下の参謀と名乗っておきましょう。我らに名前は無いので、あくまでも機能的な存在だと言えるでしょう。その中での私の役割がそれというわけです。この生まれも邂逅も、本来は我々の望んだものではない。けれども、システムが動いてしまった以上は我々はそれに準じねばならない。何という浅ましい事でしょう。あぁ、アナタには私の言いたい事は分かりませんね。これは私なりの楽しみなのです。人類側を利用して人類側を駆逐する。そんな楽しみだったのです。聖女の国、そこの人間に私は提案しました。もっと確固たる地位、権力が欲しくないかと、我々は共に高めあえると。彼らは諸手を上げて喜んでは賛同してくれました。我々を生み出しては自浄作用として設置した哀れな存在を知らずか、彼らはそれを崇拝しては愚かにも、その作戦の歯車として彼女を用意したのです。彼女を殺しては捧げることで、我々と人類側との理想的な殺戮の舞台装置を組み上げる予定だったのですよ。どうです? 良く、記憶しましたか?」

「あぁ、大体は記憶したさ。なら、サービスでその人類側の人間は誰か教えてくれるのか?」

「ははっ、良いでしょう。興が乗りました。名乗ってあげましょう。それに私も面白い存在を見つけました。取引です。アナタが、アナタ達が私達を終わらせるのです。意味は分かるでしょう? これは予定にない自浄作用です。アナタがその記憶媒体の水晶を取り出す際に私達と似た存在の装置を感じました。アナタ達なら、我々を解放出来るのでしょう? 我々はこのまま進み、ダンジョンの中に居城を構えて待っています。約束、いえ、取引は出来ますか?」

「分かった。取引だ」

「思い切りの良い方は個人的に好きですよ。良いでしょう。我々の接し、邂逅し、そして、この作戦に興じた人物は──」

コイツはペラペラと全てを余すこと無く話してくれては「では、私は去りますが。この戦場はこのままです。彼らは生み出された、ただの駒なので本能のみなのです。装置故にと言えば、分かりますか?」と聞いて来たので、俺は「ああ、そうだな」と返しておいた。

彼らは曰く、ダンジョンで生み出された魔物に類する存在なのだろう。悪魔もあくまでも種族的な括りだが、装置から生み出された存在に過ぎないのだろう。それも、目の前もコイツも。ただ、コイツの参謀の場合は知性が備えられていた。だから、コイツなりに抗ってみた結果が今という訳か。

そして、予定されていない装置の起動と言っていた。

先のエルフ国でさえ、あんな現状だ。

「はぁ、またコレか」俺はため息を吐いては悪魔の参謀が去っていった空間を暫く見つめては視線を外して皆を見やる。

「悪い、勝手に決めちまった。そして、ツンデレ聖女、良く頑張ったな。もう、大丈夫だ」

「うん、うん……ありが、と、う」

ツンデレ聖女を受け取ったら、そのまま彼女は意識を手放してしまった。

「また、安請け合いしちゃって! まったく!」

「いや、コレはお前がしっかりメンテナンスしてない故だろう? 奴は予定にない自浄作用と言っていたぞ?」

「だ、だって! だって〜!」

「天使様…」

「キミって巻き込まれ体質なんだね。ま、付き合ってあげるわよ」

「主と居ると飽きが無いな。龍神様にも良い報告が出来るというものだ」

「儂も付き合うぞ。儂のパワーが必要じゃろ? 任せておけ」

「全く、俺には勿体ないパーティーだな。悪い、じゃあ、一旦引き返してはギルドマスターに事情を話すぞ。そして、準備を改めて、整えたら魔王のダンジョン。魔王ダンジョンへ攻略へ行くぞ!」

皆の同意を経ては俺は聖女を背中へ背負っては固定し、皆と一緒に戦場を一目散に離脱しては聖都マリアージュの冒険者ギルドへと足早に戻るのだった。

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