冒険104─救出そして、厄介なお客さん
「主よ! 長くは戦線を保てないぞ!」
「お主! 聖女は見付けたのか!?」
「天使様!「分かってるわ! バリア! 王女ちゃん右!」はい!」
「キミ! どうなの?! ちっ! しつこい!」
ここだ! この辺だ! しかし、姿が見当たらない!
もしかして──と最悪の想像が脳裏に過ぎるが何とかその結果を振り払っては血眼になって探す。
もっと、もっと魔力を絞って──と、思うがここは既に戦場の真っ只中だ。血と肉片と濃厚な入り乱れた魔力のオンパレードの中、細い細い1本の糸を探す形だ。だが、なりふり構ってはいられない。俺は最後に望みを託して、大きく、大きく、その汚れた戦場の空気を肺に詰め込んでは「ツンデレ聖女! 居るなら返事をしろ!! 助けに来てやったぞ!!」と、戦場に轟くような声を発した。一番に驚いたのは仲間達だ。耳長は急な大声でその特徴的な耳を押さえては恨みがましい目を向けて来たが、それどころではない。沢山の狂った軍兵や、魔物、そして悪魔と言われる存在も俺達に集中してはヘイトを集めたが、それではない。俺が知りたいのは「な、んで……この声は」そうだ、この声、魂に響く声を知りたかった!
「あそこか!」意志が伝わったのは沢山の兵と魔物の折り重なった屍だ。俺は一直線に駆けては迫って来る魔物を一刀両断しては、その屍の山に辿り着いては、底を漁るように手を伸ばす。
「ツンデレ聖女! 居るなら、この手に手を伸ばせ! 光栄に思えよ! お前を助ける為に、俺が! わざわざ! 助けに来てやったぞ!」そう、屍の山の底に向かって言い放ってやると「何よ! 何よ! 何よ……誰が助けてって、助けてって……助け、て…」そんな声と一緒に俺の腕を掴む手を絶対に離さないように力を込めて握っては屍の山から救い出す。
「アンタ、なんで、こんな所まで……それにそんなにボロボロで、なんで、なんで……うわぁぁぁぁ!!」
俺を見たツンデレ聖女は緊張の糸が途切れたのか俺に抱き着いては一気に感情を爆発させては、その涙と声を戦場に響かせるのだった。
「良くやったぞ! 流石はお主だ!」
「見付けたか、主よ!」
そして、俺に追い付いた汚れドワーフと、物騒僧侶が魔物を薙ぎ払いつつ、俺に合流しては。それに続いて、駄天使、王女ちゃん、耳長と合流出来た。
「へぇ、ツンデレ聖女ね。よろしくね」
「だ、誰が。ツンデレよ……」
「天使様……まだ、彼女は弱っているのです」
「そうよー? ここは優しくしないと、ね。よろしくね! 私は耳長って呼ばれてるわ」
そして、そっと追い付いた3人にツンデレ聖女ちゃんを託しては俺は戦場を見やる。
彼女を救い出した際に俺の危険察知が反応が有ったからだ。そして、それはどうやら、正しかったらしい。
「ほう、私の気配を感じ取りましたか」
そう言葉を放ちながら、1体の悪魔が戦場に姿を現したからだ。




