序章『開始仕訳は突然に』5
・・・そう、この巨乳集団のリーダー格が持っていた写真は、まさしく、僕の大事な卑猥コレクション達がバッチリ写っていたのです!!
「なんで?なんでこんな写真もってんの!?」
僕は驚き、狼狽します。だって、あの部屋にはひとっこひとり、招いたことがないのですから!!
すると、リーダー格の男(僕はこいつをおヒゲさんと呼ぶことにします)が、不敵な笑みを浮かべて言いました。
「ワレワレを誰だと思ってイル。ワレワレ、ビックパイの民族にとっての深刻な状態ヲ抜け出す為ニハ、日本で一番スケベイな奴の力が必要だと言ったでアロウ。ワレワレは、民族をすくう為ナラ、ストーカーだって尾行だってお茶の子さいさいなのダ。さあ、お前の力を貸してモラオウか」
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください、おヒゲさん!」
僕の脳内は、ただいま脳みそ達がフル回転中。僕の身の上に何が起こっているのかを、必死で分析しているのです。僕がストーカーされた・・・だと?なんてこった!僕をストーカーしても良いのは、こんな変態巨乳オヤジではなく、綺麗なおねいさんだけなのに!い、いや、今はそんなことはどうでも良いのです。僕の大切なコレクション達が一目にさらされた以上、これはただごとではないのでしょう。僕は、こいつらを抹消しなければなりません!!た、例え、少々法にひっかかるような手段を用いても!なぜなら・・そう!僕が変態だって事実を、この世にさらしてしまわないために!僕は、僕は爽やかでクールなイケメンとして、モテモテになりたいのです!さっきは、こいつらのせいで、学校の生徒達に危うく知られてしまいそうでしたが・・・。ふふ、こんなことで挫折する僕ではありません。見ててください、僕は、必ずレディー達の信用をとりもどしてみせます!
「おヒゲさん。僕はね、僕が変態だと知られちゃ困るんですよ。僕は、自分の人生に大きな希望を持っているのです。将来は、大きな家を建てて、巨乳でグラマーな美人を、10人、メイドとして雇うつもりです。そう。身の回りのお世話係としてね。そして、その子を毎晩、ふふ、ま、毎晩、あんなことやこんなことをするつもりなんですよ。そのためには、今はクールでかっこいいイメージを崩してはいけないのです。『僕の人生とかけて、お天気予報とときます、その心は「明日はハーレム(晴ーれむ)」!!桐島ッチです!!』って感じなんですよ。わかります?だから、僕はあなたたちを抹消しなくてはならない。その、ブックキーピング島とやらに、帰ってもらいますよ。覚悟してください!僕は、あなたたちを、二度と僕の周りに出没しないために、策をこうじますか・・・ら・・・あ?ああああああ!!そ、それ、返してください!!僕の一番の宝物!なんでもってるんですか!!」
僕のかっこいい宣戦布告のセリフが、なにかに遮られます!そう、ちょうどおヒゲさんの後ろに立っていた巨乳オヤジの集団の一人が、ちらっとなにかの雑誌を僕に見せたのです。それは、それはなんと、僕の一番の宝物!!マリアちゃんという、若干16歳のぴちぴちギャルの写真集なのです!ひょんなことから、インターネットで発見し、即購入したという、僕の一番のお気に入りなのです。それを、このオヤジ集団は、僕の部屋から勝手に持ち出し、し、しかも、素手で、汚い手で、それをつかんでいる!!
「もう怒った!!僕のマリアちゃんを返せ!」
すると、おヒゲさんはまたも不敵な笑みを浮かべます。
「フフ。フフフフ。フフフフフ。引っかかっタナ。坊主ヨ。マリアの写真集を持っているとイウことが、自分ガ日本中で一番スケベイだという証。何を隠そう、マリアは、ワタシの娘ダ。マリアの写真集は、この世ニ一冊しかナイノダ。そして、この写真集を手にイレル為ニハ、インターネットで『私は日本一の変態だ!!』という言葉で検索シナケレバならない。その言葉を検索するコトデシカ決して到達しないホームページ上でしか、販売していないノダ。そう、お前ハ自分を日本一のスケベイ人間だと認めた証拠。これにより、お前は、ワレワレの民族に協力する義務が与えラレタ。皆の者、コイツを誘拐し、すぐにワレワレの島に向かうノダ!!」