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繋がる命
神崎が単独で救出した村長の息子は、Y-01での集中治療のおかげで回復の兆しを見せていた。
チームは再び一丸となり、支援活動の効率を上げるために連携を強化する。
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サーシャは神崎に話しかける。
「あなたの決断は危険だったけど、命を救うためには必要だった。
私ももう、あなたたちのチームの一員として戦いたい」
神崎は微笑みながら答える。
「互いに支え合うことが、救命には不可欠だ」
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現地の医療スタッフとも協力体制が深まり、
治療拠点は次第に安定していく。
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だが、状況は依然として厳しい。
燃料や医療物資の不足、武装勢力の不安定な動きは続き、
神崎たちは連日の疲労と戦いながらも、一人も犠牲者を出さないことを誓う。
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夜、チームメンバーは焚き火を囲み、静かな時間を過ごす。
柊がつぶやく。
「こんな場所でも、温かさがあるんですね」
日向が笑う。
「そうだね。俺たちが守るのは、命だけじゃなくて、希望なんだ」
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神崎は遠くの星空を見上げながら、静かに誓う。
「この地の命も、日本の命も、俺たちはつなぐ。
どんなに困難でも、決して諦めない」