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希望の灯火
撤退チームが安全な地域へ移動する中、
現地で医療支援を続ける神崎、サーシャ、真野、日向、柊は、
限られた資源と人員のなかで、必死に患者を救い続けていた。
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ある日、放置されていた廃校が臨時病棟として活用されることに。
しかし、建物の老朽化は激しく、電気は不安定。
さらに薬品や医療器具もほとんど残っていなかった。
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そんな中、村の子どもたちが手作りの食べ物や水を届けに来る。
その純粋な優しさが、疲弊したチームに少しずつ元気を与えた。
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サーシャは神崎に言う。
「ここでの医療は、奇跡じゃなくて、毎日の積み重ねよね。
私も、あなたたちと同じ気持ちで戦いたい」
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その矢先、夜間に突然の停電が発生。
緊急オペ中の患者の容体が悪化し、チームは暗闇の中で必死の手術を続ける。
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真野の迅速な判断と柊の的確な手技で、手術は成功。
患者の命は救われ、チームの絆はさらに強まった。
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翌朝、神崎はY-01の前で静かに言った。
「希望は、絶望の中にこそ生まれる。
俺たちはその灯火を消さないために、ここにいる」