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番外編:異世界ガールズ本音トーク

カ=キャスリーン a.k.a. カリン(Vo&Gt)

ア=アリアノール(Vo)

ミ=ミリエラ(Ba)

ム=アムニャール a.k.a. ムニャ子(Dr)

ヘ=ヘルギ a.k.a. ヘルガ(PA)

イザーラン首都、某酒場にて


カ「正直なこと言っていい?」

ム「前置きせんでも、いつも好き放題言ってんだろにゃ」

ミ「ダルいからさっさと言って」

ア「わかりました。ヘルガさんのあまりおいしくないクッキーのことですね?」

ヘ「えっ」

カ「ちがうよ。ヘルガちゃんのクッキー、あたし嫌いじゃないし」

ヘ「キャスちゃん……!」

ム「正直じゃねーにゃ」

ミ「嘘つきじゃん」

ア「これはカリンの優しさです。ヘルガさんを傷つけたくないのです」

ヘ「……慰めはいいよ、もう慣れたから」

カ「いや本当なんだけど……」


カ「……なんの話だっけ」

ミ「正直なこと」

カ「あっ、そうだった。正直なこと言っていい?」

ム「いいから早く言えにゃ!!」

カ「怒鳴らなくてもいいじゃん……」

ミ「さっさと言わないと殴るよ」

カ「はいはい。ぶっちゃけさ、ミリエラって無口な時の方がかわいかったよね」

ヘ「……」

ア「……」

ム「……」

ミ「……は?」


ム「仲間内でも言っちゃいけねーことはあるよにゃ」

ヘ「ムニャ子さんの言う通りだよ。言葉は時に人を傷つけるんだよ」

ア「カリンは最高の詩人であり言葉の魔術師なのですから、ご自分の言葉にどれだけ人の心を揺さぶる力があるかをもう少し自覚してもよいと思います」

ミ「死ね」

カ「うぅ……ごめんなさい……」

ム「まあ言いたいことはわからんでもねーにゃ。ほぼ別人だったからにゃ」

ヘ「それだけ、わたしたちに心を開いてくれたってことだよね? いいことだよ」

ア「そうですね。私も、今の正直なミリエラさんの方が……好感? が持てます」

ミ「何その疑問形」

カ「いやあたしも別に今を否定してるわけじゃないんだって。ただ、こう……無口で冷たくてちょっと生意気な妹分みたいで、こういうのもいいなって思ってたからさぁ。あの頃の『ミリエラちゃん』には二度と会えないわけじゃん」

ミ「今も大体そんな感じのつもりだが?」

ヘ「うーん、年下だけど妹分ではないかも……」

ム「無口でもねーにゃ。いちいち姑みてーな小言吐いてくるにゃ」

ア「生意気だとは思います。褒めていますよ」

ミ「……は?」


ヘ「……まあ、なんていうか……人間って変わるものだよね」

ア「エルフも変わるものです。数十年も経てば」

カ「単位がでかい……」

ム「あーしは変わらねーけどにゃ。ガキの頃からこんなもんにゃ」

ミ「つまり……昔から小生意気な妹分?」

ム「にゃ!?」

ヘ「あっ、ちょっとわかるかも……年上だけど」

カ「姉よりは妹だよね、先輩は」

ア「口数は多いですね。褒めていますよ」

ム「おめーらにゃぁ……ムニャ子先輩は自立した大人の女にゃろうがっ!」

ミ「自立はともかく大人の女はそんなことで怒鳴らない」

ム「ぐにゅっ……」

カ「ぐにゅっとかも言わないね」

ム「うっせーにゃ!」

ヘ「ムニャ子さん、元気だしてください……。クッキー食べますか?」

ム「いらねーにゃ!」


<おわり>

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