天翔道隕石蹴りッッ!!
前回までのあらすじ!!
私、最強くノ一の芹子! 元気いっぱいの14歳!
ひょんなことから奴隷少女として異世界に転生しちゃったの!!??
こわ〜い奴隷商人や警備隊から逃げてたら、全裸の女の子、メミーナと出会っちゃった(しょんぼり)。
しかもメミーナのママもやってきて、血が繋がってないことを告げちゃった!
はわわ〜、これからどうなっちゃうの〜!!
衝撃の真実に一同は驚愕し、メミーナは言葉を失った。
私を含め、奴隷商人、警備隊のみんなも哀れみに涙を浮かべている。
「そ、そんな……。嘘だよね? ママ」
「ふん。愚かなガキだわね」
「血は繋がってなくても心は繋がってるね☆ みたいな展開だよね?」
「脳みそにうじ虫飼ってるのかい?」
「うぅ、うぅぅぅぅ」
メミーナは蹲って号泣しだした。
ていうか、なんだこの空気。私完全に蚊帳の外なんですけども。
音速ババアが天高く跳躍した。
「私が引導を渡してやるよ! 喰らいな! 音速を生む脚力が叩き出す、破壊的な飛び蹴りを!!」
着地の衝撃は周囲の木々をなぎ倒し、地面に大きなクレーターを生んだ。
奴隷商人や警備隊は遠方に吹き飛ばされ、私も近くの木にしがみつくので精一杯である。
そして蹴りを直撃したメミーナは、白目をむいて気絶していた。
唯一の損傷といえば一本欠けた歯くらいである。
ゴキブリも羨む生命力だ。
音速ご淑女様はゆらりと立ち上がり、告げた。
「これぞ天翔道隕石蹴り。あんたにゃあ死んでも伝授しないよ!」
メミーナを鼻であざ笑い、彼女はどこかへ去っていった。
なんなんだこの世界。なんだあのオババ。お願いします神様。犬や虫に転生してもいいから、お願いですからどうか、もとの世界に戻してください。




