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96話 噂


パーティから数日後、私はウィルと一緒に生徒会室に呼ばれた。

生徒会室にはカイン様とアリスとセス様が居て、私達が着くとカイン様はセス様を部屋から出し「本当はパーティの次の日にでも話したかったんだけど、王太子になってからなかなか空き時間がなくてね」と言った。

そしてカイン様がアリスと目を合わすと、アリスは頷いて「まずあの3人にマリー達の噂を吹き込んだ犯人なんだけど、リーベル公爵夫人と第1王妃ヘレナ様の取り巻きの方達でしたわ」と話してくれた。


「つまり俺とマリーの邪魔をしたいのはリーベル公爵ですか?」

「だと思うんだけど狙いが分からないんだよね」

「あのカイン様、王妃様まで関わってるんですか?」

「そうだけどマリアンヌは心配しなくて大丈夫だよ、あの人は兄であるリーベル公爵の言いなりだけど、この国は王妃に権力は無いから」

「そうなんですか!?」

「陛下に寵愛されてて意見が通るような王妃なら別だけど、あの人は違うから気にしないで」


カイン様は他人の様に話しているけど、第1王妃は母親ですよね?やっぱりカイン様は闇が深いな、と思いつつ「分かりました、それで私達はこれからどうすれば良いのですか?」と尋ねると「今まで通りで大丈夫だよ」と返ってきたので驚いた。


「え?何もしなくて良いんですか?」

「うん、今回は王妃と公爵夫人が関わってそうだから、一応陛下にも報告しておいたんだけど、その時ロナルドとバーナードも居てね、自分達が処理するから手を出さないで欲しいって言われちゃったんだ」

「ですがカイン様、噂の方は父さんやロナルド様に何か出来るとは思えないのですが」

「噂の方は君達の母親が何かするみたいだよ」


カイン様のその言葉を聞いて私とウィルは黙った。

お母様とウィルの母親であるコルネリア様は社交界では影響力がある方で、普段は要らぬ争いが起きないよう最低限しか参加しないと聞いていたのだけれど、その2人が何かするって大丈夫なのだろうか?

ウィルも同じ心配をしたようで「あの、母とアリアンナ様に任せて大丈夫なんですか?」とカイン様に聞いていた。


「さあ?私は君達の両親が何をするつもりなのかを知らないし、とりあえず悪い事にはならないから様子見してみようと思ってる」

「そうですか」

「カインは無理だけど、私は今後の勉強も兼ねてアリアンナ様とコルネリア様と一緒に行動するから、何があったかはちゃんと教えるわ」


アリスの発言に「私も夜会に参加出来る歳だったら良かったのだけれど、アリスに迷惑をかけてごめんなさい」と言ったら「それは違うわマリー」とアリスが真剣な表情で私を見た。


「マリーが私の友人だというのは、ちゃんとした貴族なら知ってる事なのにあんな噂を流されてしまって…しかも把握出来てなかった私の落ち度といい、王太子妃になるのに舐められたままなのは私が嫌だから動くの、だから貴女は気にしないで結果報告を楽しみに待ってなさい」

「やだアリスかっこいい…」

「惚れてもいいのよ」

「アリス様、お戯れが過ぎます」

「冗談ですよ、ウィリアム様ってマリーの事となると冗談が通じないんだから」


アリスはそう言いながら少し笑うと、用があるからと部屋を後にした。

私も話が終わったので帰ろうとしたのだが、カイン様に呼び止められたのでその場に残り、何の話があるんだろうと思ったら確認したい事があると言われた。


「確認したい事とは何でしょう?」

「今回の件以外で最近何か変わった事はある?」

「いえ、特に思い当たりませんが」

「そうか、引き止めて悪かったね帰っていいよ」


何を確認したかったんだろうと思ったが、私が気付いていないならカイン様は言う気が無いらしいので、私は大人しく寮へと帰った。


その後噂はまったく広がる様子が無く、ウィルに付きまとっていた令嬢達も大人しくなったらしいので、アリスに話を聞きに行ったらお母様達の活躍ぶりを教えてくれた。

お母様達は夜会に出席して早々絡んできたリーベル公爵夫人を言い負かし、第1王妃には公爵の言いなりをやめろと警告したらしい。

それからはウィルを連れ回して、ウィルがどれだけ私を溺愛してるかを触れ回ったそうだ、これに関しては恥ずかしいのでやめて欲しかったが、令嬢除けには1番効果が出たらしい。


「事実とはいえ恥ずかしいわね」

「マリーが社交界デビューしたら皆知るんだから恥ずかしがる事ないわよ」

「そうかしら…ねぇ、アリスは今回の件手遅れになってたらどうなったと思う?」

「どうもしないんじゃない?噂は嘘だし、ウィリアム様もマリーも周りがどう思っててもお互い好きでしょ?」

「そうなのよね、だからこそ何でこんな事をしたのか気になって…」

「カインも気にしてたわ、リーベル公爵が関わってるのは間違いないけど、あの人は意味のない事はしないって言ってた」

「結局誰が主犯か分からない限りどうしようもないって事ね」

「マリー、私とカインはもうすぐ卒業してしまうから気を付けてね」

「私よりアリスの方が危険でしょ、王太子妃になるんだから」

「それもそうね、私も気を付けるわ」


アリスとそんな話をした後、卒業式までは平穏な日々が続き、卒業式から数日後にはカイン様とアリスの結婚式が盛大に行われた。


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