表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/106

57話 実技大会1


学園行事の1つであり、ゲームのイベントでもある実技大会の日がやってきた。


今日は来賓の方や、治療班としてティルステア聖国の関係者も来るので、生徒会役員の私とウィルは、いつもよりかなり早めに登校していた。


「ウィルは今日参加者側ですけど、怪我とかしないで下さいね」

「大丈夫だよ、正直決勝の兄さん以外は余裕で勝てると思うから」

「セス様にもですか?」

「うん、セスは父さんにお墨付きを貰ったみたいだけど、父さんの知ってる俺って1年前の俺だし、先生に教わるようになってから、前より強くなってるから負けないよ」


ウィルの言う先生とはヴィンス先生の事だ、なんでも古代魔法を教わるついでに1度手合わせしたらしく、同じ条件で勝てなかったそうだ。

それ以降、古代魔法と一緒に戦い方も教わり始めたと聞いている。


「それでも一応そのポーラー・タイは着けて下さいね」

「分かってるよ」


実技大会は、剣術科も魔法技術科も参加者はランダムに組まれるので、服装は自由だし、付与付きの防具も使って良い事になっている。

なので私が付与したポーラー・タイを着けてても問題はないのだ。


校舎に着いた後は、生徒会室に移動し、全員が集まったところでカイン様から今日の予定を聞いた。


「じゃあ皆集まったし、今日の予定を話そうか、役割分担は以前話した通りでよろしく、来賓は陛下と騎士団総長と魔法師団長の3人、そうそう、陛下の護衛でバーナードも来るらしいよ」

「父さん来るのかよ⋯」

「ウィルそう嫌がらずに、あと治療班は聖女のエレナ嬢を筆頭に、ティルステア関係者が数人来る事になってる、まぁ陛下も居るのに変な事はしないと思うけど、気にはしておいてね」


エレナ様の名前が出た時にアルベール殿下の表情が曇った、キャシーは現在自宅療養中という事になっており、学園にはいない、殿下との婚約の件もまだ保留だが、陛下が解消に向けて動いているらしい。

仕方がないとはいえ、きっかけを作ったエレナ様に今のところ何のお咎めが無いのは、アルベール殿下としては思うところがあるのだろう。


その後も幾つか段取りの確認等をして、打ち合わせを終えた私達は各自持ち場へ向かった。

私はアリスと大会の記録を取る係なので、アリスと一緒に闘技場にある記録席へ向かっていたのだが、途中ニコラス様が追いかけてきたので理由を聞いてみた。


「ニコラス様、何かありましたか?」

「用ってほどでもないんだけどね~、前にマリーちゃんがいなかった頃のウィルの話をする約束してたでしょ、いつもはウィルがマリーちゃんにべったりだから、今が絶好のチャンスかな~って思ってね」

「確かにそうね、ちなみに私が知ってるマリーがいない時のウィリアム様はセスみたいな感じよ、必要最低限、仕事の話以外はしませんって感じ、マリーが入学してからは口数も増えたし、表情も豊かよね」

「そうなんだ、でも何となくわかるわ」


私がそう言うとニコラス様が「アリスちゃんはウィルの上司の婚約者だからね~、まだ気を使ってるよ」と言ったので、私が「ニコラス様の前だとどんな感じですか?」と聞くと次のように話してくれた。


「ん~、1年の頃は感情があるのか疑うレベルだったかな?全ての授業時間が埋まるように座学の講義受けまくってて、俺が話しかけても無視される事が多かったしさ~、2年になって受ける座学が減るとカイン様の護衛や手伝いで一緒になる事もあったから、返事くらいはしてくれるようになったよ」

「そんな態度のウィルにも驚きですが、そのウィルに話しかけ続けるニコラス様にも驚きです」

「いやだって現状でも十分優秀なのに、何の為にそんなに努力してるのか気になるじゃん」

「理由は聞いたんですか?」

「聞いたよ~最初は無視されてたけど、3年になった頃にやっと「来年入学してくる婚約者の為だ」って教えてくれた、も~びっくりだよね、女の子に全然興味無いんだと思ってたのに、興味無いんじゃなくて婚約者以外見えてないだけだったんだから」


その話を聞いた私は嬉しいやら恥ずかしいやらで顔が赤くなるのが分かった。


「流石ウィリアム様ね、マリーへの愛が凄いわ」

「今思うとアリスちゃんの言う通りだけど、俺最初聞いたときは心配になったんだよ」

「何でですか?」

「だってマリーちゃん、無口だし、愛想は無いし、女の子達にも素っ気ないウィルを3年間見てるんだよ、こいつちゃんと婚約者に好かれてんのかな?って思うじゃん、まぁ杞憂だったんだけど」


ニコラス様がそう言った後、アリスが「ニコラス様から見た今のウィリアム様ってどう見えてるの?」と質問した。


「とりあえずマリーちゃんにデレデレだよね~、最初見た時は衝撃だったよ、しかもマリーちゃんがいないと拗ねるしやる気ないしで、とにかく面倒くさい、でも1番楽しそうかな」

「ウィルが楽しそうですか」

「うん、あっ!そろそろ時間だから俺行くね~」

「あ、はい、ありがとうございました」


私がそう言うと「お礼はいいから、ウィルに何かご褒美あげてくれる?マリーちゃんにしか出来ないからさ」と言ってウインクして去っていった。


「え、ご褒美って何をあげれば…」

「ウィリアム様ならマリー一択でしょ」

「それは分かるんだけど、何したら喜んでくれるかわからないし」

「マリーのする事なら何でもいいと思うけど…」

「範囲広くない?」

「事実よ、まぁそうね、来週の王誕祭中は学園も休みだから、2人でデートにでも行ったら?」

「うん、そうね、誘ってみるわ」


そんな話をしていたら開会式の時間となり、カイン様が開会の挨拶をして実技大会が始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ