表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/106

27話 歴史学


魔法学の授業の後、学部棟を出るとウィルが迎えに来てくれたので、2人で食堂に行ったら、今日は私達が1番乗りだったらしく、他の人が来るまでウィルと話していた。


「そういえばアルベール殿下とキャシーはどこでお昼を食べているのですか?」

「あぁ、あの2人ならほらあそこ、見える?」


ウィルが指差したのはサンルームから見える中庭だった、何人か居る生徒達の中に殿下とキャシーを見つけた。


「あ、中庭に居たんですね」

「うん、最初はアル達も一緒に食べてたんだけど、ほら、俺らすぐ学園の運営とか行事予算の話になっちゃうから、キャサリン様にはつまらなかったみたいで」

「あ、なるほど、それで別で食べてるんですね」

「そういう事、あと他のメンバーもちょっとね、マークやバージルはいいんだけどネイサンは脳筋だし、キャサリン様がエレナ様を連れて来ちゃってね、アルが俺達は中庭で食べようって言い出したんだ」

「アルベール殿下が言ったんですか、ちょっと意外です」

「まぁ寒い日や雨の日はここの反対側の角の席に居るよ」


ふと、ウィルの話から、ウィルは新ヒロインのエレナ様を見てどう思ったのか気になったので聞いてみた。


「ウィルから見たエレナ様ってどんな感じですか?」

「ん?う~んどうと聞かれてもなぁ」

「あ~マリーちゃん、心配するだけ無駄だよ~ウィルってばマリーちゃん以外見えてないから」


そう軽い感じで席に着いたのはニコラス様だ。


「うん、まぁそうだな」

「ほらね!マリーちゃんは今までのウィルを知らないから心配かもしれないけど、俺に言わせるとマリーちゃんが入学してからのこいつ、マジ別人レベルだから!」

「え、あの、ニコラス様そこの所詳しく⋯」

「マリー!?聞かなくていいから!おい、ニコラス、絶対余計な事言うなよ」

「らしいから、今度ウィルが居ない時に教えてあげるね」

「やめろ!それにそんな時は来ない!マリーも聴きたそうにソワソワしないで、お願いだから」


そんな会話をしていると「何騒いでるの?」とカイン様達も席に着いて楽しいお昼休みになった。


午後からの授業はまず歴史学とその後精霊学だったので学部棟へ向かうと、歴史学の教室にはパトリック様とリリアン様と私しか居なかった。

しばらくすると開始のベルが鳴り、ヴィンス先生が入ってきたのだが、入室早々「人がいなくて驚きましたか?」と言った。


「本当に少ないんですね」と私が言うと「そうですね、今受講してる生徒はあなた達3人と、2年のマーク君、3年のアルベール殿下とバージル君だけです」ヴィンス先生はそんな話をしながら、教壇ではなく生徒席の方に来て、私達のすぐそばに座った。


「歴史学は少人数なのでこの形で授業をします、ちなみに皆さん歴史のどの辺りを学びたいですか、まずパトリック君」

「あ、はい、私は古代魔法が使用されていた頃の歴史に興味がありまして」

「失われた魔法ですね、分かりました、マリアンヌさんは?」

「私は神話と精霊との歴史を」

「なるほど伝承系ですね、分かりました、リリアンさんは?」

「私は、この国の成立の歴史を」

「結構古い歴史ですね、分かりました、ではまず、そうですね、リリアンさんの知りたい事から講義していきましょう、初代国王の時代はまだ古代魔法があった時代ですから、パトリック君の要望にも応えられるでしょう」


ヴィンス先生がそう言って指を鳴らすと部屋が暗くなり、私達の丁度真ん中辺りに不思議な魔法陣が現れた。

そして先生が「じゃあまずこの辺りの地図から見ていきましょう」というと魔法陣が光り、地図が立体映像で浮かび上がった。

これには流石に驚いた、私はこの世界で写真の魔道具までは見たけれど、テレビ等の映像系は見たことが無かった、それなのに色々すっ飛ばして立体映像ってどういう事だと思ったら、パトリック様やリリアン様も同じらしく、唖然としていた。

「せ、先生、これ、古代魔法では?」そう聞いたのはパトリック様だ。


「おや、知りたいだけあって詳しいですね、その通りです」

「いや、先生、待って下さい、誰も使えないから古代魔法なんですよ?」

「違いますよパトリック君、使えないのではなく、使い方を長い歴史の間に忘れたんです」

「なら、私にも使えますか?」

「そうですねぇ、今使っているこの魔法なら、他の人に話さない事を条件に教えますよ、使えるかどうかは君次第ですが」

「なぜ他の人に言ってはいけないのですか?」

「リリアンさん、いい質問です、パトリック君は分かると思いますが、古代魔法の方が見ての通り今より技術力が高いんです、高い技術魔法は便利でもあるけれど、戦争の道具にも使えます、特に近年は魔道具技術も発達したので、要らぬ火種は蒔かないに限ります」

「分かりました」


その後しばらくパトリック様が先生に質問していると「あぁ、気付けば結構時間が経ってましたね、では最後に面白いものを見せてあげましょう」とヴィンス先生が言い出した。

ヴィンス先生が映し出したのは、1人の逞ましい中年男性だ。

「こちらが初代国王陛下です、まだ魔王も健在だった頃、魔族と戦う為の国を造った方ですね、そして2代目国王陛下がこの方」

次に映された男性は20代くらいの黒髪の青年だった。

「並べて見ると一目瞭然ですね、初代国王は青い瞳なのに、今尚続く王家の黄昏のような瞳はこの2代目国王からなのです、しかもこの方異世界から召喚されたと言われています、面白いですよね」

「では次の授業はこの2人についての講義をします」ヴィンス先生がそう言うと、タイミング良く終了のベルが鳴った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ