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11話 黄昏の裏側


アリスも転生者だったと分かった数日後、アリスにお願いしていた黄昏の裏側編のシナリオをまとめた手紙が届いた。

私は慎重に封を開くと、気合いをいれて読み始めた。


黄昏の裏側編は、ヒロインがアルベール殿下のルートを選んでいる時のマリアンヌの真実と、ウィリアム様とのすれ違いの恋を描いたシナリオになっているそうだ。

まずゲームでは私も会ったようにアルベール殿下とのお茶会イベントが発生するらしい、そこでマリアンヌはアルベール殿下に恋をし、婚約者となる。

その後成長しサンステラ魔法学園に入学した後も、普通に誕生日やデートイベントが発生するらしい、普通に考えると「え?王子ヒロインと二股かけてたの?」となるのだが、アリス曰く「マリアンヌ側のアルベール殿下はすっっっっっごく甘い、もう王子仕様でひたすら甘やかしてくるから、ヒロイン側を知ってれば最早誰お前状態よ!」と書かれている。


そう、誰お前、である。ここで別人説を立て始めたら攻略勝ち組になれるらしい、ちなみにアリスは1回引っかかってやり直す羽目になったと書かれていた。


そしてマリアンヌは殿下と甘いイベントを重ねるのだが、ヒロイン側で攻略対象が完落ちし始める3年目あたりから、学園で仲睦まじく過ごす殿下とヒロインを見て、落ち込むマリアンヌにウィリアム様が声をかけてくるイベントが増えるらしい。

話し方や気遣い方もマリアンヌがよく知るアルベール殿下そっくりで、この時ウィリアム様を攻略し、入れ替わりに気付けば、破滅のダンスパーティにマリアンヌが行く事はなく、かわりにウィリアム様に告白され、私もしている例のブレスレットをプレゼントされるらしい。


ちなみにウィリアム様側の心情の説明もあり、王子の影武者として参加したお茶会でウィリアム様はマリアンヌに一目惚れしたらしい、しかしウィリアム様は三男だし、婚約者を持てない理由があり諦めようとした。

でも影武者とはいえ自分に恋するマリアンヌをどうしても諦めきれなくて、マリアンヌには全部自分が会うからと、本物のアルベール殿下に頼み込み婚約してもらったらしい。

だがしばらくするとアルベール殿下に本当に愛する人が出来てしまう、本当はそこで真実を話し婚約の解消を促さなければいけなかったのだが、なかなか話出せずにいたところ、本物のアルベール殿下とヒロインをマリアンヌに目撃されてしまい、このままではいけないと本来の自分で声をかけ始めたらしい。


ちなみにウィリアム様の破滅というのは、自分だけを罰せればいいのに、ダンスパーティーで不必要にマリアンヌを傷つけ婚約破棄し、それに嘆き刃物を向けただけのマリアンヌを追放した王家に怒り、尚且つ自分にはお咎めがなかった事も追い討ちをかけ、王族殺害の上国外逃亡⋯。

どうしよう、ゲームのウィリアム様ってば過激派だった、推しなら何でも許せちゃう私には何の問題もないけれど、これは破滅回避して正解だわ。


しかもこの内容、これは確かにアリスに「知ってて攻略したんじゃないの!?」と言われてもおかしくない、初見で入れ替わり看破しちゃったよ私。

最後に難しすぎて攻略出来なかったという続きは、「デビュタントで追加の攻略キャラと何かイベントが起きるって事しか知らないの、ごめんね」って書いてあった、その情報が知れただけで充分である。


私は読んだ手紙を、ゲーム情報がまとめてあるノートに挟んで、しまい直すと気分転換に中庭へ向かった。

中庭へ到着するとお母様が居て「あら、マリーいいところに来たわね」と呼ばれたので近寄ると、手紙の仕分けをしていた。


「ウィル君再来月が誕生日でしょう、プレゼントはどれにするか決まった?」

「はい、ポーラー・タイを送ろうかと思ってますわ」

「あらいいわね、じゃあ、そのタイに少し魔法をかけてみましょうか」

「魔法ですか?でも私まだ教わってないですよ」

「ウィル君みたいに本格的なやつじゃなくて、マリーだから出来るおまじないみたいなものよ」


そう言ってお母様は笑うと、私の専属侍女のマーサにプレゼントにするタイを持ってくるよう指示して、マーサが言われた通り持ってくると、私に飾りの部分を握らせて「願い事をしてみなさい」と言った。


「願うだけでいいのですか?」

「えぇ、マリーはそれで出来ると思うわ」


私は半信半疑ながら目を閉じて、ゲームのシナリオの事もあるので「ウィル様を守って」と願った。

すると、掌に暖かいものを感じたので目を開くと手の周囲がほのかに発光していた。

しばらくすると光がおさまったので、握っていた手を開くと金の縁に青いだけの石がはまっていた飾りは、石が私の瞳のように角度によって輝く星空のような石になっていた。


「成功ね」

「お母様、これはいったい何なのですか?」

「私のような聖女が使う魔法よ、誰でも使えるわけではないから本当に大切な人にだけ使うようにね」

「分かりましたわ」


こうしてウィル様への誕生日プレゼントの準備は終わった。


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