居合いの吸血鬼と辻斬り娘
どうも、東方転妹録最新話です!
遂に今日で今年一年も終わりますね。
年が明ければ僕はすぐにセンターですが、それでも小説は更新しますよ!
学も体も文も、どれもやらなきゃ健康崩す!
……まぁ学に重きは置きますがね!
それでは正しく幼妖夢、楽しんでいってください!
ゆっくりしていってね♪
ーーーーー紅魔館、玉座の間。
ーーーーside フラン
御姉様の叫び声を聞きつけ玉座の間に駆け込んだ私。
途中でこいしとルーミアと合流しながら駆け込んだ玉座の間で見たモノは、あまりにも衝撃的なものだった……。
「ど、どうして紫さん……服を脱いでるの?」
「それに、この沢山のスキマは何……?」
「どのスキマも奥に桜が見えるのかー……」
玉座の間のあちこちに開かれたスキマから見える桜。
そのスキマを下着姿の紫さんが酔っぱらった様子で次から次へと飛び回り、御姉様は玉座で俯いて何かを呟き続け、入り口付近でさとりと美鈴が口を押さえながら顔を青くしている。
……い、一体何が起こったの?
どうやったら、こんな訳の分からない状況になるの……?
「……あっ、三人とも来てくれましたか。
いきなりですが、三人にお願いがあります。
……破壊でも無意識でも闇でも何でも良いのであの酔っぱらいを止めてください!!」
「いやいや、もうあんなのどうでもいいので気分転換に桜を見に行きませんか?
あの酔っぱらいの八雲紫さんさえいなければ、スキマから見える桜は見事なものですから!
…………それに、色々癒しが欲しいです……」
「と、とりあえず先に紫さんを止めるね?
御姉様もやばそうだから……」
こちらを見るや否や、顔を青くしたまま紫さんを止めてほしいと頼んでくるさとりに、もう既に精神をやられてしまったのか現実逃避をしながら癒しを求め始める美鈴。
御姉様も玉座で段々と萎えていってしまっている気がする……。
そしてとりあえず私とこいしとルーミアは紫さんを止めにかかったけど、酔っぱらった紫さんの奇妙な動きと沢山のスキマに邪魔されて全く止められない。
「『スターボウブレイク』!!
『クランベリートラップ』!!!!
……うぅぅ、狙っても嵌めようとしても当たらないよぉ…………!!」
「『無意識の解放』!!
ちっ、『スーパーエゴ』!!
あぁもう! スキマが邪魔だよ!!」
「『ムーンライトレイ』、『ディマーケイション』!!!!
……同時に放っても当たらないのだー……」
「ほ〜ら、皆〜〜、私はこっちよ〜!
早くゆかりんを捕まえてみなさ〜い!!」
……うん、さとりと美鈴が青い顔をしていた理由が分かったよ。
いくらなんでも『ゆかりん』はダメだよね……。
とにかく、早く紫さんを止めないと……!
「撃ってダメなら切るよ!
来て、『レーヴァテイン』!!」
「……フラン、これも使いなさい!!
『スピア・ザ・グングニル』!」
玉座で少しだけ顔をあげた御姉様がグングニルを投げてくる。
そして私は左手でグングニルを受け取り、大きい一撃に備えるために左手を後ろに引きながら、右手に持つレーヴァテインで牽制として切り払いにかかる。
……しかし、この時私は突っ込みすぎてしまっていた。
「危ないのはダメよ〜?
はい、ゆかりんマジック!」
「えっ!? し、しまっ……!?」
「「「「「なっ、フラン(妹様)!?」」」」」
私の相棒のレーヴァテインと御姉様の相棒であるグングニルを信頼し、一気に畳み掛けようとした私。
もちろん、私はトップスピードを出していた。
……だが、酔っぱらっていても紫さんは大妖怪だ。
紫さんは慌てることなく突出した私に反応し、寒気がするような掛け声を出しながら私の目の前に大きなスキマを開く。
そこに全速力で突っ込んでしまった私は、戻る前にスキマを閉じられてしまったのだった…………。
「……フラン、妖夢の相手よろしく〜!」
ーーーーー桜舞う螺旋の階段。
「……えっと、ここはどこかな?」
紫さんの開いたスキマを抜けた先、そこは脇に桜が咲き誇る階段だった。
階段は螺旋状に出来ているらしく、多少の曲線を描いている。
……桜と、長そうな階段って言ったら…………あっ、もしかして!!
しばらく周囲を確認してから私がある一つの可能性に気付いた瞬間、私は物凄い殺気を感じた……。
ーーーギィィィィィィィン!!!!!!
「きゃっ!? だ、誰!?」
「まさか、今のを片手で受け止めますか……。
……侵入者にしては中々やるようですね」
殺気を感じた方向に右手のレーヴァテインを構えた瞬間、全身に走る強い衝撃。
一瞬私は何が起きたか分からなかったけど、すぐに目の前でレーヴァテインが刀と切り結んでいることに気付いた。
「えっと、辻斬りさん?」
「私は辻斬りでは無く、庭師見習い兼剣術指南役見習いの魂魄妖夢です。
……まぁ覚えてもらわずとも構いません。
貴女は、ここで私に斬られるのですから……!」
「……あの、何かのごっこ遊びなのかな?」
「…………はっ!?」
いきなり斬りかかってきたのは原作キャラの一人である半人半霊の剣士、魂魄妖夢。
……しかし、私は思わずごっこなのかと思ってしまった。
なぜなら…………。
「いや、だって、あまりにも幼すぎるから……」
「お、幼くともちゃんと役割は果たせます!!
小さいからってバカにしないでください!!」
目の前でいきりたつ、見た目は私より幼い妖夢。
……まぁ、半人半霊だから長生きをするのは知ってるしこの時代に出会うのはおかしくないけど、なんだかなぁ…………?
「多分刀の修行をしてるんだと思うけど……いきなり誰かに斬りかかるのは、お姉ちゃんはいけないと思うよ?」
「貴女が侵入者だから良いんです!
それとさりげなく上から目線しないでください!!」
そういうと刀でレーヴァテインを弾いて一度距離を取る妖夢。
そして一瞬間を置いたかと思うと、再度斬りかかってきた。
……上段から降り下ろされる刀、それをレーヴァテインで横に受け流す。
すると妖夢は刃を返し、今度は切り上げてくる。
だが、私はレーヴァテインの切っ先で刀の腹を払って流す。
その時点で一度距離を取るべきと判断したのか、妖夢は大きく後ろに下がった。
……確かに速い……けど、力が無い。
幼いから仕方がないとはいえ、これが実戦ならそんなことは関係がない。
今、妖夢は私を一歩も動かすことが出来ずに下がることになった。
その上私は右手一本、レーヴァテインだけであしらったのだ。
実戦なら妖夢はこの場で逃げるのが最善の策のはずだが、さて、どう来るのだろうか……?
「……でやぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「そっか、来るんだね……」
次は下段に構えて突っ込んでくる妖夢。
その目は私の目を見据え、幼いながらも素晴らしいプレッシャーをかけてくる。
……だが、今の妖夢は実戦経験が無いか少ないのだろう、ただひたすらに私の目だけを見据えていた。
横凪ぎに払おうとする刀の腹を、再びレーヴァテインの切っ先で下から払い上に流す。
次に妖夢は払われた状態から突きを放ってきた……が、私はそれをレーヴァテインの軸で受け止め押し返す。
そのまま妖夢は後ろに下がっていった……。
……色々なパターンを考えているのはいいけど、妖夢の刀は重さがない。
幼い妖夢の力、そしてその妖夢が満足に振るえる程度の刀の重量…………一介の妖怪には有効だろうけど、やはり私や御姉様、ルーミアには圧倒的に軽すぎる。
技術や判断力はいいけど、『幼い』、ただこれだけのために妖夢は弱いのだ。
「……はぁ……はぁ…………つ、強い……!!」
「体力も少ないんだね。
なんていうか、もったいないなぁ……」
そういえば、まだ妖忌は白玉楼にいるんだろうか?
まぁ妖夢の修行途中な上、こんなに幼い孫を置いて出ていってるとは思えないけど……。
……どちらにせよ、楽しそうだし一度私の得意技を妖夢に見せてみよっかな!
「ねぇ妖夢! 私の得意技を見せてあげるよ!!」
「……得意技、ですか?」
訝しげに私を見る妖夢をそのままに、私は笑いながらレーヴァテインを手のひらでクルクル回す。
レーヴァテインが数回転した後、私は回すのをやめ、代わりにグングニルを横の地面に突き刺した。
そして、構えを覚えている体が流れるようにレーヴァテインを腰に持っていき…………。
「さぁ、いつでもおいでよ!!」
「居合い、ですか……。
……いいでしょう、そんなやわな構え、一瞬で破ってみせます!!」
そういうと妖夢は中段の構えを取った。
恐らく、正面から打ち破るという意思の現れなのだろう。
……でも、私だって居合いを破られるとは微塵も思っていない。
元々は対ルーミア用の技として居合いを身に付けたのだ。
剣の扱いも、弾幕も、体術も、身体能力も、全ての面でトップクラスのルーミア。
……そのルーミアを破るために鍛えた居合いをやわな構えと言われたというのに、そう簡単に破られてたまるものか…………!!
「…………行きます!!」
「………………!!」
掛け声と共に駆け出す妖夢。
さらに妖夢は駆け出した途端に刀を身に寄せ、肘と脇をしっかりと絞めながら両手を振り上げた。
……そして私と妖夢が互いの間合いに入った瞬間…………。
ーーーキィィィィィン!!!!!!
……一筋の線となって、火花が飛び散った…………。
ーーーーー
以上、基本ガチバトル回でした!
幼妖夢が刀で弱くなりましたが、まだまだ成長途中なので暖かく見守ってください。
そして次回、勝負の結果は?
それではまた次回にてお会いしましょう!
皆さん、良い御年を!!




