さとり、本当にごめんなさい…………。
どうも愛式未来です♪
更新が遅くなり本当にすみません。
・・・長くなりそうだなと思っていたら案外いつも通りにまとまりました。
それと、後書きに連絡があるので一読をお願いしますね♪
それでは楽しんでいってください♪
ゆっくりしていってね♪
ーーーーー数分後、山道。
ーーーーside フラン
「……あの〜、こいし? えっと、山菜はよかったの…………?」
「いいのいいの! それ以上の収穫があったもん!! それに今、両手が塞がってるしね……!」
皆さん、こんばんは!
こいしに慰めてもらって少しだけ復活したフランドール・スカーレットだよ!
今は壊れた籠や散らばった山菜をそのままに、こいしの家に向かってる所なの……何故か、こいしにお姫様抱っこされた状態で…………。
「……私、自分で歩けるよ? 帰り道にも少しは山菜あるみたいだし、採って帰ろうよ!」
「いいったらいいの!!!! 私は山菜よりフランを持ちたいもん!!!! それにほら、もうすぐ帰りつくし……あそこに明かりが見えるでしょ?」
「う、うん、明かりがあるね……」
……んっ? 明かりがある?
…………あっ!
「ね、ねぇこいし? こいしの家ってこいし以外に誰かいるの……?」
「うん、お姉ちゃんがいるよ。 さとりって名前なんだ!」
……そういえばそうだった!!!!
さとりが、さとりがいたんだったね!
すっかり忘れてたけど……よかったぁ〜〜!!
それならさっきから何だか様子のおかしい、危険なオーラが出てるこいしと2人っきりにならなくてすむんだ!
「へぇー、お姉ちゃんがいるんだね!……あっ、じゃあ降ろしてもらっていい? 泊めてもらうことになるし、さとりさんにも挨拶とかちゃんとしておきたいんだ!!」
挨拶は大事だよ!
相手が誰でも礼儀はきちんと守らないといけないしね!!
……それに早く降ろしてもらわないと、何故か私を抱っこしているこいしの手つきが、妙に怪しくなってるのが凄く気になるんだよね…………。
「ううん、降りなくていいよ。 お姉ちゃんにフランは『私の』お友達だって示しときたいもん!」
「それってお姫様抱っこじゃなくても示せるよね……?」
むしろ友達をお姫様抱っこしてるのみたら、さとりは固まると思うけどなぁ…………?
「フランは気にしなくていいの!! ほら、もう着いたから中に入るよ!」
「えっ、ちょっ、こいし!!!?」
本当にこのままで入るの!?
このまま入ったらさとりに凄い目で……!!
ーーーーガチャッ
「お姉ちゃーん、ただいまー!!」
「お帰りこいし、御飯できてる、わ……よ…………?」
振り向きながら段々と固まっていくさとり。
まぁこの状況は固まっちゃうよね……。
「あのっ、えっと……うー、こいし!! 降ろして!!!! 早く!!!!!!」
「………………」
さとりの無言の視線が怖いよぉ……!!!!!!
「いーやー!……あっ、お姉ちゃん、紹介するね、私の新しいお友達のフランだよ!!」
な、流された……!?
っていうより挨拶〜!!!!!!
「あ、あのっ、吸血鬼のフランドール・スカーレットと言います……。
えっと……うぅ、うわぁぁぁん!!!!!!」
さとりの視線が気まずすぎるよぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!
ーーーー数十分後。
「……な、成る程、それはありがとうございます。 こいしの心を開き、お友達になってくださるなんて!……それと、先ほどはこいしが迷惑をかけてしまい、本当にすみませんでした…………」
「えっ、あの……そんなに気にしないでいいですよ…………?」
うん、さっきの件もあってものっすごく気まずいや……。
思わず中途半端な敬語になっちゃうぐらいだもん。
「ねぇねぇお姉ちゃん、御飯できてるんでしょ? 冷めちゃったかもしれないけど、早く食べようよ! フランもお腹空いてるだろうし」
「冷めてるかもしれない原因を作ったのは貴女でしょう、全く…………まぁとりあえず御飯にしましょうか。
こいしとフランドールさんは手を洗ってきてください、私は配膳をしておきますから」
「「は〜い!!」」
ーーーーー
……ふぅっ、ようやく1日が終わったぁ…………。
とりあえずあの後は一緒に御飯食べてから3人で雑談してたよ!
さとりにフランって呼んでもらうように頼んだり、さとりに能力で心を読めないようにしてることを説明したり、さとりに料理を少しだけ教えてもらったりしたんだ!
……こいしは、抱きついてきたり頬擦りしてきたりキスしにきたり服の中に手を突っ込んできたり、と色んなことをしてきたの……。
まぁキスだけは絶対に防いだけどね!
やっぱり結果的に私がこいしの心を開くことになったから、デレてくるのはまだ分かるし、むしろ嬉しいんだけど…………私を見る目と行動がヤバいね……。
隙あらば襲っちゃいますよー食べちゃいますよー(性的に)、みたいな感じだもん。
そして今は夜、吸血鬼の弱点を破壊して以来、普通はもうすぐ寝るんだけども……。
「……こいし、何処に行こうとしてるんですか? それと手に持ってる物はなんですか?」
「フランが寝てる場所だよ! 後、手に持っているのは(ピー)薬と双(ピーー)だよ!!」
……私がいる部屋の外で恐ろしい会話がされてるんだ…………。
「……こいし、私に手に持ってるのを渡してから部屋に戻って寝なさい」
「え〜……!」
さとり頑張って!!!!
私の貞操のためにも、こいしに負けないで!!!!!!
「こいし、早くしなさい。
フランも疲れているはずだから、変なことしたら嫌われちゃうわよ?」
「うっ!?……むぅ〜、分かったよ、はいこれ…………」
よし、ナイスだよさとり!!!!
これで私に平穏な夜が……!
「確かに受け取ったわ……それじゃあ早く部屋に戻って寝なさい」
「うん、じゃあおやすみお姉ちゃん!」
よし、これでようやく安心して寝れ…………。
「……待ちなさいこいし」
「ん? なぁにお姉ちゃん?」
……?
どうしたんだろう?
「そっちはフランが寝てる部屋でしょう?」
「うん、お姉ちゃんがいった通りに『フランがいる』部屋に戻って『添い』寝するもん!」
……全然安心できないじゃん!!!!!!
「…………いい加減にしなさい!!!!!!」
ーーズドオォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!
……部屋の外から聞こえる爆音。
それが終わると、何かをズルズル引き摺るような音が聞こえてきて、段々小さくなっていった。
「…………正に『そして誰もいなくなった』、だね……おやすみなさい、さとり、こいし……」
そして本当にごめんね、さとり……ご苦労掛けました…………。
ーーーーside 勇儀
「フラァァーーーーン!!!!!! 何処にいるんだぁぁぁぁーーーーーい!!!!!?」
一体何処に逃げたんだい!?
朝から探し続けているってのに!!
「勇儀さん!! 山の西側にはいませんでした!!」
「おぉ射命丸!! そうか、なら東側を頼むよ!!!!」
「はい!! 私もフランさんを逃がしたくありませんし、全力で探します!!!! さぁ椛、行きますよ!!!!」
「ちょっ、文さん!? 待ってください!!」
どうやら射命丸もフランの可愛さにやられたらしい。
全力で手伝ってくれているみたいだ。
お陰でフラン捜索の効率もかなり上がっている。
「萃香!! 私達も行くよ!!」
「も、もう勘弁してよ!! 私は眠いんだってばぁ〜……!」
フラン、絶対に探し出して見せるよ!!!!!!
ーーーーー同刻、紅魔館。
ーーーーside レミリア
「……さて、例のモノは準備はできたか?」
「紅魔館全体を転移する魔方陣はできませんでしたが、収納式魔方陣ならなんとか準備できました」
「……そうか、よくやった」
……うぅん、そうなると飛んでジパングまで行かねばならないわね。
それに配下も一緒に連れていかねばならないし情報収集もあるから、歩きも視野に入れねばいけない、か……。
「それにしても何故ジパングなのでしょうか? 御嬢様の持つ領土は広く、財も沢山あると存じておりますが……」
「財や名誉が目的ではないさ……私の大切な宝を迎えにいくためだよ」
そう、私の愛しい大切な妹、フラン……!
ジパングへフランを迎えにいくことが、今回の私の目的。
「宝、ですか? 一体どのような……?」
「んっ……あぁ、お前には言ってなかったな? それは私の愛しい、大切な妹だよ。 名はフランドール、他に類を見ない器量と吸血鬼の誇りを持ち、常に強くあろうと努力する自慢の妹だ!!」
「い、妹様がいらっしゃったのですか!?
成る程……で、では妹様はジパングにいらっしゃるので?」
……こいつは魔術関係には使えるけれど、どうにも察しが悪いわね。
まぁ研究者とは一概に偏屈が多いと言うし、今回は多目に見ましょうか。
「その通りだ、別の偵察部隊からの情報通りなら、な……」
「……承知致しました、ですが今すぐ出発なさるおつもりなら1日御待ちください。 魔法陣の準備には少々時間を取ります故……」
「分かった、それではその間にメイド達に荷物の整理をさせておこう」
「……それでは、この場は失礼させていただきます」
ーーカッカッカッ……ガチャ
……これでフランを迎えに行く準備は整ったわ。
後は慎重にフランを探しながら旅を進めるだけね。
「ふふふ……さて、メイド達を呼ぶとするか……!」
……私の迎えを待ってなさい、フラン…………!
ーーーーー
・・・どうしてこいしはこうなったんだろう?
今回、なぜかヤンデレ(?)から単なる変態になってしまいました。
まぁライバル(現時点ではレミリア)と遭遇したら再びヤンデレ(?)化すると思います♪
では連絡です♪
今までは更新時間を18時にしていましたが、次からは21時にする予定です。
いきなりで申し訳ありませんが、変更しましたのでどうぞ御承知ください。
それではまた次回にお会いしましょう♪