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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第2章 ~雨降って、地固まるか?~
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永遠亭再建=大混乱

どうも、東方転妹録最新話です!



……何故だろう、また、百合に走ってしまった……!


今回は本当にさとりが暴走します!

……今のところ、一番まともなメインヒロインはルーミアでしょうね。

それ以外のヒロインの暴走が酷すぎる……!!




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーーー数時間後、新永遠亭。

ーーーーside フラン



「……よしっ、これで完成だ!!」


「まさか、本当に今日中に出来るなんて……!」


「凄いでしょ輝夜さん?

勇儀と萃香はこういうの得意なんだよ!」



勇儀が最後の瓦を屋根に置いて、ようやく完成した新しい永遠亭。

それを見て驚きの声をあげる輝夜に、私はまるで自分のことのように勇儀と萃香の凄さを教えていた。



「診療所みたいなことをしてるって言うから、薬や材料を保存しやすい棚も付けといたよ!」


「他にも色々使いやすいようにしてあるから後で確かめてみな?

……あっ、布団とかは自分達で用意しておくれ」



輝夜を始めとして次々と感嘆の様子を見せる永遠亭組に、気を良くしたらしい勇儀と萃香が嬉しそうに新しい永遠亭の出来を語り出す。

……その様子を見ながら、ふと横に視線をずらしてみると、左手を後ろに隠したこいしが右手で手招きをしていた。



「……フラン、ちょっとこっちに来てよ!

頑張ったフランに渡したい物があるの!」


「えっ、渡したい物……?」



少し離れているのに、何故かこっそりと話すこいし。

その様子と、渡したい物が何なのかが気になった私は勇儀に肩車をされたまま首を傾げる。

すると、こいしは後ろ手に持っていたものを前に出してきた……。



「…………っ!?

そ、それは…………!!」


「えへへ! ほらっ、フランの好きな飴玉だよ?

ちゃんと紅魔館特製!」



こいしが後ろ手に隠し持っていた物、それは紅魔館特製の飴玉だった……。

……紅魔館特製の飴玉、それは時折遠くから狩ってくる若い人間の血からできた飴玉だ。

濃い目に注いだ紅茶と混ぜ合わせ、可能な限り新鮮な血で作るためにさっぱりと甘い味わいの飴玉は、吸血鬼である私や御姉様の大好物になっている。

……ここ数ヶ月狩りに行っていないのに、こいしが持っているだなんて……!!

あ、あれ、欲しい…………!!!!



「こいし、それちょうだい!!」


「こっちまで来たらあげるよフラン…………って、きゃっ!?」



こいしが再度私を呼ぶや否や、物凄い勢いでこいしに飛びかかる私。

そのせいでこいしは体勢を崩し、私と一緒に地面に倒れこんでしまう。



「なっ、フラン!?

……って、ちょっ、いきなりなんだい!?」


「ちっ、外したのかー!!」


後ろから聞こえる、何か硬いものが弾かれたような音。

それと同時に勇儀が叫び、ルーミアが舌打ちをしていた。

……しかし、そんなことは眼中に無い私はこいしから飴玉を貰おうと必死になっている。



「うぅー! 意地悪しないでよぉ!?」


「待って、待ってフラン!

ほら、あーんってして食べさせてあげるから!!」



倒れこんだまま私が手を伸ばすと、まるで避けるように飴玉を遠ざけるこいし。

それに私が不満の声をあげると、こいしは包みから飴玉を取り出して私の前に差し出してきた……。



「ほらフラン、あーん……!」


「あーん…………」



ゆっくりと私の口まで飴玉を運ぶこいし。

早く食べたいという気持ちで一杯になっている私は、背中の翼をせわしなく動かしながら口を開けて待っていた。

すると…………。



「ふんっ、まださっきのことを気にしてるのかい!?

たいした器を持ってるねぇ!?」


「そんな皮肉が通用すると思ってるのかー!?

まだまだ幼稚な証拠なのだー!!

『ナイトバード』!!」


「「あっ…………!?」」



何故か戦い始めているらしい勇儀とルーミア。

私からは見えてはいないけど恐らく牽制のために広範囲に放ったであろう、ルーミアの『ナイトバード』が次々と地面を叩き辺りを揺らす。

……そして、その揺れのせいでこいしが持っていた紅魔館特製の飴玉が、私の下敷きになっているこいしの口に落ちていった……。



「あああぁぁぁぁぁ!!!!!?

わ、私の、私の飴玉ぁぁぁぁ!!!?」


「んぅ!? お、落ち着いてよフラン!?

揺らしたら詰まる、喉に詰まるからぁ!?」



飴玉が食べられなかったことにショックを受けた私は思わずこいしの体を揺らす。

それをこいしは止めようとしてくるが、最早飴玉のことしか考えられていない私を止めることは叶わなかった……。

……そうだ、こいしとはディープキスしたことがあるんだから、今更気にすることはないよね!

そうと決まれば…………!!


「こいし、飴玉もらうね!!」


「えっ!?……っ、んぅぅ!?」



啄む所か、まるで噛みつくようにこいしの口にむしゃぶりつく私。

すると、何故かこいしはすぐに飴玉を口の奥に持っていく。

それを追いかけるようにこいしの口の中へ舌を伸ばしていくと、今度は私の舌をこいしの舌に絡め取られた……。



「ちょっ、今度はこっちなの!?

一体アンタ達はどうなってるのよ!?」


「…………ぶふぅっ!?」


「し、師匠ぉぉ!?」


「私が悪戯するより、皆が驚いている……!?」



見慣れぬ光景に永遠亭組がパニックを起こしている。

しかしそんなことはお構い無しに、私とこいしは互いの舌で飴玉の争奪戦を行い、ルーミアと勇儀は争い続けるのだった…………。











ーーーーーside レミリア



「フラン……飴につられてキスをするのね…………!」


「これは中々良い方法ですね。

今度、私もやってみましょう……!

……所でレミリアは飴につられないのですか?」



私がこいしのやり方に感心していると、横から私はどうなのかと聞いてくるさとり。

さとりの方を見てみると、色々とヤル気に満ちた瞳と目を合わせてしまった……。



「キスならさっき沢山したでしょう!?

まだ何かする気なの!?」


「何を言っているんです、レミリア?

その先がまだじゃないですか?

……フランも乗り気なようですし、レミリアと合わせて味わいたいですね…………!!」


「ルーミア、手伝うわ!!」



果てしなく恐ろしいさとりから逃れるためにルーミアの方へ飛び出す私。

その時、後ろから不吉な呟きが聞こえてきた気がしたけれど、完全に焦っていた私は内容まで聞き取れなかった……。

……後のことはともかく、今をどうにか逃れたいわ!

勇儀には悪いけれど、手駒にさせてもらうわよ…………!!



「喰らいなさい勇儀!!

『スピア・ザ・グングニル』!!」


「なっ、くそっ……!?」



完全に不意をついた形ではあったけれど、それでも私にとっての最悪な状況を回避できる…………!

……そう思って能力を使わなかったことを、後に激しく後悔するとは、この時考えてもいなかった……。



ーーーガキィィィィィィィン!!!!!!!!


「「「…………えっ?」」」



確実に当たる、そう思っていた私とルーミアと勇儀は、目の前で起きた現象を一瞬理解できなかった。

……何故、何故私のグングニルがもう一本のグングニルに止められてるの!?

あっ、ま、まさ、か…………!!!?



「……いきなり不意をつくのは酷いと思いませんか、レミリア?

そんな悪い子には罰を与えなければいけませんね。

……そうだ、今から私がレミリアを捕まえますから、捕まったらレミリアはこれからずっと私の物ということにしましょうか!」


「い、イヤァァァァァァァァ!!!!!?」



背後から聞こえてくる、今の私にとって天使の誘いのようなさとりの声。

それに恐怖し固まった私は、誇りとかを全てかなぐり捨てて叫んでしまった……。

そして…………。



「はい、捕まえましたよ?

これでレミリアは私の物ですね……!」


「……フラン、こんな所で朽ちる不甲斐ない私を許してちょうだい…………」



……逃げるのすら忘れ叫んでいた私は次の瞬間にはさとりに捕まり、フランへの遺言を残した後、さとりに色々と貪られるのだった…………。






ーーーーー

以上、色々暴走回でした!



……本当に、ルーミアが一番まともですね。



いつか大サービスしてあげないと……!




さて、また次回にてお会いしましょう!

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