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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第2章 ~雨降って、地固まるか?~
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フランの大失敗in永遠亭

どうも、東方転妹録最新話です!



今回はレミリアが若干痛く、そしてフランが軽く悟りますよ!


……まぁ最後にフランがやらかしますが。




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーーー数分後、竹林の上空。

ーーーーside こいし



文お姉さんとルーミアにしがみつくこと一分、言葉の通り風を裂きながら飛んだ二人のおかげで案外近かったらしい竹林に一分程で到着した。

それからすぐにフランと御義姉様の捜索に取り掛かったが、見付かるのは兎ばかりだった……。



「こ、これも兎ですか……」


「……にとりさんの発明は素晴らしいですが、場合によってはこうなるんですね」



千里先まで見通す程度という能力を持っている椛さんが、道具が示した方を向いて落胆している。

お姉ちゃんも少し俯いて静かに溜め息を吐いていた。



「まぁ、濃霧が出てて良かったのだー。

霧の中は日光が遮られてるから御義姉様も安全だし、こっちは椛の能力も道具も霧を気にしなくて済むのかー!」


「後は早くフランと御義姉様を見つけるだけだもんね!」



ルーミアの言葉に同意する私。

捜索を始めてから時間は経っていない。

まだ焦るには早すぎるし、焦っていては見つかるものも見つからないはずだ。

……フランと一緒にいたら焦るようなことなんてザラじゃないもん!

流石に教訓は得てるんだから、今はそれを活用しなくちゃね!



「ルーミアさんとこいしさんの言う通りです。

椛もさとりさんも焦る気持ちは分かりますが、今は落ち着いていきましょう……。

……というわけで椛、貴女が見渡せる範囲に小屋みたいなものはありませんか?」


「えっ、小屋ですか?

分かりました、少々お待ちください……」



私とルーミアの言葉に続いて焦るお姉ちゃんと椛を宥める文お姉さん。

そして宥めてから一拍置いた後、椛に近くに小屋が無いかを尋ねている。

……すると、言われた通りに小屋を探していた椛が急に何か反応した。



「あ、ありました!!

小屋……というより大きな屋敷ですが、ちゃんと屋根が見えます!!」


「椛、よくやりました!!

続けてその屋敷まで先導をお願いしますね!

それでは皆さん、椛に着いて行きましょう!!」



文お姉さんに頼まれるや否やすぐに飛び出していく椛。

それを見た私達も、濃霧で見失わないように急いで椛の後を追っていった…………。












ーーーーー同刻、永遠亭の庭。

ーーーーside フラン



「フ、フランの愛が熱くて痛いわ……!」


「……な、何変なこと言ってんのよ貴女?」


「御姉様、熱いのは軽く射してる日光のせいだと思うよ?」


「愛は全否定ですか……」



地面に落ちて変なことを言いながら悶えている御姉様。

一応霧を気にして居合い程の勢いは出さずに凪ぎ払ったけど、流石に炎を吹き出してしまったせいで霧が薄くなったから御姉様に軽く日光が当たってしまっていた。



「フラン……日に焼かれ朽ちていく私に、貴女の愛を頂戴……!!」


「はぁっ……よしよし」


「「ぶふっ!?」」



妙に演技じみた動きと声色で私に何かをして欲しがる御姉様。

それを見た私は呆れを通り越して妙な感心を覚えつつ、溜め息を吐きながら御姉様の頭を撫でる。

すると後ろの方から輝夜と鈴仙が吹き出す声が聞こえてきた。



「ちょっと、何を笑ってるの!?

フラン、撫でるのは…………止めなくていいわ」


「「アハハハハハハハッ!!!?」」



私が撫でるのを止めるどころか、御姉様が更に催促したことに我慢しきれずに笑い出す輝夜と鈴仙。

御姉様は文句を言いたそうにしていたけど、私が倒れたままの御姉様に膝枕をしてから撫でていると文句を言うことなく私に体を預けていた。



「御姉様、気持ち良い?」


「えぇ、とっても……!

今なら太陽すら気にならないわ!!」



私が幸せそうに顔を綻ばす御姉様に膝枕をしながら頭を撫でて、その御姉様を見て腹を抱えて笑う輝夜と鈴仙の笑い声が響く中、どこからか風を切るような音が聞こえてきた……。



「あっ、いました! フランさんとレミリアさんです!!

……って、どうして私は写真機を持ってきてなかったんだぁぁぁぁぁ!!!!!!!?」


「い、いきなりなんですか文さん!?

…………あぁ、成る程」


「あー!? 御義姉様、それはずるいのだー!!」


「フランの膝枕に撫で撫で付きだなんて羨ましすぎるよ!!」


「……スカーレット姉妹の和やかな光景…………!

私も、私も入りたい……!!

というより入ります!!」



突如上から聞こえてきた声に反応して上を向くと、そこにはカメラを持ってきてなかったことをとことん悔やむ文お姉さんとその文お姉さんに呆れた目を向ける椛、そして御姉様に文句を言っているルーミアとこいしに、全力で突っ込んでくるさとりがいた……。

……あっ、そっか、さとりは大好きな御姉様が心配なんだね!

なら邪魔者の私は退いとこっと……!!


「御姉様、後はゆっくりね!」


「えっ、あっ、フラン!?

……って、ま、待ってさとっ!!!?」



私が御姉様の上体を起こして御姉様から離れた途端、目の前から御姉様の姿が掻き消える。

それに驚き辺りを見渡してみると、さとりの進行方向の先で力強く抱き締められ上に向けて震える手を伸ばす御姉様と、御姉様を抱き締めながらこちらを惜しむように見るさとりがいた。



「「フラァァァァァン!!!!」」


「……ルーミアとこいしの私を呼ぶ声を聞くのって、これで何回目だろう……?」



御姉様とさとりの方を向いていると斜め後ろから聞こえてくるルーミアとこいしの重なる声。

その声が聞こえた時、私は自分が御姉様と同じ末路を辿ることを悟り、同時にどうでもいいことを考えていた。

そして…………。



ーーーガッ、ドッシャァァァァァァ!!!!!!


「フラン、怪我とかないのかー!?

あったら私が舐めてあげるから早く言うのだー!!」


「どこか痛い所とかない!?

あったら私が舐めて治してあげるからね!!」


「えっと、ルーミアとこいしが空中で体を捻ってくれたから大丈夫だよ!

……それと、二人ともどうして私を舐めようとするの?」



器用に空中で体を捻り私を上にしてくれたこいしとルーミア。

心配してくれるのは良いけど、何故私を舐めたがるのだろう?

現に私が拒否をしてツッコミをしてからも二人は段々と顔を近付けてきている……。

……あっ、これ襲われる。

って輝夜や鈴仙がいる前は絶対にダメだよ!?



「「フラ「やらせないよ!?」」」


ーーー『そして誰もいなくなるか?』



こいしとルーミアが一気に顔を寄せてきた瞬間、逃げきり型弾幕を展開する私。

次の瞬間、皆から私の姿が見えなくなり永遠亭の庭を囲むように弾幕が現れ一気に襲い掛かる。

……しかし、私はここで一つのミスをしていた。

範囲を広げすぎてしまったせいでこいしとルーミアだけでなく御姉様達や輝夜達、永遠亭まで射程範囲に入ってしまっていて…………。



『『『『えっ、きゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!?』』』』


「なっ、永遠亭が!?」


「……か、神様の……お迎え…………?」



未だ空にいた文お姉さんと椛から順に弾幕に撃ち抜かれていき、次にボロボロになった永遠亭から出てきた永琳と永琳に引きずられてきたてゐが弾幕に飲み込まれて見えなくなっていった……。


……私、やりすぎちゃった。

とりあえず弾幕が終わるまで待つしかないよね…………。





ーーーーー

以上、フランの大失敗落ち回でした!



……レミリアが穴を開けた永遠亭にフランが止めを刺しちゃいました。



次回、フランはどうするでしょうか?




さて、また次回にてお会いしましょう!

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