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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第2章 ~雨降って、地固まるか?~
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本気の闇と久々に唸る炎の魔剣

どうも、東方転妹録最新話です!!



今回は久しぶりにレーヴァテインが凪ぎ払いますよ!


そして、ルーミアのチート能力の欠片も久々に……!!




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーーー数十分後、紅魔館。

ーーーーside 文



「あ、文さんんん!!!?

は、速すぎ……息が、息がぁぁぁぁ!?」


「後十秒ぐらいで紅魔館に着きますからそれまで呼吸ぐらい我慢してください!」



紅魔館を飛び出してからにとりを引き連れ山に戻った後、私の罪な速さのせいで呼吸が出来ずに息が絶え絶えだったにとりから道具とその説明を貰い、再度紅魔館へと飛び立った文。

そして、今は紅魔館突入まで後十秒程と言った所まで来ていた……。

……にとりから受け取ったこの道具、どうやらちゃんと役立ちそうですね。

鉄の箱に張られた硝子みたいな板に近くにいる妖精達がしっかりと点で写し出されています。

この道具の原理は箱から出された空気の波が生き物に当たって反射した時の乱れを観測して写し出しているらしいですが…………この言葉だけではあまりよく分かりませんね。

とりあえず、ちゃんと使えるならそれで構いません……!



「さぁにとり、突っ込みますから衝撃に備えてください!!」


「こ、この状態じゃ無理ぃぃぃぃ!!!!」



そしてにとりの体勢が整う前に私は紅魔館の窓に接触し…………。



ーーーガシャァァァァァァン!!!!!!


「なっ、また別の窓を割ったのですか!?」


「あ、文さん、にとり!?

……って、な、何ですか文さん!?」



私が窓をぶち破るといち早く窓を割ったことに反応するさとりさん。

そんなさとりさんの言葉を流しながら、私は唖然とする皆さんの中ににとりを投げ出し、代わりに椛の腕を掴み引っ張る。



「これだけ実力者が揃っているのですからもう方向は割り出しましたよね!?

という訳で早速行きますよ、椛!!」


「二人だけで行かせないのかー!!!!

こいし、さとり、私達も着いてくのだー!!!!」


「くぅっ!?……八雲藍、美鈴と紅魔館を頼みましゅっ!!!?」


「お姉ちゃん!?……は、速くて舌噛みそう……!!」



私が椛を引き連れ紅魔館を飛び出すと、同じように古明地姉妹の腕を掴み紅魔館から飛び出してくるルーミアさん。

その速さは私より一人多く連れているというのに、私に着いてこれる程の速さだ。

……今が緊急時で無ければさとりさんが舌を噛んで涙目で痛がる姿を激写したのですが…………記事にできないのが少々残念ですね……。



「あ、文さん、方向はあっちです!!

もう少し左にお願いします!!」


「こっちですね! それでは椛、飛ばしますからしっかり捕まっててくださいよ!!

ルーミアさんは……心配いりませんね!」


「さとりとこいしぐらいならまだまだ余裕なのだー!

……フラン二人分よりは重いけど…………」


「「事実でも余計なこと言わないで!!」」



……まぁ、身長もフランさん、レミリアさん、ルーミアさん、こいしさん、さとりさんの五名で比べればフランさんが若干ではありますが一番背が低いですからね。

それに比例して体重も低いのでしょう。

実際、時々抱っこする時もフランさんはかなり軽いですし……。



「さて、全速力で行きますよ!

舌を噛まないように気を付けて下さい!!」



話を戻すように一声掛け、私は一気に速度を上げた。

それにルーミアさんも即座に反応して少しも遅れずに着いてきている。

そして私達は風を裂く音を響かせながら、晴れ渡る天空を駆けていった…………。











ーーーーー永遠亭、鈴仙の部屋。

ーーーーside フラン



「あー、美味しかったぁ!

材料を買いに行ってまで作ってくれてありがとね、鈴仙さん!!」


「どういたしまして!

色々あったけどフランさんが喜んでくれてよかったです!

まぁ、作ったのは私だけじゃないですけどね……」



鈴仙と談笑しながら一緒に団子を食べること数十分、遂に最後の団子が無くなり私と鈴仙は御姉様と輝夜の様子を見に行くことにした。

……永琳とてゐの様子も気になるけど、鈴仙が顔が青白くなるのを通り越して死相すら顔に表して全力で止めてきたから流石にやめた方が良いよね。

てゐにはご冥福を祈っておこっと…………。



「あっ、そういえばフランさんとレミリアさんはどうして竹林にいたんですか?」


「えっとね、紫さんっていうスキマを操れる妖怪に竹林に落とされたの。

スキマっていうのは色んな場所に繋げられる入り口で、スキマの中にはちゃんと空間があるんだよ!」



私がそういうと納得顔で頷く鈴仙。

そうして頷いた後に、鈴仙は再び私に質問をして来た。



「だからフランさんとレミリアさんは竹林にいたんですね。

……そういえばさっきレミリアさんが言ってた紅魔館ってどういう所なんですか?

自分が紅魔館当主だ、って言ってましたけど……」


「紅魔館は私と御姉様のお家だよ!

他にもさとりやこいし、ルーミアや美鈴って妖怪も一緒に住んでるの!」



そういえば会食パーティーの途中だったよね。

私と御姉様をスキマに落とされちゃったから、勇儀達もいるし、きっとさとり達は紫さんを懲らしめてるはず……。

……迎えはまだまだ来なさそうだね。



「えっと、そのルーミアさんはフランさんと同じ吸血鬼で他の方は人間ですか?」


「ううん、ルーミアは吸血鬼じゃなくて宵闇の妖怪で私や御姉様よりもずっと強いの!!

それとさとりとこいし、美鈴は人間じゃなくて妖怪だよ!

さとりとこいしは覚り妖怪の姉妹で、美鈴は…………何の妖怪だろう?」



今まで考えたこと無かったけど、美鈴って何の妖怪なのかな?

拳法や中華料理が得意だから出身はそのまま中国でいいと思うけど…………。

……もしかして、案外龍とかだったりするかもね!

帰ったら聞いてみよっと!



「種族が違う上に全員妖怪なんですか!?

それに当主より強い妖怪が一緒に住んでいるのに、よく下剋上みたいにならないですね……」


「ルーミア達とは血は繋がってないけど皆紅魔館の家族だからだよ!!

それに御姉様は皆に慕われてるし、私も御姉様が大好きだもん!!」



確かにこの世界の常識に沿って考えたら吸血鬼の御姉様の元に同じ吸血鬼ではない覚り妖怪や種族不詳の妖怪が集い、共に暮らしていくのは異常を通り越してあり得ない話ではある。

しかし、現に御姉様が皆を紅魔館に招き入れ仲良く日々を謳歌しているのだから、私はそれでいい、むしろそれじゃないと嫌だ!


……もし私達の生活を崩す者が現れた時は、その時は私がどうなろうと必ず守ってみせる。

何かを壊して何かを生み出すって、守りたい者を守るって星と約束したんだから…………。



「あっ……フ、フランさん?

顔が、怖くなってますよ……?」


「えっ?……あっ、ご、ごめんね!

何でもないから気にしなくて良いよ!?

早く御姉様達の所行こっ!」



そう言って誤魔化して鈴仙さんの手を引き、永遠亭の外に引っ張っていく私。

鈴仙は怪訝そうにしながらも深く聞いてくることはせずに着いてきてくれていた。

……そして壁が壊れた部屋に着き、壁に開いた穴から外に出てみると…………。



「冴えないゾンビごときが、一体何回殺られれば気が済むの!?」


「貴女が私を冴えないゾンビって言わなくなるまでに決まってるでしょ!?

私の名前は蓬莱山輝夜!!

さぁ、早く輝夜様と敬いなさい!!」


「誰が生意気な小娘を敬うか!!

敬われたいなら最低限一度くらい私を倒して見せなさい!!」



弾幕をばらまき範囲攻撃をしている輝夜と、それに対し弾幕を放たず無手で接近戦を仕掛けている御姉様。

侮っているのか、それともその戦い方が適しているからなのかはすぐには分からないけど、それでも御姉様は輝夜を圧倒しており今も首を薙いでいた。

……何回見ても、輝夜の再生シーンは慣れないなぁ。

まぁ、パニックにならないだけマシかな…………?



「……そろそろ止めないと、庭が姫様の弾幕でボロボロに…………!」


「なら私が止めるよ!

こういう時のためのとっておきの方法があるもん!!」



庭を心配する鈴仙の呟きに反応してレーヴァテインを喚び出す私。

そして、鈴仙の返事を待つこと無く御姉様と輝夜が戦う空へ飛び出し炎を吹き出すレーヴァテインを腰の横に添え……。



「御姉様、久しぶりのレーヴァテインだよ!!

輝夜もしっかり受け取ってね!!」


「「えっ?」」



……接近したまま唖然とした御姉様と輝夜目掛け、一気に横へ凪ぎ払った…………。





ーーーーー

以上、久々のレーヴァテイン流ツッコミ落ち回でした!!



レミリアの弾幕もグングニルも使わず、無手による手数に頼った接近戦は良かったと思うんですが、最後は愛しい妹にツッコマれましたね。


そしてハンデが大きいのに文の速さに追い付けるルーミア、今回久々に現紅魔館組最強の意地を見せました!

……次は何時、力を発するのでしょうか?




さて、また次回にてお会いしましょう!!

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