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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第2章 ~雨降って、地固まるか?~
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不老不死の力を見た感想は……?

どうも、東方転妹録最新話です!!



今回は久しぶりにレミリアが鼻血を吹き出しますよ!


そして紅魔館に残された皆の様子も分かります……!




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーーー永遠亭。

ーーーーside フラン



御姉様のグングニルが貫いていった跡には壁に大きな穴の開いた永遠亭と、見るも無残な姿になった…………。



「「ひ、姫様!?」」


「ウサギハ、ウサギハドコダァァァァァァァ!!!!!?」



……上半身が吹き飛んだ輝夜がいた。

しかし、未だ狂っている御姉様がてゐを探す横で私が言葉を無くしていると、上半身を無くしたはずの輝夜の体が震え出す。

そして…………。



「…………っ、あー……。

久々に一回死んだわね。

……よし、体に異常は無しっと!」



残った体が淡い光に包まれ、光が晴れた時には輝夜は完全復活していた。

……確かに蓬莱の薬を飲んだ輝夜が不死なのは知ってる。

しかし、戦い慣れた私ですら見慣れていないあまりにも衝撃的な光景を目の当たりにして、それでも私はこの言葉を言わずにはいられなかった……。



「……ゾ、ゾゾ、ゾンビィィィィィィィィ!!!!!!!?」


「きゃっ!? い、いきなり何よ!?」


「フラン!? ドウシタ!!!?」


「「ゾ、ゾンビ……?」」



思わず失礼な事を叫びながら狂化している御姉様に抱きついた私。

その叫びを聞いた輝夜は耳を押さえながら驚き、さらにその叫びは永琳と鈴仙の師弟コンビは疑問を抱かせ、その上狂化している御姉様を振り向かせるぐらいの威力があった……。



「おお御姉様!!

ひ、ひ、姫様さんが、ゾンビ!!

グール!!!! リビングデッドォォォ!!!!!!」


「エッ、ア、オ、落ち着きなさいフラン!?

私も落ち着くから、っていうか落ち着いたから!!」


「だ、だからそのフランって子はいきなり何を言ってるのよ!?

それに姫様さんってどういう呼び方!?」


「「「ぷっ……!!」」」


「そこっ!! 私の呼ばれ方で笑わないで!!」



軽くパニックになっている私は思いつく限りの言葉で先程の光景を表現しながら御姉様にしがみつき、軽く泣いてしまっていた。

そして狂化すら解けてしまった御姉様はそんな私を抱き締めながら宥めてくれていて、未だ疑問の声をあげている輝夜は笑う永琳と鈴仙、そしていつのまにか二人の側にいるてゐに向かってツッコミを入れている。



「あの人怖いよ、御姉様ぁ…………!!」


「っ!!!?……ブハァッ!!!!」


「「汚なっ!?」」


「……あの気持ち、私も分かるわ」


「師匠、私は信じてますからね?

師匠が変態じゃないって……」



私が輝夜を小さく指差しながら優しく抱き止めてくれている御姉様を見上げると、急に横を向いたかと思ったら鼻血を吹き出す御姉様。

その鼻血は輝夜がいる方向を中心にかなりの範囲に広がり、輝夜と三人の内輝夜に最も近かったてゐにかかった。

……永琳の呟きは聞かなかったことにしよう。

鈴仙が私の言いたいことと同じことを言ってくれたしね。



「分かったわフラン!

怖い奴なんて私が吹き飛ばしてくるから安心なさい!!

……さぁ、そこの冴えないゾンビ!!

フランを怖がらせた罪、存分に思い知れ!!」


「冴えないゾンビって何よ!?

……まぁゾンビっていうのがいまいち分からないけど、私が馬鹿にされてるってことは分かるわ。

来なさい、私がそこら辺の妖怪に負けることはないって証明してあげる!!」



そう言って先程御姉様が開けた穴から外に出ていく輝夜。

それを見た御姉様はしっかり霧がまだあることを確認してから後を追っていった……。



「……全く、姫様とレミリアちゃんの勢いは本当に凄いわね。

私はどっちかと言えば落ち着いて日々を過ごす方だから少し着いていけないわ」


「落ち着いて過ごすとかじゃなくて年のせいであまり動けないのに何言ってるんだか……。

それに少しじゃなくて全く着いていけないくせに」


「てゐ、手術室に行きましょうか?」



感慨深げに輝夜と御姉様を見送った永琳にあまりにも余計な事を言ってしまったてゐ。

それを聞いた永琳は眩しいくらいの笑顔でてゐの頭を鷲掴みにして、恐怖で泣き叫ぶてゐを引きずりながら部屋を出ていった……。

……てゐって悪戯好きだけど、同時にかなり命知らずだよね。

私は年についての話は気を付けとこっと…………。



「……団子、埃被っちゃいましたね。

台所からおかわりの分を持ってきますから、私の部屋で食べませんか?」


「うん、そうする!

気遣ってくれてありがとね、鈴仙さん!!」



暫し唖然とした後、私を気遣って新しい団子を持ってくると言う鈴仙。

それに対し鈴仙にちゃんとお礼を言った私は、どうせ部屋も移動するんだから一人でいるのもあれだと思い団子を運ぶのを手伝うのも兼ねて鈴仙に着いていくことにしたのだった……。


……因みに綺麗に片付いた鈴仙の部屋は客間や手術室から遠かったから、私と鈴仙は静かに楽しく団子を味わえたよ!









ーーーーー同刻、紅魔館。

ーーーーside さとり



「ようやく捕まえたよ、八雲紫!!

さっさとフラン達の居場所を吐いてもらおうか!!」


「言わなかったらどうなるのか、分かってるのかー……!!」


「くっ……やっぱり藍が向こうに回った状態で鬼二人とルーミア、それにあの鴉天狗がいるのは厳しすぎたかしら…………」



八雲紫がフランとレミリアをスキマに落としてから約二時間。

フランとレミリアをスキマに落とした後、すぐに別のスキマで逃げようとした八雲紫。

しかし、射命丸さんが逃げることを許さずに自慢の速さで八雲紫をスキマから引きずり出し、それからはスキマを使えないと見た八雲紫が決死の抵抗を見せていた。

……それでも十対一という圧倒的戦力差と個々の力量の高さの前に八雲紫は徐々に追い詰められ、遂に私達の前に膝をついたのだった…………。



「……一応言っておくけれど、スキマを開けと言われても無理よ?

今のでほとんどの妖力を使ってしまったもの」


「だったら場所だけでも教えてよ!

ここでフランと御義姉様を待つ組と探索組に別れて探しに行くから!」


「早くしなければ貴女に特大の厄をぶつけますよ?

そろそろ川で厄を流そうと考えていましたからちょうどいいですからね」



勇儀さんとルーミアが八雲紫を両側から拘束し、こいしと雛さんがフランとレミリアの場所を聞き出そうとする。

すると八雲紫は渋々ながらも白状し始めた……。



「貴女って厄神よね?

全く、厄神にまで気に入られるだなんてフランのたらしっぷりが恐ろしいわ…………。

……まぁそれは置いておくとして、フランとレミリアの場所だったわね?

そうね…………迷いの竹林の何処かにさまよっているはずよ。

運が良ければ竹林の診療所にいるかもしれないわ」


「迷いの竹林、ですか……?」


「迷いの竹林とは妖術が掛けられた竹林のことですよ。

確かにあそこなら迷路と言えますね…………それも、非常に難解な……」



八雲紫が白状したフランとレミリアがいる場所。

そこは迷いの竹林というらしく、八雲藍が言うには妖術が掛けられていてかなり難解な場所らしい。

……一応どんな場所か見てみようと八雲藍の心を覗くと、恐ろしいことが分かってしまった…………。


……っ!? 竹林に日光が射している!?

今日は晴れですから、何故か日光が平気なフランはともかくとして、レミリアが危ない!!



「皆さん!! 急いで捜索を始めましょう!!

このままではレミリアが危険です!!」


「へっ? さとり、それはどういうことなんだい?」



私が叫ぶように呼び掛けると、皆驚いたようにこちらを振り向く。

そして皆を代表するように萃香さんが質問をしてきたので、私は矢継ぎ早に言葉を発していた。



「八雲藍の心を見る限り迷いの竹林には日が射します!

今日は晴れですから、竹林の天気が急な変化を見せていなければ日光が弱点であるレミリアが危険なんです!!」


『『『『『っ!!!?』』』』』



私が焦る理由を話すと、八雲紫を含む皆が先程より驚いた表情をして硬直した。

……どうやら八雲紫もその事を失念していたようですね。

いえ、そんなことはどうでもいいです!

今は早くレミリアとフランを見つけ出さなければ……!!



「あややや、それは緊急事態です!

こういう時は……にとり!!

貴女、確か妖怪を含む生き物を探知できる道具を持っていましたよね!?」


「かぱっ!?……あ、あぁ!

あるにはあるけど家に置いてあるよ!」



状況の緊急性を理解した射命丸さんがにとりさんに捜索に役立ちそうな道具のことを尋ねる。

しかし、その道具は今は家にあるらしい。

すると再び射命丸さんが提案を始めた……。



「そうですか……よし、それでは私がにとりを連れて全速力で取りに行きます!!

その間に皆さんは迷いの竹林が紅魔館からどの方向にあるか、細かく割り出しておいてください!

戻ってきたら今度は椛を連れてすぐに飛びますから!」


「なるほど、私の能力の使い所ですね!

にとり、道具のことはよろしく頼みます!」


「了解! 文さんには簡単に使い方を教えておくから、戻ってきたら椛は文さんのフォローを頼むよ!」



……周りにいる私達をおいてけぼりにしたまま話を進める射命丸さんと椛さんとにとりさん。

しかし、それぞれの心を覗いてみるとどうやら今話している方法が一番早くレミリアとフランを見つけられそうだ……。



「なんだかよく分からないけど、それならフランと御義姉様を早く見つけられるのかー?」


「はい、これなら大丈夫ですよルーミアさん!

それでは早速行ってきます!

行きますよ、にとり!!」



心配そうなルーミアの質問に答えるや否や、にとりさんを連れて窓から飛び出していく射命丸さん。

……今回は緊急ですし、窓を割って行ったことには目を瞑りましょう。



「……それでは皆さん、早速迷いの竹林への細かい方向を割り出しましょうか!」


『『『『はい(応)(うん)!!』』』』



そして紅魔館に残された私達は射命丸さんとにとりさんが戻ってくるまでに細かい方向を割り出すため、場所を知る八雲藍と八雲紫、そして心から風景を読み取れる私を中心に話し合いを始めるのだった…………。






ーーーーー

以上、永遠亭カオス&紅魔館パニック回でした!



……永琳に年齢の話は禁句です。

てゐのようになりたくなければ……!


そして天狗二人と河童が活躍しました!

ルーミア、こいし、さとりには今暫しの辛抱を……!



それではまた次回にてお会いしましょう!

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