好きな相手なら……
どうも愛式未来です!
今回は明るく見えるけど黒くなってる話となっています!
後は、見てからのお楽しみにしましょう。
それでは楽しんでいってください!
ゆっくりしていってね♪
ーーーーside フラン
「私はさとり妖怪の古明地こいしだよ! 貴女の名前はなぁに?」
「私はフランドール、吸血鬼のフランドール・スカーレット! 名前を呼ぶときはフランって呼んでね!!」
どうも皆さんこんにちは!
只今こいしと自己紹介しあって気分が凄まじい勢いで良くなってるフランドール・スカーレットだよ!
色々あったけど、こいしと仲良くなれそうで本当に嬉しいや!!
「うん! よろしくね、フラン!!……あっ、私のこともこいしって呼んで?」
「うん! こちらこそよろしくね、こいし!! 」
やったぁ!!!!
名前で呼ぶ許可もらえたよ!!!!!!
「エヘヘ……!! こーいし!」
「んっ? どうしたのフラン?」
「んー! 何でもないよ、呼んでみただけ!!」
「アハハ! 変なフラン!!」
……もう嬉しすぎてどうにかなっちゃいそうだよ!!
こんな掛け合いがこいしとできるだなんて、前世じゃ思いもしなかったもん!
それに…………。
「……こいしは私にとって2人目のお友達なんだもん。 嬉しすぎて変になってもしょうがないよ…………!」
「……えっ?」
こいしは、この世界で勇儀に続く2人目のお友達!!
……紅魔館では半引きこもりだったから御姉様としかあまり話さなかったし、御父様と御母様は次期当主である御姉様の教育にかかりっきりだった。
それに召使いとは友達にはなれなかったし、旅に出てからも一期一会を繰り返してたから…………今まで友達と呼べる相手はいなかった……。
「……家じゃ御姉様以外とはあまり話さなかったし、今までずっと旅をしてたから…………友達ができなかったの」
「えっ!?……じゃあ1人目はどんな人なの?」
「1人目は鬼の勇儀だよ! この山に来て、こいしと出会うちょっと前にお友達になったんだ!!」
……まぁ、まさか拐われるとは思ってなかったけどね。
「鬼かぁ…………鬼って、天狗達の親玉だったよね…………」
「? どうしたのこいし……?」
急に元気がなくなっちゃった……もしかして、鬼と何かあったのかな……?
「……ねぇフラン、覚り妖怪のこと…………うぅん、誰かに心を読まれたりしたら、どう思う?」
心を読まれる、かぁ……。
「他人から読まれるのはちょっと、嫌、かな…………」
誰でも知られたくないことはあるよね。
私も、もし前世のこととかをさとりやこいしに知られて嫌われたりしたら嫌だし……。
「っ!?……そっか、そうだよね…………」
……ただ、こいしは誰かに嫌われたくないから第三の目を閉じたんだよね。
だからこそ種族として持つ読心の能力を気にするのは、しょうがないよね。
でも…………
「……でも、相手が私の好きな相手だったら、心を読まれても全然構わないよ?」
「えっ……?」
好きな相手に心を読まれる。
それは…………
「だってそれって、好きな相手に自分のことを知ってもらえるってことでしょ?」
「………………」
知らない誰かに心を読まれるのは、たしかに嫌だよ。
でも好きな相手に心を読まれるのは、逆に嬉しい……!
「だからね? 私はこいしになら心を読まれても構わないよ!…………うぅん、むしろ私の心を読んで、私のことをこいしにもっと知ってもらえたら嬉しいな!!」
「っ!! ……フラン…………!!」
ーーギュッ…………!!
「フラン…………フラン……!!!!!!」
おもいっきり抱きついてきたこいしを優しく、そして力強く抱き締める……。
「大丈夫だよこいし……私は、こいしが覚り妖怪だからって……そんな理由なんかでいなくなったりしないよ?」
「っ!! フラン……グスッ…………ウゥ……ウワァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!」
「私はここに、こいしの側にいるからね……!」
だって、こいしは私の2人目の友達だし、それに…………
「こいしは私の、大切な人なんだから…………!」
ーーーーside こいし
フランの腕の中でようやく落ち着いたときには、もう日が落ちかけていた……。
「……もう大丈夫?」
「……うん、ずっと抱き締めてくれてありがとね、フラン…………」
私が泣いている間、フランはずっと側にいた…………。
まるでフランが私の側から離れたりしないって言うかのようにずっと……強く、強く私を抱き締めてくれた…………。
「どういたしまして! また辛くなったりしたら、何時でも私に言ってね?」
「ありがとうフラン…………フランこそ、何かあったら私に相談してね? 今度は私が力になるよ!」
「うん! ありがとう、こいし!!」
……何故だろう?
フランの笑顔を見てると、閉じたはずの心が開いていくのを感じる…………。
……激しくなる鼓動を抑えるかのように両手を胸に持っていき、何だか分からない気恥ずかしさに少しだけ下を向く。
「…………っ!?」
……私の第三の目が開いてる!?
心を閉ざして以降、開くことの無かった第三の目…………。
一体どうして…………?
「…………あぁ、そっか」
誰かの心を見ることができる第三の目は、同時に私の心の目でもある。
フランが私の心を開いてくれたから、一緒に第三の目も開いたんだよね…………。
ーーガサッ……!
「あっ! 見て見てこいし、うさぎさんだよ?」
フランに言われるがままに音がした方を見てみると、たしかに山ウサギがいた。
「ホントだ、可愛いねフラン!」
「うん!」
……んっ、何かおかしい…………?
何だか違和感を感じる……。
「…………あっ!」
「? どうしたのこいし?」
私が感じた違和感。
それは『ウサギの心を読めていない』ということだった…………。
今、私の第三の目は開いているはず。
だから心を読めないのはおかしい。
そう思い自分の第三の目を見てみると…………
「えっ!?」
「こいし……?」
だ、第三の目が閉じてる!?
さっきまで開いていたはずなのにどうして……!?
「こいし、どうしたの?」
「フ、フラン……!!」
フランに話そうとしたけど、驚きのあまり言葉が出てこなかった。
そして驚いたまま、もう一度第三の目を見てみると…………
「……あれっ、開いてる?」
「えっ? 開いてるって何が?」
その時、私は頭の中が疑問だらけでフランの質問に答えることができなかった。
慌てた私はもう一度ウサギを見て第三の目を見る。
すると…………
「…………閉まってる?」
「へっ?」
なんと再び第三の目が閉じていた。
でも、これはどうしてなのかな?
フランとウサギの違いって…………
「……もしかして」
「こ、こいし?」
ある1つの予想を立てた私は、フランとウサギを見比べながら第三の目が開いているかどうかを確かめてみた。
するとやはり…………
「やっぱりそうだ!!」
「きゃぁっ!?」
フランを見ているときは第三の目は開いていて、ウサギを見ているときは第三の目は閉じていた…………。
つまり、今私が唯一心を開いているフランを見るときだけ、第三の目は開いているのだ。
……あれっ?
でも、それならなんで…………?
「…………ねぇフラン?」
「な、何? こいし…………?」
「……フランを見るときに私の第三の目は開いてるのに…………なんで、フランの心を読めないの……?」
……そういえば、私はフランの能力を知らない。
もしかして、能力で心を読めないようにしてるのかな……?
そんな……私にならいいよって言ってくれたのに…………どうしてなの、フラン……?
「うーん……あっ!! 能力使って他の人の能力に干渉されないようにしたんだった!!」
「…………どういうこと?」
なんで、そんなことしてるの、フラン……?
「あー……えっとね? その、あの…………」
「……どうして?」
どうして言えないの?
私になら心を読まれてもいいって……むしろ読んでほしいっていってたのに…………。
「うー……その、ね? 実は、誰にも言いたくない秘密があるの…………」
秘密?
それって…………
「それって私にも言えないこと?」
「……うん……こいしにも、御姉様にも、勇儀にも、誰にも言えない、私だけの秘密…………」
……私にも言えないの?
「……ねぇ、どうして? どうしてなのフラン? フラン、私に言ったじゃん……私になら心を読まれても構わないって……むしろ読んでほしいって…………ねぇどうしてなの? どうして私に言えないの、フラン!?」
大切だって言って抱き締めてくれたのに!!!!
どうして私に心を開いてくれないの!!!?
「っ!?……ごめんなさい、こいし……でも言えないの…………言ったらきっとこいしに嫌われちゃう……御姉様や勇儀にも……離れていってほしくない、私の大切な人達から嫌われちゃうの!!」
どういうこと?
私が、フランの大切な人達が知ったら……フランのことを嫌いになるような秘密?
「……ねぇフラン? 怖がらないで? 大丈夫だから、絶対にフランのことを嫌いになんかなったりしないから……側から離れたりしないから…………だからお願い、フランの心を私に見せて?……私に、フランのことを教えて……?」
そう言いながら、震えるフランの体を抱き締める。
すると、フランが何度も何度も小さく呟くのが聞こえてきた。
「……ごめんなさい……ごめんなさい、こいし…………」
……出会って間もなく、私の心に光をもたらし、私を救ってくれた少女、フラン。
そのフランを、私は決して手放したくない…………。
もし、今フランの秘密を知ることができたとしても、その後フランが私に嫌われることを恐れて、私の前から姿を消したりしたら…………私は、狂ってしまうと思う……。
だったら、今はまだ聞かない方がいい……だから…………
「……分かったよフラン……今はまだ、フランの秘密のことは聞かない…………」
「こいし……ごめんなさい、本当にごめんなさい…………」
「良いんだよフラン、私はフランが言ってくれるまで待つから…………私はずっとフランの側にいるよ? 私は何があってもフランを嫌いになったりしない、側から離れていったりしないってことを証明してあげる…………だから、いつかきっと、フランの秘密を教えてね……?」
「……グスッ……こいしぃ…………!!」
……そう、私はフランから離れたりなんかしないよ…………?
フランは私の光だもん!
「……グスッ…………ヒック……」
「大丈夫だよフラン…………」
こんなにも愛しいんだもん……どんなものであっても、秘密を知っても嫌いになんかなったりしない。
むしろフランこそ、私を嫌いにならないでね……?
だって…………
「……フラン……貴女は…………」
…………一生、私だけのモノになるんだからね!
ーーーーー
以上、こいしヤンデレ(?)化話でした!
……正直に言うと、自分でもどうしてこうなったかわかりません。
病ませるつもりはなかったんですが…………。
それと、現段階でキャラ達がフランに抱いている思いをまとめてみました!
語り口調でいきますね!!
①レミリア・スカーレット
「フランは優しく純粋で、それでいて強く賢い自慢の妹。 今は見逃しているけれど、次に会ったときは逃がさないわ…………私のことしか考えられないように、心も体も私の色に染めてあげる!」
②古明地こいし
「出会って間もないのに私の心を照らしてくれた、私だけの光…………秘密を教えてもらえなかったのは少し寂しいけど、私は何時までも話してくれるのを待つよ? だってフランは決して手放したくない、私だけの光、私だけのモノだもん!」
③星熊勇儀
「圧倒的な強さと決してなくなることのない誇りを持った、私のライバルだね!……しかも、可愛い!! 寝顔とか特に可愛い!!!! 御飯を美味しそうにパクパク食べてる姿はもっと可愛い!!!!!! もう私がフランを食べてしまいたくなってしまうぐらいだよ!!……逃げられちまったけど絶対に探し出してから、また拐ってみせるさ!!!!!!」
④射命丸文
「可愛い姿をしながらも内に秘めたモノは凄まじい方ですね! いつか絶対にその内に秘めたモノを暴いて記事にしてみせます!!!!!!」
⑤伊吹萃香
「勇儀に『喧嘩では勝ったがフランには負けた』と言わしめる強者だね! 何がなんでも一度私も戦ってみたいよ!!」
と、まぁこんな感じになっております!
一部大変おかしくなっておりますが、それは目を瞑ってあげてください(笑)
それではまた次回でお会いしましょう!