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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第2章 ~雨降って、地固まるか?~
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紅魔裁判、そして大混乱

どうも、東方転妹録最新話です!



最初に連絡をしておきますね。

明日学校で最後のクラスマッチと三者面談があるので、もしかしたら疲れと時間不足で更新できないかもしれません。

体力的にも時間的にも間に合えば更新しますが、更新出来ないときは改めて連絡をすることも出来ないので御承知ください。




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーーー紅魔館、玉座の間。

ーーーーside フラン



「……それでは、紅魔館当主レミリア・スカーレットの名において、これより被告人八雲紫の裁判を行うわ!」


「「「「「異議無し!!」」」」」


「異議あるわよ!?」



藍さんモフモフタイムが終わった後、スキマを使いこっそり逃げようとした紫さんを正に阿吽の呼吸と言うべき連携で捕まえた御姉様と美鈴。

そしてどうせ裁判をやるなら派手にやろうという意見でまとまり、そのまま皆で玉座の間へと移動して今に至っている。

……因みに藍さんは今も私とこいしとルーミアにモフられていて、最早声を出す気力すら無くなっていた。



「それでは被告人八雲紫の罪状を読み上げるわ!

一つ、自分の怠慢で式神八雲藍を過労に追い込んだこと!

二つ、紅魔館と私の日記に甚大な被害を与えたこと!

三つ、フランとこいしとルーミアの三名が傷付く間接的な原因になったこと!

以上の三つが八雲紫の罪状よ!!」


「貴女、日記のことをそんなに根に持っているの!?」



あー、そういえば藍さんの弾幕で書斎ボロボロになってたもんね。

自分で確かめてはないけど、日記は全滅したんだろうなぁ……。

……っていうより紫さん、何時もの敬語抜けちゃってるね!

御姉様もカリスマモードになっちゃってるから、なんだか御姉様と紫さんの漫才を見てるみたいだよ!



「今の私は公平よ?

決して貴女が寝ているフランを抱き締めたことを羨んでいたり、フランの観察日記が消し飛ぶ原因なのを恨んでいたり、フランが死にかける原因になったことを殺したいほど憎んでいたりはしないわ」


「十分根に持ってるじゃない!?」


「あー、二個目のやつはどうでもいいけど他は私も羨ま…………気にしてないのかー」


「うん、私も決して恨ん…………何も思ってないよ」


「えぇ、私も憎んで…………どうでもいいです」


「…………あれっ、私味方いないのかしら……?」



皆、紫さんにさりげなく……ううん、大胆に口で攻撃している。

その上私以外で発言していない美鈴も、首が取れるんじゃないかと思うほど連続で頷いていた。

……さりげなく藍さんも小さく頷いていたのは、私の見間違いだよね……?



「まぁ八雲紫の戯れ言は置いておきましょうか。

……さて、それではこれより裁判長レミリア・スカーレットが判決を言い渡すわ!!」


「……フラン、助けてくれないかしら…………?」


「え、えっと…………ごめんなさい……」



私が謝りながら断った瞬間、一気に顔を絶望の色に染めて肩を落とした紫さん。

それを見ていた御姉様は、紫さんをとことん見下すような勝者の目をしていた。

……ここで紫さんを助けたりしたら御姉様達が納得しないもんね。

ちょっと心が痛むけど、紫さんには我慢してもらおっと…………!



「それでは判決を言い渡す!!

八雲紫、貴女は先に述べた三つの罪により『式神八雲藍を一ヶ月フランに貸し出す』という刑に処すわ!!」


「えっ!? ち、ちょっと待ちなさい!?

藍がいなかったら私どうやって御飯を食べればいいのよ!?」



刑を言い渡された瞬間に御飯はどうすればいいのかと言い出す紫さん。

それ以外にもその後に、洗濯や掃除は誰がするのかとか、既存の結界の管理を誰に任せればいいのかとか、正に生活能力皆無な発言を繰り返していた。



「……ねぇ、藍さん。

紫さんって家事できないの?」


「あぁ、全くできないな……。

恐らく私がいなければ、紫様は三日と経たずに私の所へスキマを使って現れるぐらいのはずだ」



どこか遠い所を見つめながら哀愁を漂わせて語る藍さん。

その姿からは暴走してしまうのも仕方がないと強く思えるほどの疲労を感じられた……。



「静かにしなさい八雲紫!!

見苦しくてフラン達の教育に悪い上に往生際が悪いわ!!

……一応言っておくけれど、私もさとりも家事全般は出来るわよ?

フラン達の世話もあるし、当主が家事位できなければ従者達に面目が立たないもの」

「……付け足して言えば、フランもこいしもルーミアも家事は出来ますよ。

私とレミリアと同じ理由もありますが、それ以上にフラン達から手伝ってくれますからね。

……無論、美鈴も家事は出来ますし、中華料理に至っては達人以上の腕前があります」



遂には燃え尽きてしまったかのように崩れ落ちる紫さんへと追い討ちをかけるような事を言う御姉様とさとり。



「うっ、そ、それは…………!

……そうだわ!

フラン、今まで貴女が出会ってきた中で、私と同じ主人で家事が出来ない人はいないのかしら!?」



「私が出会ってきた中で家事が出来ない人…………?」



……えっと、今まで出会った人で家事が出来ない人っていたかな?

勇儀や萃香は宴会のために料理は作れるし、私とこいしとルーミアで何回かお泊まりした時も家は綺麗に片付いていたよね……。

文お姉さんや椛の家にもお邪魔したことはあるけど、仕事部屋以外は綺麗だったし料理も美味しかった……。

後は慧音さんや星だけど、寺小屋に住んでいる慧音さんは掃除も料理も出来ていた。

廃寺に住んでいる星も、大がかりで修理しなければどうしようも無い所以外はきちんと掃除してたし、料理も美味しかったよ。

他は……風見幽香ぐらいだけど、一度窓から家の中を覗いた時は目立った土汚れとかもなく綺麗に掃除されていたし、一人暮らしのはずだから料理もできると思う…………。



「……今まで出会った中では、主人以外を含めても紫さんぐらいしか家事が出来ない人はいなかったと思うよ?

月の姉妹は分からないけどね」


「そ、そんなぁ……!?」



最早威厳も何もかもを無くして情けない声をあげる紫さん。

それを見ていた藍さんは頭を抱えて大きな溜め息を吐き、御姉様とさとりも首を横に振って呆れ返っていた。



「……八雲紫、貴女は八雲藍がいない一ヶ月の間に家事の練習をしておきなさい。

フランの言葉を聞いて、同じ主としても恥ずかしくなってきたわ……」


「……レミリアが見たように、私もいつか当主となる運命にありますが…………このような『駄目な』当主にはなりたくありません」



遂には燃え尽きてしまったかのように崩れ落ちる紫さんを尻目に、追い討ちをかけるような事を言う御姉様とさとり。

……まぁ実際は御姉様とさとりの言う通りだよね。

このまま紫さんがダメ当主まっしぐらになっちゃったら、後々紫さんや藍さんが大変になっちゃうもん!



「紫さん、私、紫さんのこと応援してるから頑張ってね!

私も当主代理を頑張るから!!」


「フ、フラン…………!!」



応援されたことが嬉しかったのか目を潤ませながら私を見つめる紫さん。

それに対し、私も笑顔で返していた。

……しかし、そこで御姉様から言われた一言に私は酷く驚くこととなった。



「やっぱりフランは私の優しい自慢の妹ね!

フランを妹に持てた私は本当に幸せ者よ!!

……あっ、それとフラン、もう当主代理はしなくて良いわよ?

向こうは大体取り戻してあるし別に放っておいても構わないから、私とさとりはこのまま紅魔館に残るわ」


「「「「えっ!?」」」」



突然の帰宅宣言に驚く私とこいしとルーミアと美鈴。

しかし、御姉様は当然と言うように玉座に座って笑みを浮かべていて、さとりもその側で御姉様の肩に手を置きながら同じく笑みを浮かべている。

……あれっ、御姉様達って数年は帰らなかったんじゃなかったっけ!?



「えっ、えっ、えっ!?

お、御義姉様とお姉ちゃんはこのままここに残るの!?」


「そ、そんな……!?

もう私達の天下じゃなくなるのかー!?」


「……メ、メイドは全員広間に集合ぉぉぉぉぉ!!

緊急集会を開きますよーー!!!!」



一気に大混乱となった私達。

こいしとルーミアは紫さんと同じようにその場に崩れ落ち、美鈴はメイド達に知らせるために叫びながら玉座の間を飛び出していった……。

……因みに紫さんと藍さんは突然の事態に着いていけてないみたいだね。



「さ、流石に崩れ落ちなくてもいいじゃない?

……それとルーミア、天下って一体何のことかしら……?」


「……こいし、私もこいしという妹を持てて幸せだと感じているというのに、貴女はどうやら違うようですね?

少し、二人で話し合いましょうか……?」



御姉様とさとりはルーミアとこいしの反応に引っ掛かることがあったのか、玉座から離れて二人の方にゆっくりと歩み寄っていく。

……これはこのままここにいたら危険だよね?

藍さんと紫さんを連れて早く逃げよっと……!


そう思ってまず始めに紫さんがいた所を見てみると…………。


「あれっ? いつの間にいなくなったの……?」



どうやら紫さんはスキマで先に逃げたみたいだね。

藍さんは置いていっているから、もう一人で家に帰ったのかな……?

……とりあえず、藍さんだけでも連れて逃げなきゃ!



「藍さん、立てる?

ここは危険だから早く逃げようよ!」


「あ、あぁ、もう立てるから大丈夫だ。

……それじゃあ彼女達が争い始める前に退散しようか」



そうして少しふらつく藍さんを支えながら玉座の間の扉へと向かう私。

そして扉へと辿り着き玉座の間から出た瞬間に、後ろから御姉様達の怒声と激しい爆発音が響いてきたのだった…………。






ーーーーー

以上、裁判&さとレミ帰還確定回でした!



……えっと、紫ファンの皆さん、大変申し訳ありません。

家の紫はやればできる子なんです!

……やるときは稀ですが。



それではまた次回にてお会いしましょう!

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