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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
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ようやく本命♪

どうも、東方転妹録第七話です!




今回はフランが本命のあの子と出会います!

一体どんな出会い方をするのでしょうか?




それでは、楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪




ーーーーside フラン




「…………えっ?」



……今、勇儀は何て言ったの?



「だからね? 勝者の権利を使ってフランを拐わさせてもらったのさ!」



……………………えっ?



「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!?」



一体全体どういうことなの!!!!!!!?

拐わさせてもらったってどういうことぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!?








ーーーー少し前。



ーーズズズッ


「ん〜〜……ぷはぁ〜! 御馳走様でした!」



勇儀が作ってくれた、私にとって久々の味噌汁!

とっても美味しかったし体がぽかぽか暖かくなって気持ち良いんだぁ!!



「御粗末様でした、ってな。 それにしても美味しそうに食うなぁ!」


「だって本当に美味しかったんだもん! 勇儀って料理上手なんだね!!」



味は勿論のこと、魚はしっかり臭みが取れていたし、お米は艶々してたんだよ!

しかも味噌汁は濃すぎもせず薄すぎもせず、絶妙なバランスだったんだ!



「そんなに言われると嬉しいねぇ! まぁ、宴会の時に作ったりしてたからなぁ」


「成る程、宴会なら沢山作らないといけないもんね!」



沢山作るってことは沢山練習するってこと、それは上達するわけだね。



「それにしても本当に美味しかったなぁ! 毎日食べたいくらいだよ!」



でも、それは無理なんだよね。

私にはこいしに会いに行くという目的があるからもん。



「何言ってるんだい? これから毎日ここで食うに決まってるじゃないか ?」


「えっ? で、でもここに住んでる訳じゃないし……それに私はすぐに旅に出るつもりだよ?」



もしかして勇儀、私がここに移住しに来たんだと勘違いしてるのかも。

まぁそれならしょうがないし、誤解を解けばいいよね!



「旅? 旅になんて行かせないよ? フランは私が拐ってきたんだからね!」


「…………えっ?」









ーーーー現在



とまぁそんな流れだった訳だけれども…………。



「そんなの戦う前に聞いてないよ!? それにタッグマッチだったでしょ!? 文お姉さんがいたはずだよ!?」



只今必死に猛抗議中です。

このまま監禁なんてされたくないもん!!!!!!!!



「そりゃあ言ってないしね? それと射命丸なら負けたよ、今頃は萃香の酒飲みに付き合わされてるだろうね!」


「なっ!?……うぅぅ〜〜!!!!」



どうしよう!?

このままじゃ本当に監禁されちゃう!!

…………そうだ!!

勇儀の顔の目の前に黒い空間の歪みを作ってる間に……!



「まぁ私に捕まったんだし諦めなよ、なぁに大丈夫! 悪いように「キュッとしてドカーン!!!!!!!!」はしなぁ……!?」



よし、今の内にスキマもどきで逃げよっと!!



「じゃあね勇儀! また御飯つくってね!!」


「なっ!? フラン!? ちょっ、ま…………!!」



やったぁ!

脱出大成功!!

あっ、勇儀の前に作った歪みは消しとかないとね。










ーーーーside ???



え〜っと、これが食べられる山菜で、これが毒キノコで、これが……えっと…………。



「……なんだったっけ? まぁいいや、帰ってからお姉ちゃんに聞こっと!」



もう十分取ったし、そろそろ帰ろうかな?

……そして私は振り返ろうとしてーーーーー



ーー…………ドシャア!!


「はぶっ!?」


「きゃあぁ!?」



……つぅ……なっ、何!?

何が起きたの!?

上から誰か降ってきた!?

っていうか痛いよ!?

しかも乗られてる!?



「ちょっと……!! 早く退いてよ!!」


「あぅぅぅぅ…………!」



……駄目だ!!

頭が痛いのか私の上で頭押さえて唸ってばっかで聞こえてないっぽい…………。

…………でもそうしてる姿は何だかとっても可愛いね、抱き締めたくなっちゃうよ!

まるでお人形さんみたいだもん!

ついでに…………軽い。

本当に軽い…………。



「いったぁ〜……やっぱり咄嗟にスキマもどき使うと調節できないや…………って、えっ!? 大丈夫!? って先に上から降りなきゃ……!!」



ようやく私の上にいたことに気がついてもらえたみたいだね。

滅茶苦茶謝りながら降りる姿は結構面白かった!

……離れていくときに、もうちょっと頭押さえて唸る姿を眺めたいと思ったのは秘密だよ?

…………それにしてもこの子軽すぎるでしょ。

落ちてきた時は痛かったけど、乗られてる時はほとんど重さを感じなかったしなぁ……。

隣で必死に謝ってる子の姿を見てみると、私と大差ない体格してる…………ということは私より肉が付いてないということだよね……?



「……結構自信あったんだけどなぁ…………」



毎日山に山菜取りに来たり、川に魚捕まえに来たりして運動してたから女の子としての自信があったんだけど、一瞬にしてこの子に自信を崩壊させられたよ…………。



「……グスッ…………ヒクッ……」



…………ってえぇ!?

この子泣いちゃってるよ!?







ーーーーside フラン(少し前)




もう絶対スキマもどきは使わない!!!!



「本当にごめんなさい!!!!!! 痛いところとかない!? あぁ、赤くなってる……ど、どうしよう……うぅぅ…………」



まさか、スキマもどきの調節をミスってこいしの上に落ちちゃうなんて…………。

それは確かに『古明地こいしの所へと繋がるショートカットがない状態』を破壊したけど、こいしの真上に出口ができるだなんて…………!!

慌てて降りて謝ってるけど、こいしは一度こっち見てから俯いたままだし……。



「やっぱり、怒ってるよね……? 本当に、本当にごめんなさい!!!!!!」



……うぅ、何にも反応してくれないよぉ…………。

って、あれ…………?



「えっと……これは山菜、かな?」



周りに散らばってる山菜らしきもの……。

その中にーーー



「あれは、籠……?」



壊れた籠のようなものがある……。

……そしてそこから、潰れた山菜のようなものが見えていた。



「あっ!?」



もしかして周りに散らばってる山菜みたいなやつってこいしが集めてたもの……!!!?

そんな……どうしよう…………!!



「……グスッ…………ヒクッ……」



こいしが一生懸命集めた物を…………私が、壊しちゃった……!!








ーーーーside こいし



「…………ウゥ……ヒグッ……」


「な、泣かないで? ねっ? 怒ってなんかないからね?」



考え込んでいて黙っていたら、私が怒ってると思っちゃったみたい。

こういう時ってどうすればいいんだろう?

こんな子に会うのは初めてだからどうしたら良いか分かんないよ……。

……今までに会った人や妖怪は、お姉ちゃんと私が覚り妖怪だったから罵ってきたり見下してきたりしていた。

それは私が少し前に第三の目を閉じ、心を閉ざしてからも変わらなかった……。



「……ヒクッ……ヒクッ…………」


「ほら、大丈夫だからね? 山菜も全部は潰れてなかったし!」



周りを確認したら籠と幾つかの山菜が潰れていたけど、綺麗に残っていた物がほとんどだった。

それだけのこと、しかも覚り妖怪である私が相手なのに、ここまで泣くなんて……。

……優しい子なんだね。



「……グスッ…………」


「…………」


ーーーーーギュッ…………


「…………えっ?」



「よしよし…………」



気が付けば私は、目の前で泣きじゃくる子を抱き締め頭を静かに撫でていた。



「……ほらっ、私は怒ってないでしょ? だから、大丈夫だよ?」


「…………うん、ごめんね、ありがとう……」



そしてしばらくそうしていた後…………。



「「……ふふふっ!」」



私達は、どちらともなく笑いあっていたーーーーー





ーーーーー

以上第七話でした!



遂に本命のあの子、こいしの登場です!

フランとこいしのファーストコンタクトは失敗のように見えて、ちょっぴり成功でしたね……。



因みに、ちょっと裏話ですが当作品におけるメインヒロインは、


レミリア

こいし

???

????


の、四人の予定となっています!


まだ2人出てきていませんが、順次登場してもらい、フランには苦労してもらうつもりですよ(笑)



さて、裏話はここまでです!




それでは次回にまたお会いしましょう!!

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