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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
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駆け込み寺の寅さん

どうも、東方転妹録最新話です!



今回は諸事情により前回に引き続き、少々短めになっています。



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーーー明朝、人里

ーーーーside フラン



「……っていうことだから、紅魔館からなるべく離れるためにしばらく守護を休みます!!

人里周辺にいた危なそうな妖怪は、この通り全部狩ってきたから安心してね!」


「「「……は、はぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!?」」」



紅魔館を脱走してから、私が夜の間にずっと狩り続けた妖怪達の屍の山を見て、これでもかというぐらい驚く紫さんと藍さんと慧音さん。

……まぁ山の高さは紫さんを縦に三人半並べたくらいあるから、驚くのもしょうがないよね。

さてと、紫さん達が我に帰ってしまう前に出発しよっと……!



「それじゃあまたね!

『親友達』が私を早く捕まえてくれたら、私も早く帰ってくるよ!」


「…………はっ!?

あっ、ちょっ、待ちなさいフラン!

もう少し話を、ってきゃっ!?」



別れの挨拶をして飛び上がった私を引き留めようとした紫さん。

それに対して私は、出発の邪魔をされないために妖力弾を数発放って牽制し、そのまま一気に空へと舞い上がっていった……。








ーーーーー二十分後。

ーーー人里から数里程離れた上空。



「……よし、もうスキマは開かないね!」



出発してから直ぐに紫さんが私を引き戻そうとしてスキマを沢山作ってきたんだけど…………私が右手と左手で能力を使って私の近くに開かれかけたスキマを片っ端から破壊し続けたら、大体二十分くらいしてようやく諦めてくれたみたい。



「紫さん達は詳しく話を聞きたがってたみたいだけど、後でこい…………『紅魔館の従者達』がちゃんと説明してくれるよね」



……私の『親友』はこいしとルーミアだけど、『紅魔館の従者』は違うもん。

だから、私は私の『親友』が怒って迎えに来てくれるのを待つだけだよ。


……さて、何処に行こうかな?



「御姉様達も紫さん達も、もちろん勇儀達も知らない、私だけが知っている場所っていったら………………あっ、あそこがあるね!」



豊姫に月から地上へと送ってもらった時に訪れた場所。

あそこなら私が行ったことがあるなんて勇儀達も知らないはずだし、ましてや御姉様達や紫さん達は絶対に知らないよ!

……それに、あそこの虎さんは優しいもん!



「きっと私を受け入れてくれるよね!

……そうと決まれば、早速しゅっぱーつ!!」




西南西にある廃れた寺、寅丸星がいる寺に向けて出発だよ!












ーーーーー廃寺。

ーーーーside 寅丸星



「よしっ、掃除も終わりましたね」



夜明け前から寺全体を回り掃除をして、ようやく最後の仏壇の掃除が終わりました。

この後は毘沙門天様に御祈りするために御経を読んで、それから御飯にしなくてはなりませんね。

……掃除道具を片付けながら、そう私が思っていると外から大きな呼び声が聞こえてきた。



「……星ーー!!!!

おはよーございまーーす!!」


「この声は……もしかしてフランですか?」



前に一度だけ寺を訪れてくれた、印象強い七色の翼を持つ可愛い少女の妖怪のフラン。

また来るね、と手を振りながら言っていたことはしっかりと覚えています。

……今度こそはお菓子も出せますね。

何時でも来て良いように準備をしていて正解でした!


……以前会った時のことを思い出しながら、早足で門に向かう。



「……あっ、星だ!!

おはよー星、元気にしてた?」


「おはようございますフラン。

また来てくれて嬉しいです!

私はちゃんと元気にしてましたよ」



可愛い笑顔で挨拶をしてくるフランに、思わずこちらも笑顔になりながら挨拶を返す。

……でも、どこか様子が変ですね?

少し怒っているような興奮の仕方をしているようですが…………。



「ねぇねぇ星、一つだけお願いがあるんだけど……良い?」


「…………っ!?

……え、えぇ、構わないですよ。

一体どのようなお願いなんですか?」



あ、危なかったです。

自然な動作で手を合わせながら可愛らしく首を傾げつつ上目使いをする姿に、思わず見惚れてしまいました……。

……とにかく今はフランのお願いを聞かなければなりませんね。

一体どのようなお願いなのでしょうか……?



「……その、ね?

えっと、実はね、私、家出してきたの!

だから……その、しばらく寺に泊めさせて欲しいの……」


「家出をしてきたのですか…………。

何があったのかは分かりませんし寺に泊まるのは構いませんが、喧嘩した相手とはいつかちゃんと仲直りをするのですよ?」



私の軽い説教に、こくんっ、と頷くフラン。

……本人にもちゃんと仲直りをする意思はあるみたいですね。

これなら大丈夫でしょうから、しばらくは面倒を見てあげましょう。



「さて、そろそろ御祈りをしなくてはなりません。

……フランも一緒にしますか?」


「うんっ! するー!!」



御祈りに誘ってみると元気良く返事をするフラン。

……妖怪だというのに、何かに祈りを捧げることができるというのは感心ですね。

それにしても……誰かと一緒に御祈りをするというのは、一体何時ぶりでしょうか?

本当に久しぶりです…………。



「それでは本殿へと参りましょうか、フラン」


「はーい!」



……久しぶりに一緒に御祈りをする相手が、フランのような優しい子で本当に嬉しいです……。













ーーーーー

以上、駆け込み寺回でした!




これよりしばらくは寺がフランの拠点になります。



さて、こいし達はフランを見つけられるのでしょうか?


それではまた次回にお会いしましょう!

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