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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
47/283

脱走、再び…………

どうも、愛式未来です!



更新が遅くなり申し訳ありません。

リアルで不慮の事故があり、鼻骨骨折をしてしまいました。

更新を楽しみにしていただいている皆さんに改めて陳謝いたします。





それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね!

ーーーーー数週間後の夜、守護休暇。

ーーーーside ルーミア



「……その程度の力じゃ私は倒せないのかー!」


「ギガァァァァァ!?」


「本当にルーミアさんは強いですね…………!

……私も負けてられません!!」



満月の夜、満月の影響なのか何時もより激しく紅魔館に侵入しようとしてくる妖怪達を撃退する私と美鈴。

……どちらかというと、撃退より撃破や抹殺という方が正しいのかー。

誰一人として避けられることなくダーインスレイヴで敵の首を撥ね飛ばし続ける私と、特技の拳法としなやかに鍛えた肉体であらゆる敵の頭部を粉砕する美鈴。

五体満足で立っている敵が全員いなくなった頃には、辺り一面に首が無い死体が転がっていたのだー……。



「これで終わりなのかー。

……それにしても、今日は満月の夜だからしょうがないけど、それでも結構な頻度で攻めてくるのだー」


「より名のある大妖怪を討ち取って自らの名を上げようとか考えているのでしょうね。

結局、御嬢様達のような素晴らしい方々とは違い、大半の妖怪は人と変わらないんです……」



地面に転がる妖怪の死体を、何か闇のようなモノを含んだ目で眺めながら呟く美鈴。

……まぁ、こういうことは考えたらキリがないのだー。

そんなことを気にしている暇があるなら、私達はもっとしなければならないことがあるのかー。



「……私達は門番だよー?

そんなことを気にする意味なんてないのかー。門番ならやるべきことは唯一つ、守るべきモノのために壁になることなのだー!!」


「…………っ!

……そ、そうですよね。

私達は大切な守るべきモノのために、絶対に砕けぬ壁になるだけです!」



心の闇に飲まれかけたような目が強い決意を秘めた目に変わり、途端に覇気が溢れてきた美鈴。

……これで美鈴は持ち直したのかー。

美鈴が何を思ってあそこまで闇に飲まれかけたような目をしたのかは分からなかったけど、とりあえず一件落着なのだー。



「じゃあ、また敵が来るまでのんびりと門番をするのかー」


「そうですね。

敵が来るまでのんびりとしていましょうか」



そう言ってそれぞれが門の左右の壁に背を凭れた、次の瞬間ーーーーー




………ドガァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!



「「なっ……!?」」



ーーーーー紅魔館にあるフランの部屋付近の壁が爆発し、中からフランがゆっくりと現れた……。










ーーーーー少し前。

ーーーーside フラン



「フラン、紅茶を注いだよ!」


「ありがとねこいし。

あはっ、今日はダージリンかぁ……!」


こいしが注いでくれた紅茶を、私の部屋の椅子に座り香りを楽しみながらゆっくりと飲む私。

その私の隣では、こいしがメイド服を着て笑顔でお茶飲む私を見ている。

……最近、こいしともルーミアとも一緒に紅茶を飲んだりするのが全く出来てないなぁ。

再び紅魔館に住むようになってからいっつも、こいしやルーミアを誘ってみても断られるけど、今度こそは成功させなきゃ……!



「……ねぇこいし?

こいしも一緒に座って紅茶を飲もうよ?

今度は私が注いであげるから!」


「えっ!? フランが紅茶を注いでくれるの!?

…………はっ、ダ、ダメだよ私……!

今の私はフランだけの『メイド』なんだから……!

……こほん、フランの注いだ紅茶を飲めないのが本当に悔しいくらいだけど、今は遠慮しとくね。

だって私はフランだけのメイドなんだもん!」


「えぇ〜〜…………」



一瞬戸惑いながらも直ぐに私の申し出を断ってくるこいし。

……これで何回目だろう?

こいしが私付きのメイドになってから色んな事を申し出てみたけど、紅魔館にいる間はぜーんぶ断られちゃってるよ……。

それに何をするにも私の側から絶対に離れないから、夜にちょっとだけ月を見に抜け出すこともできないし……。



「……ねぇねぇ、私とこいしは親友だよね?」


「うん、その通りだよ!

……紅魔館での仕事をしている今だけは、御嬢様とメイドの関係だけどね!」


「…………」



やっぱり、こいしは紅魔館にいる限りメイドとしての姿勢を貫くつもりなんだね。

御姉様やさとりは変わらないけど、ルーミアも紅魔館にいると門番モードになっちゃうし…………。

……普通ならそういうのが当たり前なんだろうけど…………こいしやルーミアとだけはこんな関係、嫌だなぁ……。



「さてと……そろそろお風呂の時間だよ、『フラン御嬢様』!」


「…………っ!!」



……もう、もう無理だよ!

こいしに『フラン御嬢様』だなんて他人行儀に呼ばれるのは、もう嫌!

紅魔館にいるからこんな風になっちゃうなら…………また紅魔館から出てってやるもん!!



「? どうしたのフラ「キュッとしてドカーン!!」ン、って、えっ……!?」



……ドガァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!



私の能力で部屋の壁が爆発し、それに驚いたこいしは固まってしまっている。

そしてこいしが固まってしまっている間に私は壁に空いた穴にゆっくりと歩いてから、こいしの方に振り返り……。



「……こいしとルーミアが『紅魔館の従者』としてでは無く『一人の親友』として私を捕まえるまで、絶対に紅魔館には帰らないから!!」



そう固まるこいしに怒鳴りつけ、外の門の所にいるルーミアの方に体の向きを変える。



「私は『紅魔館の従者』と一緒に居たい訳じゃないもん!!

私は……私は『大切な人達』と一緒に居たい!!」



こいしに怒鳴ったのと同じ勢いで門の所にいるルーミアにも怒鳴った私。

それが聞こえたのか聞こえてないのか分からないけど、こいしと同じようにルーミアとは固まってしまっていた。

……例え後から泣きついてこようと、『紅魔館の従者』である限り絶対に許さないんだから!



「どうしたのフラン!?」


「何かあったのですか!?」



私が能力を使った時に響いた大きな音に反応して、私の部屋に飛び込んできた御姉様とさとり。

二人が焦りながら叫んでいる間に、私は七色の宝石がついた翼を広げ空に浮かび上がっていた……。



「今回は御姉様もさとりも私を追いかけてきたらダメだよ!

私を追いかけていいのは『大切な親友』だけだもん!」



突然のことに目を見開きながらこっちを見つめる御姉様とさとり。


こいし達の驚きと困惑を含んだ複数の視線を一身に浴びながら、私は満月が輝く夜空に舞い上がっていった…………。




以上、再脱出の回でした!



……またまたフランが脱走しましたね。

今回の原因となってしまったこいしとルーミアの悲しみもさながら、レミリアの絶望感も凄まじいものだったでしょう。


さて、フランは何処に行くのでしょうか?




それではまた次回にてお会いしましょう!

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