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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
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引っ越し、そして湖の妖精

どうも、東方転妹録最新話です!



今回は引っ越し&新キャラ登場となっています。

まるで会話が通じない、あの妖精が登場しますよ!




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー翌日、正午。

ーーーーside フラン



「…………ふぅっ。

御姉様ーー、美鈴ーー!!

魔法陣への魔力供給終わったよー!」


「お疲れ様です妹様!

こちらに来て、少しお休みください。

……御嬢様、魔力媒体のルビーを持って参りました」


「ありがとうフラン、美鈴。

……さて、それじゃあ魔法陣を発動させましょうか」



私達とメイド達の手荷物をまとめた後、魔法陣を用意した私達。

実際、準備で一番時間が掛かるのは魔法陣の用意だったの。

大型の魔法陣だから、発動させるのにも大量の魔力を必要とするのは当たり前のことなんだけど…………魔法陣に効率よく魔力を通すためにも予め魔力を溜めておく作業が必要だったもん。

美鈴は魔力を持たないし、メイド達の何人かは魔力を持ってたけど量が少なすぎたから、私が全部溜めたんだよ!



「フランのお陰で以前より遥かに楽ね……。

…………さぁ、私達の紅き館を飲み込みなさい!」



御姉様がルビーを通して魔法陣に魔力を流し込んだ瞬間、魔法陣が紅い光を発しながら紅魔館を飲み込み始めた。

……まだお昼だけど、とっても綺麗だね!

紅い満月の夜だったら、もっと綺麗なんだろうなぁ…………。


……目の前の光景を見ながらそう思っていると、御姉様が急に笑い始めた。



「ふふっ……ふふふふふっ、アハハハハハハッ!!!!

感じる…………感じるわ!!

私とフラン(の魔力)が交わっていくのを、強く、強く感じるわ!!!!」


「お、御嬢様っ!?

大切な一言が、大切な一言が抜けてますよ!?」



……いきなり笑いだして何を言い出すかと思ったら…………。

御姉様、魔法陣が紅魔館を飲み込み終えたらお仕置きだね。



「美鈴、貴女にはこれがどれだけ快感なのか分からないの!?

この快感…………絶ち「御姉様の変態っ!!!!」ょ、って痛ぁぁ!?」



魔法陣がギリギリ発動し終えたおかげで殴って止められたから良かったけど、御姉様ったら何てことを言おうとしてるの!?

美鈴は顔を真っ赤にしてしまってるし、メイド達も…………。

……うわぁ、恍惚とした表情をした人ばかり……。

あれで誰一人として引いていないって、かなりおかしいよね?


……結局、類は友を呼ぶんだね。



「……御姉様、次に何か変なことを言ったら、前にさとりがこいしにしたみたいにするからね?」


「わ、分かったから魔力や妖力を身に纏うのはやめてちょうだい、フラン…………。

今の貴女、まるで魔王みたいに黒い笑顔をしてるわよ…………?」



むぅぅ、私そんな表情してないもん!

ただ、悪い事を言おうとした御姉様に『笑顔で優しく』お説教しただけだもん!



「い、妹様……御嬢様も反省なさってるようですし、もう落ち着いてください。

先程までの可愛らしい笑顔じゃなくなってますよ?」


「……むぅ、美鈴がそう言うならお説教は止めるよ……」



私を落ち着かせようと、私の目の前に屈みながら宥めてくる美鈴。

……御姉様へのお説教を止めると、安心したように微笑みながら私の頭を優しく撫でてくれたの。

美鈴って、まるで保母さんみたいだね。


……御姉様が痛む頭を押さえ、私と美鈴が微笑み合っていると、私達の真下にスキマの切れ目が現れた。

それがゆっくりと開いていき…………。



「……人と妖怪の理想郷へようこそ、紅魔館の皆さん」



私と御姉様と美鈴、そしてメイド達を一気に飲み込んでいった……。




……紫さん、もしかして私達のこと見てたのかな…………?










ーーーー山の近くの湖畔。


…………スゥゥ。



「おっと……あっ、着いたね」


「品も礼節も無いお出迎えね、っと……」


「うわっと!? い、一体何ですか、今の声と穴は!?」



いきなり開いたスキマに慌てることなくゆっくりと着地した私と御姉様。

美鈴は驚きながらもちゃんと着地出来たみたいだね。

……メイド達は大半が転げちゃってるや。


「紫さんが開いたスキマだよ、美鈴。

スキマを使って、私達の会話を聞いてたみたいだね」


「……まぁ、おかげで迎えを待つことにならなくて良かったと思いましょう。

幸い立地の良い場所に送ってくれたみたいだし、すぐに紅魔館を出すことも出来るもの」



盗み聞きはあまり感心しないけど、確かに御姉様の言う通りだね。

湖の奥に拓いた場所もあるし、景色も良さそうだもん。

……それにしても、何だか気温が低いね。

吐く息が白くなってるよ……。



「……フラン、美鈴、構えなさい。

お客様が来たようよ……?」



何かを感じ取ったのか、身構える御姉様。

……そういえば、さっきから並みより大きい妖力が近づいてきてる……。

紅魔館の近くの湖で寒いと言ったら…………。



「あー!! あそこに沢山人がいるよ大ちゃん!」


「本当だ…………。

大人数で一体どうしたんだろう……?」



……やっぱりチルノだったよ。

大妖精の大ちゃんは親友のはずだし、一緒にいて当然だね。

さて、御姉様が動く前に私が行っとかないと……。



「貴女達、何をし「ねぇねぇ、二人は妖精さんなの?」に来たの……って、またなのフラン!?」


「あたいは恒星なんかじゃないよ!

あたいはさいきょーだもん!!」


「あの人が言ったのは妖精だよ、チルノちゃん…………。

……あっ、えっと、いきなりチルノちゃんが変なことを言ってすみません。

確かに私達は妖精ですよ。

こっちが氷精のチルノちゃんで、私は大妖精と言います」



うん、やっぱりチルノはチルノだったね。

大ちゃんのフォローが無かったら本当に大変だったろうなぁ……。

……それにしても、チルノは今の時代のどこで恒星なんて言葉を知ったんだろう……?



「チルノちゃんと大ちゃんだね!

私は吸血鬼のフランドール・スカーレットだよ!

フランって呼んでね!」


「フランドール・スカートだね!

あたいはもう覚えたよ!」


「チルノちゃん、フランドール・スカーレットだよ……。

……えっと、チルノちゃんが重ね重ねすみません。

こちらこそよろしくお願いしますね、フランさん」



……大ちゃんの甲斐甲斐しいフォローに、涙が出てきそうになっちゃったよ。

とりあえず早く紅魔館を魔法陣から出しておきたいし、そろそろ行かないとね。



「私は気にしてないから大丈夫だよ!

……それじゃあ、お引っ越しをしてる最中だからもう行くね。

バイバイ、大ちゃん、チルノちゃん!」


「あっ、もう行くの?

今度は遊びに来てね!

バイバイ、フラン!」


「大体湖の近くにいますから、また来てくださいね」



チルノ達に手を振りながら湖を越えていく私。

後ろには空気になっていた御姉様達がついてきている。

……今度、ルーミア達を誘って遊びに行こっと!








ーーーーー二時間後。

ーーーー湖付近の拓けた場所、現紅魔館。



「……ふぅっ、これで最後ですよ!」


「ホントッ!?

じゃあ、遂にお引っ越し完了だね!!」


「……ようやく……ようやく長年の悲願が叶うのね…………!!」



拓けた場所に着いてから約二時間。

遂に紅魔館の引っ越しが完了したの!

テラスからチルノ達がいる湖が見えるし、正に原作通りだね!



「……それじゃあ引っ越しも終わったことだし、今日はメイド達に休みをとらせながら、私達もゆっくりと休みましょうか」


「あっ、じゃあ次は私が紅茶を注いであげるね。

とびっきりの紅茶を注いであげるよ!」


「では、私は妹様が紅茶を用意してくださっている間にメイド達に休みの指示を出してきますね」



そう言いながら美鈴はテラスから出ていき、御姉様もテーブルの準備をし始めた。

……ふふっ、二人に喜んでもらえるような紅茶を用意しなくちゃね!





……そういえば、紫さんのこと忘れてたなぁ…………。

……まっ、気にしなくて良いよね!









ーーーーー



ある日の昼下がり。

湖の近くに現れた紅い館から、三杯の紅茶の良い匂いが漂っていた…………。






ーーーーー

以上、引っ越し回でした!



……レミリアもチルノも、どちらも絶好調でしたね。


フランと大ちゃんの心労は大きそうです。




さて、また次回にお会いしましょう!

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