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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
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フランドール包囲網

どうも、愛式未来です。



更新が遅くなりすみませんでした。

とりあえず書くことはできたので投稿しますね。




それでは楽しんでいってください!!

ゆっくりしていってね♪



ーーーーー湖周辺。

ーーーーside フラン




「……皆、こっちなのだー!!!!」


ルーミアがダーインスレイブを振りながら叫ぶ。

……私の帽子が引き裂かれた。


「お姉ちゃん!!!!

そっちから回り込んで!!!!」


こいしが弾幕をばらまき器用に逃走経路を消していく。

……弾幕の玉の1つにポニテのリボンを吹き飛ばされた。


「……絶対に逃がしません!!

大人しく捕まってください!!!!」


さとりが文お姉さんの技を真似しながら高速で追いかけてくる。

……振り払ったときにスカートの裾を掴まれ、脱がされた。


「往生際が悪いわよ?

悪いことをした罰なのだから、ちゃんと聞き分けなさい!!」


御姉様がグングニルを構えて唯一の逃げ道を塞ぐ。……投合されたグングニルを避けた時に、衝撃で上着を破かれた。




「やだやだやだぁぁぁ!!!!!?

私悪いことなんてしてないもん!!!!!!

『えっちぃ』お仕置きなんて絶対にやだぁぁ!!!!!!」


……月面戦争が終わって凡そ二時間、深夜の空に私の悲痛な叫びが響いた…………ーーーーー










ーーーーー十分前。




「……あっ、湖だぁ!!!!!!

しかも出発前に見た形と一緒!!!!」



星がいた寺から飛び立ち数十分、遂に湖が見えてきたの!

月面へ出発した時に近くにあった湖と形は一緒で、湖の周辺には集合場所となっていた開けた場所もあったよ!!



「きっと皆いるよね!!!!

えっと、何処かな……?」


集合場所は数百以上もの妖怪が集まれるくらい広かったから、皆を探すのも一苦労なんだよね。

皆疲れてるだろうし、木の下とか休みやすい場所にいると思って一つ一つ確かめてるんだけど…………



「……ふ、フラン!!!?

そこにいるのはフランなの!!!!!?」


「ふぇっ!? お、御姉様!!!!」



六本目の木の下を覗いた瞬間、そこで休んでいた御姉様と目が合った。

私を見つけた御姉様が、いきなり大きい声で叫ぶから思わず驚いちゃったよ……。

他の皆も休んでたようだけど、今の大声で起きちゃったみたい。



「えっ!? あっ、フラン!?

何時の間に帰ってきたの!!!?」


「本当にフランなのかー!!!?

一体どうやって帰ってきたのだーー!!!!!?」



目が覚めて、私を見つけた途端に御姉様と同じように叫び出すこいしとルーミア。



「えっとね?

ちょっと前に豊姫っていう人に地上に送ってもらったの」



まぁ着いた先は寺の前だった訳だけれど。

……よくよく考えたら、豊姫って私が地上の何処から来たのか知らなかったはずだよね?

下手したら日本ですらない場所に送られたかもしれないってことは、私って運が良かったんだ……!



「……そうでしたか。

豊姫という方が少々気になりますが……フランが無事で、本当に良かった……」


唯一慌てることなく私の話を聞いていたさとりは、心から安心したように私の無事を喜んでる。

……その頬に見える一筋の光は、そっとしておくべきかな。



「良かった……。

……フランが無事で本当に、本当に良かったわ……!!!!」



私の頭をかき抱くようにして強く抱き締め、素直な感情を露にする御姉様。

そんな御姉様に応えるように、その細く小さい体を強く抱き締め返す。



「私も、御姉様が無事で良かった!!!!

御姉様が光で焼かれた時は本当に心配したよ!!!!!!

御姉様がいなくなっちゃうんじゃないかって、とっても不安だったんだからね!!!?」



あの時は心臓が止まる思いだったよ!

……依姫から放たれた天照大御神の光によってその身を焼かれる御姉様の姿。

二度と見たくないし、絶対に御姉様をあんな目に合わせたくないよ……。

……そうやって皆で再会の喜びを分かちあっている所に藍さんがやってきて……。




「……再会を喜んでいる最中に水を指すようで申し訳ありませんが、フランさんですね?

1つだけ、言わさせてもらっても良いでしょうか……?」



「えっと、何かな?」


一旦御姉様から離れて藍さんの方へ向き直る。

何故か険しい表情の藍さんだけど、私が何かしたかな?

……もしかして、スキマの入り口を壊したのが紫さんの負担になったりしちゃった…………!?




「……あの状況ではフランさんが撤退できなかったのは分かります……。

ですが何故あのような真似をしたのですか!?

誰も貴女の犠牲など望んではないのですよ!!!?

……フランさんの周りにいらっしゃる皆さんは酷く心配なされていました!

そして、今こちらで休んでいる紫様も貴女を残して地上に戻ってきてしまったことを酷く悔いておられました!!

貴女には、貴女の周りには貴女を大切に思っている、失いたくないと思っている方々がいることを忘れないでいただきたい!!!!」



真剣な眼差しで私を見つめ、私の行動を咎める藍さん。

藍さんの言う通りで、私が燃える御姉様を見たときに不安に思ったように、皆も1人残った私を心配したはずだよね。

……あの状況ではしょうがなかったとは思うけど、結果として皆に心配をかけちゃった…………。



「あぅ……その、皆……心配かけて、ごめんなさい…………」



藍さんだけでなく皆を見渡しながら、皆が見える位置に動いて頭を下げ謝る。

……心配かけちゃったんだから、ちゃんと謝らないとね。




「……分かってくれたならそれで良い「「わけないよ!!!!」」です……って、え?」


「へっ……?」



藍さんの言葉にタイミングよく割り込むこいしとルーミア。

……そっか、皆だってまだ言いたいことがあるよね。しっかりと聞いて、受け止めなきゃ……!



「私は二度とあんなのごめんだからね!?

フランが目の前からいなくなるなんて、絶対に嫌!!!!」


「私も嫌なのかー!!!!

またあんなことしたら、絶対に許さないから!!!!!!」



先程とは打って代わり、私のしたことへの怒りを見せるこいしとルーミア。

それに言葉を返せないでいると…………



「……無事で本当に嬉しいとは思いますが、確かにフランがしたことには怒りを感じますね。

何か罰を与えるべきでしょうか……?」


「「それいい!!!!」」


「えっ!?」



な、なんだか罰を受けなきゃいけない流れになっちゃったけど、酷いことはされないよね……?

一週間ご飯を作るとかだったらいいなぁ……。



「それなら私に良い案がある。

今回フランがあんなことをしたのは、フランに私達と『会えなくなってでも』私達を助けたいと思う気持ちがあったから。

……だから、フランが私達と『絶対に別れたくない』と思うようにすれば良いのよ」


「「……おぉ〜!!」」



……えっと、確かに皆を助けたいとは思ってたけど、会えなくなるとは思わなかったけどなぁ?

能力使って空間と空間にショートカット作ればいいだけだし……。


……そんなことを考えていたら、私は御姉様に死刑宣告のようなことを告げられた…………。




「……言いたいことは分かりましたが、具体的にはどうするのですか?」



「ふふっ、決まっているだろう、さとり。

別れたくないと思わせるなら虜にするのが一番!

……だから、『フランと体を重ねて私という存在をフランの心に刻み込む』のよ…………!!」


「「「…………!!!?」」」



…………はっ?

か、体を重ねる……?

御姉様は何をいっているの?

そして皆は赤くなったかと思ったら、何で私を獲物を見る目で見てるの?

……なんでジリジリと近寄ってくるの!!!?



「ちょっ、レミリアさん!!!!

貴女は何をいってるんだ!?

レミリアさんとフランさんは姉妹なのだろう!?

っていうか他の皆さんも何故襲いかかろうとしてるんだ!!!?」



必死になって止めに入ってくれる藍さん。

これで一安心かな、って思ってたらさとりが藍さんの方へ振り向き…………



「……藍さん……私は誰かの考えを読むことができます。

だから、幻惑系の術が非常に得意なんですよ……」



「えっ? い、いきなり何なんです?」



「……人の恋路を邪魔するやつは馬に蹴られて死んじまえ。

…………幻の中で馬に蹴られ続けておいてください」


「っ!? うわぁぁぁぁぁ!!!!!?」



ちょっ、さとりは何をしたの!?

叫び声をあげたかと思ったら、藍さん倒れちゃったよ!?



「あはっ! これで邪魔者はいなくなったね!!」


「紫さんも暫くは起きないのかー!」


「……さぁフラン、覚悟しなさい?

一生消えない思い出を刻み込んであげる……!!」




…………人の心配してる場合じゃなかったね。

これ、全力で逃げないとヤバイ…………!!!!



「「「「さぁやろう、フラン!!!!」」」」



「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!?」













ーーーーーそして現在。



今、服をボロボロにされた私はルーミアの実体化した闇に手足を捕らえられて、皆の前に吊り上げられてるの…………。




「……やぁぁ…………!!」


「ふふふっ、可愛い姿ね、フラン?」


「怖がらなくても前みたいに無理矢理じゃなくて、ちゃんと優しくするのかー!」



この状況は十分無理矢理だよね!!!?

(前世は男だけど今は)女の子なのに、外で実の姉や女の子の親友達から襲われるなんて、そんなアブノーマルなやつなんて嫌だよぉぉぉぉ!!!!!?



「それじゃあ一緒に楽しもうね、フラン!!」


「……まだ夜は長いですから、ゆっくりしましょうか……」



笑顔で頬にキスをしてくるこいしと、空を見上げて時間を測ったさとり。

確かに夜明けまで時間はありそうだね…………。

……あっ、これ私終わった。


……そうして私が諦めかけたときーーーーー




ーーーーグパァ!!ーーーー




ーーーーー私の足元にスキマが開き、ルーミアの闇ごと私を飲み込んでいった…………。








ーーーーー

以上、フラン包囲回でした!



……今回を見て分かった方もいたと思いますが、さとりがメインヒロインに昇格しました!


当初の予定ではさとりではなく別の人だったのですが、予定を変更して暫くしたらさとり編を書きたいと思います。




それでは次回にまたお会いしましょう!

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