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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第5章~黒歴史魔女、参上~
276/283

天使との邂逅

どうも、東方転妹録最新話更新です!



……まず始めに、更新が遅れて本当に申し訳ありません。

ただ一つ言えることは……誰だ、GWは休めるとか言ったのはorz


さて、今回は新キャラ登場です!

でも新キャラ喋りません!

会話の『か』の字もないです!


それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー十分後、夢幻世界。

ーーーーside フラン



 闇の中にキラキラと、それでいて混ざって濁ったような光達を見渡す。 誰かが見つかるわけでもないけど、夢月曰く夢幻世界には何か以上があるらしい。 目には見えずとも、確実に足元にある地面のような何かを踏みしめながら、私と夢月はひたすら周りを見渡しながら歩く。



「誰もいないね……音も聞こえない……」


「何か、何か不純物が混じっている。 誰かが夢幻世界に干渉している……? でも、誰がそんな……」



 違和感の正体が分からないことへの恐怖が私と夢月を襲い、お互い繋いだ手に思わず力が入る。 夢幻世界に干渉出来るような者がいるとするなら、それは夢月と幻月に匹敵する力を持った者のはず。 今私が知っている者達にそこまでの力を持った者は少ない。 夢月と幻月に対抗できる程の空間干渉系の力を持つ強者といえば紫さん、或いは手の内が分からない永琳さん、白黒付けることで夢か現かはっきりさせることが出来るかもしれない映姫さん位だろうか。 または、それ以外の誰か……。

 そこまで思考が進んだ時、ふと私の視界に何かが写る。 思わず足を止めた私に気付き、手を繋いだまま私の一歩先で止まった夢月も辺りを見渡し始め、少ししてある一点を見つめ始めた。



「……フランさん、ナイスです。 あれですね」


「夢月、あれは…………っ!?」



 私と夢月の見つめる先、夢幻世界の背景が異様に蠢くせいで見えづらいが、そこにいたのは四枚の白く大きい翼を持つ青い天使。 天使は何かを見ているかのように静かに佇んでいたけど、私達の声が聞こえたのか、ゆっくりと首だけをこちらに向けてくる。 その顔と姿、どこかで見たことがある……そう思った瞬間、天使が手に持つ何かを高く掲げ、そこから無数の白い光線が飛び出してきた。



「攻撃してきましたか! フランさん、逃げますよ! 縄を引っ張ってください!!」


「う、うん! ならその前に、えいっ!!」



 夢月と繋いでいた手は離さず、片手で全力で縄を引っ張り、両翼から七色の光線を撃って天使の光線を迎撃する。 夢月も同様の様で、縄を引きつつ自分の周囲に媒体を召喚し、そこから魔力弾と妖力弾を撃ち出しながら青い天使を牽制していた。

 縄を伝い、出口へと全力で飛び始めると追い縋るように青い天使も追撃してくる。 青い天使の攻撃を往なしながら出口へ飛び続けていると、途中で体に巻き付けた縄が強く私達を引っ張り始めた。 依姫とヤマメの縄の巻き取りが、やっと私達の速さに追い付いたようだった。



「不安定な夢幻世界よりも……現世ならば!」


「依姫とヤマメもいるしね、っと! よし、キュッとしてドカーンってね!!」



 不安定な状態にある夢幻世界。 そこで夢幻世界の主の一人である夢月が万が一にも弱ってしまえば、夢幻世界がどうなるか分からない。 私も夢月も夢幻世界の変化に巻き込まれたら、無事である保証はない。 それならば安定した現世、依姫とヤマメのいる現実世界の方が良いに決まっている。 青い天使が攻撃してきた時から、私と夢月は同じ考えをしていた。

 理由は分からないけど、ひたすらに私達を襲ってくる青い天使。 その攻撃が苛烈を極め始めた時、私は青い天使が放つ光線や魔力弾の眼を縄から離した掌に集め、破壊する。 突如自分の弾幕が掻き消えた青い天使は無言のまま驚いた表情をしつつも、すぐに気を持ち直して攻撃を再開し始めていた。



「この調子ならもうすぐ出口だね…………それにしても、どうして撃ってくるのかな?」


「私達が何かをしたわけでもありませんでしたから……純粋に気が立っていたのでしょうか。 しかし、あれは天使……天使が苛ついたり無闇に攻撃するというのも、珍しい話ですが……」


「私達を、誰かと勘違いしてるとかかなぁ? その誰かに襲われたとか……」


「…………まぁ、お互い血気盛んな姉がいますからね。 もしかしたら姉さん達と……」


「この空間の暗さなら見間違えるのも分からないでもない……かな? 幻月と夢月はともかく、御姉様と私は髪の色とか違うんだけど……」


「目視ではなく力の波長でも見ているんでしょうか。 まぁとりあえず、もうすぐ出口ですから考えるのは後で、っと!」



 先程の弾幕破壊で多少青い天使の弾幕の勢いが落ちているため、私と夢月の弾幕で青い天使の弾幕は大方落とせるものの、時折迎撃線を抜けて光線や魔力弾が飛んでくる。それを軽く回避し、飛び続けること1分、行きの徒歩の時とは比べ物にならない早さで同じ距離を戻り、出口まで辿り着いた。



「あっ! 依姫とヤマメだよ!!」


「えぇ、確認しました! このまま現世に飛び出しますよ!!」


「……ラン……の……フラン!! 無事!?」


「ヤマメ! 私も夢月も無事だよー!! このまま飛び出すから扉の脇に避けてー!!!!」



 ヤマメ達とぶつからないように叫ぶ私の声に依姫が素早く扉の脇に身を寄せる。 しかしヤマメは両手を広げて私の進行方向に立ち、一切避ける素振りは見せてくれなかった。 扉は大きい、しかし翼を広げた私では、ヤマメを避けて扉を通ろうとすると夢月とぶつかってしまうかもしれないし、手を繋いだままぶつかれば夢月とお互いバランスを崩して青い天使の弾幕に当たってしまうかもしれない。 そうなる位ならば、ヤマメに突っ込んだ方が良いのだろう……そう思い始めた時だった。



「フランさんの邪魔です! 退きなさい土蜘蛛!! というか退かせますよ!!!!」


「はっ!? ちょっ、退かせますって……ギャァァァァァァ!!!!!!!?」


「全く、しょうがない…………フラン! 夢月! 加速しろ!!」


「分かったよ!! 夢月、良い?」


「加速も何も、もう飛び出しますよ!?」


「そうだな…………ふっ!!」



 扉まで十秒、夢月が空いた手をかざし、特大の光線を放ってヤマメを呑み込む。 扉まで五秒、光線が消え、依姫の声が私と夢月に届く。 そして遂に二人で扉を潜り抜ける。 次の瞬間、依姫の息遣いと共に金属同士のぶつかり合う甲高い音が背後から響いてきた。 夢月の光線に呑まれて全身が程よく焼けたヤマメに飛び込んでから後ろに振り向けば、そこには扉を境に青い天使と切り結ぶ依姫がいた。 依姫の刀と火花を散らすのは青い天使の持つ杖。

 切り結ぶ両者を視界に認めた瞬間、急いで依姫の援護をするために腰にあるはずの刀に手を伸ばす。しかし、そこにあるべき刀の柄の感触はない。 そこで夢月と戦った時に紅魔館の地下の螺旋階段で落としたことを思い出した私は、瞬時に頭を切り替えて弾幕での援護に回るため宙に高く飛び出す。 射線上に依姫が入らない様、相手の姿が見えやすい所に行くと、夢幻世界では見えづらからった青い天使の姿が、現世に出てきてくれたおかげで細部まで見えた。

 その容貌は正に天使、しかし目にはこれまで見た他の天使達にあるような純粋に幸福に満ちた輝きは無く、漂う雰囲気もまるで悲しみに現世を漂う死霊の様。 例えるならば、死の天使。 そしてそこまで思考が及んだ瞬間、私の頭は前世の記憶の中に引き込まれる。 そこにあった記憶は、雄弁に青い天使の正体を語ってくれていた。



「まさか、あの人………………サリエル!?」



 魔界に住むはずの死の天使。 その瞳は、名前を呼んだ私に向けられ、その中には恐ろしい何かが潜んでいた。




ーーーーー

以上、サリエル登場回でした!



 テーマ曲のタイトルが素晴らしく武士らしいサリエルですが、今回本当に喋りませんでした。「」すらありませんでした。

……げ、原作で台詞無いししょうがないよね!?


 因みに今回、やっとスマホで全角スペースを打つ方法を見つけました!

これでやっと段落分けが出来る……!



それではまた次回にてお会いしましょう!


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