表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第5章~黒歴史魔女、参上~
268/283

月から見えた幻想大戦

どうも、東方転妹録最新話更新です!



……えー、今回は若干短い回となっています。

本当に色々申し訳ありませんが、ここ最近作者の都合により時間が取れないためです。

どうか、程々にフランに癒されていってくださいm(__)m



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数時間後、月面、医療施設。

ーーーーside フラン



格子窓から射し込む星達の光を紅く反射し、色は鈍くも鋭い雰囲気を漂わせる強靭な金属。 その金属のインゴットの一つを手に持てば、無防備なままの私から溢れる妖力と魔力を吸い、そのまま馴染んでいるのを感じた。 それはさながらレーヴァテインを手に取った時のようで、しかしレーヴァテインとはまた違う、精錬されていない原石のような、荒々しい感触を私の手に感じさせる。 そこらの金属や精錬された武具よりは私の手に馴染むけど……それでも、レーヴァテインの比ではなかった。



「これがヒヒイロカネかぁ…………凄いけど、凄いだけって感じだね……」


「フラン、それはまだ武具の形に昇華していないのだからしょうがない。 それよりどう? レーヴァテインの修復に使っても大丈夫そうか?」


「うーん、正直やってみないと分からないかも。 ヒヒイロカネは凄い金属だけど、レーヴァテインの素材のオリハルコンと性質は違うだろうし……」



あまりの衝撃に豊姫の腕の中で泣きじゃくっている記憶を最後に、気がつけば私は依姫の腕の中で眠っていた。 話を聞く限り最初は豊姫の腕の中で泣き疲れて眠ってしまったみたいだけど、レーヴァテインの修復に使えそうな材料のヒヒイロカネを二人が探してくれている時に、依姫が私を抱いてくれていたらしい。 恐らく今も尚穢れを嫌っているはずなのに、こんなにも私を丁重にもてなしてくれていることに感謝の念を抱きつつ、目覚めた私は二人にお礼を言い、壊れたレーヴァテインを胸元に抱え込んだまま片手でヒヒイロカネの具合を確かめていた。

私の疑問やふとした言葉に対し、一つも漏らすことなく依姫は答えを返してくれる。 そんなやり取りのおかげで私の理性は落ち着きを取り戻し、レーヴァテインの修復計画の作成を依姫と円滑に行えていた。 そして勿論、豊姫もレーヴァテイン修復計画について意見を出してくれている…………まともかどうかは別として。



「ねぇフランちゃん、依姫? もういっそのことヒヒイロカネと一緒に蓬莱の薬もレーヴァテインに混ぜてみたらどう? きっと壊れても必ず再生するようになるわ!」


「えっ? えっと、蓬莱の薬ってそんな風に簡単に使えるの……?」


「あ、姉上…………はぁ、姉上? 確かに蓬莱の薬は魂を存在の主軸にするもので、レーヴァテインもまた魂を込められた剣。 しかしレーヴァテインには魂はあれど肝は無く、何よりも師匠がいなければ調合もままならない薬ですよ? 仮にあったとしてもフランの疑問通り、簡単に使える訳が無いでしょう。まさか嫦娥様のように幽閉されたいとでも?」


「や、やぁねぇ? 冗談に決まってるじゃない、冗談。 そんな怖い目と悪戯心が洗われるような純粋な目をこっちに向けないで、ね?」


「全く……フラン、あんな風になっちゃダメだぞ? ちゃんと時と場所と都合を弁えた大人になりなさい」


「う、うん! 依姫みたいになれば良いんだよね!?」


「っ!!!? あ、あぁ、そうね、そうだな、うん……!」


「さっきから依姫がずるい…………!」



ヒヒイロカネの山の傍で、豊姫に白い目を向けながら私の頭を撫でてくれる依姫。 月の民からすれば私は確かに穢れを持つ者だから、本来は私の頭に置かれるはずのない手のひらに、確かにある依姫の温もりを感じた私は思わず頭を差し出し、依姫の手のひらに押し付け、頭と体を少し揺らしながら更に撫でてくれるように催促する。 一瞬の戸惑いの後、私の髪を綺麗な指先で転がして遊びながら、ゆっくりと頭を撫でてくれる依姫。 そうして私が依姫に甘えていた時、豊姫は何故か嫉妬に震えていた。

……もしかして、パルスィも月面(こっち)に来てるのかな?



「……あー、フラン、とりあえずヒヒイロカネを使って修復してみる方向で良いのよね? それならば早速鍛治の出来る神、または神に準ずる者を私に降ろすなり呼び出すなり会いに行くなりしたいんだが、誰か宛はある?」


「うーん、諏訪子が鍛治は出来そうだし、あるって言えばあるけど、でも今反省中だから……」


「反省中? 何の? 姉上みたいに馬鹿なのか……?」


「『狩り』の時に、狩人側、要は主犯格の一柱だったの。 私が『狩り』に介入した時に捕まえたから、今は私のお家の紅魔館に収容してて、そこで反省させてるんだよ!」


「ふむふむ、諏訪子、そして紅魔館ね…………よし、まぁともかく今は鍛治を出来そうな上は反省中だからもう宛はないってことね。 依姫、とりあえず紙にでも書いて情報をまとめておきましょう。 それと後で説教よ」


「えぇ、分かりました。 ですが説教は知りません、姉上が肝心な時にポンコツなのがいけないんです…………さて、しかしそうなると、どうしたものかな……」


「鍛治……鍛治が出来る神の知り合い……」



鍛治が出来そうな神の知り合い……諏訪子以外に誰かいたような気がするけど、こういう時に限って何も思い出せない。 依姫が豊姫に肝心な時にポンコツだって言ってたけど、案外私も豊姫に似ているんだろうか。 原作で、諏訪子以外に誰かが鍛治をしていたような……。

……そんな思考を巡らせている時、突如病室のドアが数回ノックされ、私達の思考が途切れる。 いち早く頭を切り替えた豊姫が入室を促すと、ドアが開かれ、そこから一匹の玉兎が現れた。 その玉兎は続けて豊姫から発言、つまり報告を促され、次の瞬間には私達を、特に私を驚愕の渦に巻き込んだのだった……。




「報告します! 彼の地に張られていた結界、通称幻想郷の中でこちら側からハッキリ確認出来るほどの異常を確認しました。 紅い霧と黒い霧が入り交じり、幻想郷を覆っています!」






ーーーーー

以上、月面幕間&幻想大戦激化回でした!



……後半になる程描写が甘くなった理由、眠気です。

本当に申し訳ないですが、眠気です。

…………豊姫のポンコツ化は眠気が原因かも?

恐らくこのままで突っ切りますが(笑)



それでは又次回にてお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ